表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/20

勉強会とおすそ分け

「「お邪魔しまーす」」


俺の家に来たのは海人だけではなかった。海人と一緒に星川美憂も来ていた。

前にも説明した通り星川は海人の彼女だ。学校で「私にも教えて」と言われたので同じ日に呼んだ。


「ちゃんと勉強しろよ」

「わかってるって」


星川はああいうが一回レストランで勉強したときすぐに別のことをしていた。まあいいか。そうなったら苦しくなるのは自分だしな。


「はいこれ」

「さすがだな」


俺はこの前作ったノートを海人に渡す。


「とりあえず集中してやれ。じゃないと昼飯は抜きだ」

「それは嫌だな…。さすがにちゃんとするか」


少し遊ぶつもりだったな、まったく。


そのあとは質問はたまにされるが静かにやってくれた。


「お腹空いたな」

「わたしもー」


俺も集中していたようで12時を過ぎていたことに気づかなかった。


「そろそろご飯にしようか」


俺は朝の間に準備しておいた。炊き込みご飯と煮物をだす。


「お前めんどくさいという割にはほんとにいろんな料理作れるよな」

「もてるためかな~」

「そんなわけないだろ」


にやにやしながら言ってきやがった。例えもてるために覚えてもその相手がいないと意味ないだろ。


「そんなことより昼はどうしようか。さすがにずっと続けるのはきついな」

「祐介君はゲーム機もってないの」


ほんとは遊ぶつもりで俺の家に来たんじゃないのか。そう思ってしまうほど自由だった。


「まあ持ってるけど」


確かにもっている。俺はあんまりやらないけど。


「貸して」

「…少しだけだぞ」


そういって貸す。始めたゲームはレース系。


「いいか、本当に少しだけだぞ


忠告はしたがこいつらがやめるはずなく家に帰るまで続けていた。

さすがに俺まで参加させられると思っていなかったが。


「思ったより余ったな」


昼ご飯を多めに作っておいたが余ってしまった。さすがにこの量は食べられないな。


…川上に渡したら食べてくれるだろうか。余ってしまうよりは渡してしまったほうがいいか。


炊き込みごはんは食べきれそうな量だったので煮物だけをタッパーに詰める。


初めて自分から川上に会うな。少し緊張しながらもインターホンを押す。

すぐに『はい』という声が聞こえる。


「藤だが少しいいか」


そういうと近づいてくる音が聞こえドアが開く。


「なんですか」

「ちょっとこれ作りすぎたから」


そういうと驚いたように目を開く。


「珍しいですね」

「今日友達がきたからな。もう夕飯は食べたか?」

「これから作ろうと思っていました。けど作らなくてもよさそうです」


素直に受け取ってくれた。


「ありがとうございます。お礼はまた後日に」

「別にいい。余ったものを渡しただけだしな」

「ですが教えてもらったこともありますし…」


川上はひいてくれそうになかった。まあなんとなくそんな気はしてたけど。

もらったままでそれを返さないといういうのが嫌みたいだ。そのままでいいんじゃないかと思うけどな。


「わかった。なら今度は川上さんが作ってくれないか、俺のキッチンを使ってくれてかまわないから」


自分の作るものよりも川上が作った料理のほうが好みなのでそうお願いする。


「わかりました。テストが終わったら作りに来ます」

「ああ、ありがとう」

「いえこちらこそ」


話が終わると俺は家に帰った。テストが終わった後が少し楽しみだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ