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明智と妻木を訪ねる

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 関の長井小守護代様を訪問し、商売の話に賛同していただけたので、次に赴くのは、兼山の近くで勢力を誇る明智家と妻木家を訪問することにした。


 明智家はどちらかと言うと、西村家に好意的であり、その一族である妻木家もまた同様であった。

両家は兼山で築城中の鳥峰城の建設にも協力してくれている。

 明智氏は美濃守護土岐氏の支流であり、明智氏の本拠地である明智長山城は、兼山に最も近い城である。

現明智家当主である明智光綱殿は有名な明智光秀の父親である。


 「庄五郎殿、よう参られた。」


 明智光綱殿は、わしの訪問を喜んでくれた。

 明智家は、西村家の有力な味方となってくれるので、日頃から昵懇にしている。そのため、商いの話をすると喜んで賛同してくれた。

 長良川を利用して津島に品物を運ぶ話をすると、光綱殿は大いに興味がそそられたようで、津島の話を尋ねられた。



 明智家の次は妻木氏の本拠地である妻木城を訪ねる。

 現妻木家当主である妻木頼安の孫である妻木煕子は明智光秀の妻となり、細川ガラシャなどを産んでいる。

 妻木城は陶磁器で有名な尾張の瀬戸と山を挟んで反対側に位置し、陶器の生産が盛んである。

 今回、妻木家を訪ねたのは、妻木が作る陶器が目的である。

 歴史では斎藤正義を殺した久々利頼興の拠点である久々利から現土岐市一帯にかけて良質な陶土が取れるため、21世紀においても妻木城のある土岐市が陶磁器生産量日本一となっている。


 久々利は陶器を生産していなさそうなのと、わしを殺すので、なるべく関わりたくないため、協力的な妻木家に商いの話を持ってきたのである。


 妻木頼安殿も明智家同様に歓迎してくれ、陶器の作成を見学させてくれた。

 陶器作成の様子を見学していると、わしのイメージしていたような窯はなく、ひどく効率が悪そうであった。

 同時期には朝鮮にも登り窯が普及しているので、某アイドルたちが農業しているテレビ番組で聞きかじり程度の知識を、京の都で明の書物で見たような気がすると妻木頼安殿に話すと、異様に食い付いてきて色々尋ねられた。

 あくまでも、書物の知識でチラッと見ただけなんでと言ったが、試行錯誤してみると喜んだ妻木頼安殿は、上手くいった暁には、わしに何かあった時には必ず助けると勝手に約束してくれた。

取り敢えず、妻木で生産している陶器の商いの取り扱いも賛同してもらえたので、良かったとしよう。


 関、明智、妻木の生産物を商えるようになったので、それらの地域から、中井戸村へ品を運び、集積する調整をし、粗方形になってきた湊から、津島へと商いに向かう準備が整ったのであった。

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[気になる点] 何で今回主人公の一人称がわしなの?
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