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雨の日の出来事

俺は藤 祐介。今は6月。今年高校に入学した。家からは少し遠いため一人暮らしをしている。

趣味が本を読むこと、友達がいないことを除けば一般的な高校生だ。


説明はこんなもんでいいか。

そんなことはおいといて今俺はとても悩んでいる。今は雨が降っている。朝の予報を思い出すと明日の朝までやまないそうだ。

別に俺は傘を持ってきている。朝見たのに忘れるなんてそんなバカみたいなことはしない。

俺はだが…。


靴箱の近くで雨が止むのを待っている川上 弥生がいる。川上弥生とはクラスの人気者でみんなに好かれている。

そして男を寄せ付けないと噂の人だ。それでも告白をしようと奮闘をする人もいるらしい。

正直に言えばかわいいとは思う。黒髪で腰近くまで伸びている髪。白く潤っている肌。

男子なら理想のような人。女子なら羨ましいと思うだろう。


だがまず俺はクラスが一緒ではないし話したこともない。

そしてかかわろうともしなかった。


ここまで話した通り俺と川上の関係は全くない。

しかし、どうも彼女は困ってるようだった。

彼女の手を見ると傘を持っていないようだった。帰る時間は過ぎているため学校内には貸してくれそうな人はいない。もちろん入れてもらおうにもまず人がいないのだからそれも無理。


しかし俺の手には傘がひとつだけある。彼女の家がどこかはわからないが俺の家はここから走れば10分程度。きついけど走れないほどではない。


俺は濡れるのは嫌だが、女子の川上をこのままにしておくのも俺の良心が痛む。

だから貸そうと思っているのだがどうにも話かけずらい。


もう一方的に押し付けるか。


傘を開き川上の隣に置く。そして走り出すと同時に声をかける。


「それ使え。返さなくていい」


雨がまだ少し冷たい。これは早めに帰らないと風邪をひくな。

さらにペースを上げる。でもそれだけで大分体力が…。


はあ…たまには運動しよう。







「はあ、頭痛い」


昨日は途中歩いたが帰ってきてすぐにシャワーを浴びて体を温めたが、風邪をひいてしまったらしい。


本当に小説みたいだな。


幸い今日は土曜日で休みだ。早く治すために今は少しでも寝よう。

グゥ~~~


おなかの音が鳴る。せめて何か食べよう。

キッチンを確認したが何もなかった。


そういえば昨日どこにもよらなかったな。いつもは土曜日に入る前に買い足しをしている。料理は作れるがめんどくさいのでほとんどカップ麺を買っているが。

どうやら切れているようだった。


このままじゃ夜も食べれないな。

それじゃまずいし朝、無理してでもコンビニに買いに行かないと。


財布を持ち玄関を出る。


するとなぜかインターフォンを押そうとしている川上の姿があった。


「えっと大丈夫ですか」


なぜこんなところにいるかわからない川上の存在に頭痛がひどくなったような気がした。

ありがとうございました。

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