表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~アリバイ会社へようこそ~  作者: ばいおまーしー
1/4

アリバイ会社へようこそ!

アリバイ会社とは残念である

アリバイ会社とは無価値である

アリバイ会社とは詐欺師である

アリバイ会社とは実在したかもしれない

歓楽街の片隅で何者にもなれなかった22歳

夢も希望も無かったはずが

ひょんなことから地獄行き(死後確定)


とある繁華街の片隅に古い雑居ビルがありまして、これまた薄暗い急角度な階段をのぼると

【4649開発】なる灰色どころか反社会性物質たっぷり(シネバイイノニネエ?)と自画自賛してしまえるほどの、真っ黒な腹をしたタヌキが生息しているそうな。

光り差すところに影があり、なんて言うでしょ。

彼らが取り扱う残念な商品はそれこどーしようもない「しょっぼい悪」でありまして…

そんなお店を利用するお客も敵もまーた問題児、影も悪も残念無念な彼らをご案内~



1話【アリバイ会社へようこそ】



らんらんら~鼻歌交じりの独り言を刻みながら…今日もいい天気だ、沈みかけた太陽を背に私こと低山正志は夕暮れの河川敷を自転車で爆走するのであった

見通しがよく、サイクリングには最適であるこの道は住宅街と繁華街の抜け道としては最適である。

一方通行のサイクリングロード(歩道もあるよ!)なので気を抜いてしまった

ガッ!!!!!私は先輩の乗る真っ黒なチンピラクラウンにはねられた

そして河川敷を転げ落ち、宇宙を見上げる。あれ・・・生きてる

「大丈夫か!?」

車から降りた先輩に無理やり起こされ急いでいるから示談にしてくれと懇願される。

「骨も折れてなさそうやな(見ただけでわかるのかよ、確かに擦り傷打ち身だけだったけど・・・)100万やるから無かったことにしてくれ、あと仕事も紹介してやる月収30万な、気になるならここに連絡しろレンタルビデオ店今月で閉店やん?じゃあ急いでるからまたな」


先輩との出会いはそう、暗黒の高校時代であった。ブラ高と呼ばれた母校は普通科なのに偏差値35前後の残念な学校であり、周辺の工業高校や商業高校、農学校にすら入れなかったヤンキー育成に特化した学校だった。マユゲ抜かなければ腹パンチそんな学校でオタク趣味で気が合う先輩は数少ない話し相手だが、そう先輩はマイルドなヤンキーで彼女もいれば顔も良く悪知恵も働き、エロゲーもする嫌なやつだった。だがコンビニバイトすら落ちまくりの俺には先輩の持ってきた仕事と示談金で有頂天になっていたんだ、後先なんて知らないよね。


そして日が流れ、4月になった


示談金でアポヤマのスーツを新調し新天地へ向かう、道中は新地と呼ばれる風俗街に飲み屋街。

ぼっろい雑居ビルの急な階段で足をすべらせたがなんとか事務所の前に辿り着く。


とりあえず100万パワーで職場のドアを開けたのだったそこには

→ぴちぴちのびにーるっぽい服のばば…おば(推定40前後)

→びっち人妻風の女性(推定30前後)

→もじゃこうみたいなあんちゃん(推定30前後)

がニコニコしながらこっちを見ている、おばは電話しているようだ・・・

そこで驚愕電話越しに聞こえるどなり声は…


「おい、おたくの社員の○山出せ!うちから金借りてるんだけど連絡つかねーんだよ!」


oh…なんという残念なオーラ、鼻毛がのびそうである

ビニールおばが応える「ただいま営業部の○ヤマは、ソト回っており…イナイカラ戻ってまいりましたらお電話の件お伝えイタシマース」ガチャ!


oh…テラシュールつーかおば外人?しかもおば電話切っていいのかよ、そう頭のなかでネラー回路がぐりんぐりん低速回転しだすと同じ番号から再びコールが

「おめえええええええらあああ!舐めてんの?おまえら何様?(先ほどの声が小さく○岡さんすみません)はよ○山捕まえてくるか、電話に出せや」


oh…なんか漫画とか映画で人気の作品あったよな思い出せんw

なんて考えているとおばが燃料を投下する


「聞き取れないデス、斎藤ならまだ帰ってませんが」

「斎藤?誰や?」

「サトウ?サイト?」

「ふざけんなああああああああああああ、あんたじゃ話にならねーわ他の出せや」


ギャンギャン渋い声のDQNが叫んでいるともじゃが電話にでる

「もしもし変わりました、あーうちの○山なんだけどちょっと前からお金の催促がよくかかってきてね電話全部拒否してるみたいなんですわ、こちらも迷惑しとりまして、えー戻り次第折り返しご連絡するようお伝えしますので…」


話しながらもじゃがびっちに指示を出すと電話をかけだした

「お世話になっておりますAEです、○山様のお電話でしょうか?実はDQN金融なる会社から催促の請求が度々かかってきておりまして・・・これ以上は当方のサービス提供が出来ませんので退社という形で解約の程ご了承願います。」


電話が終りもじゃが喋り出す。

「おつかれー、○山氏リストから消しといてー。そうそう君がマーシー?」

「あ、はい」

「まーあれだマニュアルここに置いとくから読んどいて、それからクレーム続くと女性陣じゃ舐められるから君が対応しといてー」

「っふぁ!?」

「んじゃあ後のことは宜しく!俺は旅に出るアディオス」

「っうぇ!?」

そしてもじゃは二度と戻ってこなかった。先輩も連絡先わからんってw


おばが仕事を要約してくれた、というか普通の日本のおばちゃんだった下手な演技すぎ\(^o^)/

1:電話と偽装書面で職業偽装の手伝いをしていまーす!

2:不動産屋で家借りれないお姉ちゃんの為に職業偽装の手伝いしまーす!

3:パチンコ金融(しょっぼい闇金)から金を借りる人の職場偽装の手伝いしまーす!

4:郵送物の私書箱(転送・保管)しまーす!

5:個人事業主の電話番しまーす!(アイエ!?まとも!?)

以上とのことである。


そしてびっちさんが衝撃の告白

「私達性病でお店出れないからもじゃさんの手伝いに来てたんだよね、というわけで私達も辞めるから後よろしくね」


吾輩はソロプレイヤーである、如何なる日もPKに情熱を捧げPKKを狩り殺戮ブログを更新し、たまにレンタルビデオ屋でエロビデオを貸出、賃金で微課金を行う。そんなぐーだら坊やまーしーは暗黒面たっぷりの職場に1人取り残されこう叫ぶのであった「オワタ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ