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ローレライの火種 7

 適当だった。


 狐顔の男は顔に面倒という文字を張り付けたかのような対応だった。


 そのふざけた態度に生徒の何人かが怒り出したのか、狐顔の男に対し抗議の声をかけた。前席にいる貴族の一人が抗議の声を荒げている。



「王国から来たかわからないが、リコンレスタなんてスラムの町だろう。そんな街の領主の子供が教師?ふざけんじゃね。自分の領地すらまともに管理できないやつに、何を教えられるってんだ」



 ご指摘はまともである生徒。



「ああリコンレスタは、もうスラムじゃないよ。おっかない人が現れて一つにまとめたからね。俺の力もあったけど、もう普通の町になる転換期にきてるよ?過去の知識しかしらない能無し貴族の君。たぶん君より俺の方が強いよ?」



「は?お前喧嘩を教えに来たのかよ?王国だからといって町の領主ごときが」


 その瞬間、狐顔の男は意地の悪い笑みを浮かべた。


「ローレライ貴族、ガルム男爵の一人息子。放蕩くせがあり、女癖がわるいと評判。彼女がいるくせに、二人ほど平民を拉致したようだね。平民の性別はふむふむ、男性か。二人の男性を拉致し、何と無理やり襲ったのか。暴力的じゃないね、性的によるものかな。学園にいる平民じゃなく、学園の外にいる平民を外で襲ったのかな?うわ、酷いセリフを吐いているね。下等な平民は男も女も関係が無い。気持ちよくさせればいいんだよって、うっわ両刀使いなんだ。男も女もいけるなんてすごいね。ん?でも他の貴族には隠しているようだね。彼女を愛しつつ、男も抱きたい系貴族のガルム男爵さん。こんにちは、おはよう、こんばんは?」



 ここまで言えばガルム男爵の方が口をぱくぱくとさせるだけで終わる。全身から汗を拭きだし、ガルム男爵の視線は間違いなく狐顔の男に恐怖している。隠していた事実。誰も知らない情報が勝手にばれていく。ガルム男爵の息子は隣に座る女子に視線を向けた。その女子は彼女なのか、嫌悪したかのような表情でにらみつけている。



 


 狐顔の男はそうやって教卓の前で相手を黙らせた。心を読める狐顔の男もとい、ギリア・リコンレスタ。



「まだ抗議していた人がいたね?一人見せしめにすれば黙ると思うけど、まだほかに何かやるかい?」



 抗議の声は静まった。



 しかし狐顔の男が続けようとした際、その肩を叩く者がいる。影が薄く厚着をしている男だ。先ほど状況を説明して、男爵を黙らせた狐顔の男の余裕はない。狐顔の男のやり口に苛立ったのか、影の薄い男は軽く睨み付けていた。その視線に慌てたように、影が薄い男に場を譲る。その姿は上位者に従う犬そのものだった。場所を譲れというものではないが、これ以上はやらせないという意思が影の薄い男の姿に見える。



 教卓の前を変わった気配の薄い男。


 その表情は無表情。感情が読めるわけじゃない。


 片目が赤く。



 その目は遠くから見ても、地獄の煉獄を感じさせる感情がある。




「・・・・今日から皆様の担任になるギリア・リコンレスタ先生。その補助を任されたマダライサツキと申します。皆様の足を引っ張らないよう、成長できるように職務に励みますので、どうか協力の方お願い足します」


 そして教卓の前で一礼した。両手を伸ばし、頭を軽く下げる程度のものだ。されど、誰も口を挟む余地はない。反省も感謝もない。言葉を支持として語るだけの人形にしか見えないだけだ。無をもって、そこにあるものを視界にとらえる。



 影の薄い男が顔を上げれば、そこにあるのは興味すらなさそうな表情であった。



 貴族が平民を見るときの目だ。


 それが他国の平民が教室中全体を見る目になっている。



 この教室全体の人間が思う事とすれば、先ほど男爵を言い負かした狐顔の男が額に手をあて、困ったような反応していることだろうか。人の情景や心を読むかのような探りをし、教室の空気を手中に収めた狐顔の男。それよりも反応も感情もない人形のほうが影響を及ぼしていた。



 一人立ち上がる。



 二人立ち上がる。


 一人目に立ち上がったのはローレライの次期後継者ローランド。その愛人たるカルミア。この二人が立ち上がり、ローランドだけが教卓に立つ人形を睨み付けた。カルミアはあわただしく人形とローランドを交互に視界をずらしている。


 

 ローランドを心配する恋人のようなカルミア。その内心はともかく、表は乙女そのもの。



 ローランドは人形の態度が気に入らない。平民のくせに貴族を見下す。大国の貴族に見下されるのはわからなくもない。所詮は小国の王。小国の貴族たちなど王国の下級貴族にすら領地は負ける。されど王国の平民ごときに見下されるほど立場が低いわけではない。


「私はローレライ第一王子、ローランド。学園には権力を持ち込めないが、それでも言いたいことがある。お前たち二人の教師。一人は貴族であるからして、まだわからなくもない。お前は平民だろう。いやそれでも貴族だとしても我が国の男爵を侮辱する発言は認められない。一方的な決めつけ、情報の錯乱による混乱をもたらすやり口は認めない」



「・・・なんの話でしょう?」

 


 人形は感情を示さない。教師だからか、違う。狐顔の男よりも影響力があると思われる人形。その人形の姿には知性があり、言葉を全て並べなくても理解できるほどの能力がある。一定の教育を受けた者にはそれなりの文化と品性が宿る。



 平民にしては学があるように思える人形。



 それに対し前提条件も主題を載せずに語るローランド。わかっていると思ってゆえの切り出し。されど人形は知らないふりをしている。その実際の事実はともかく、理解しているのに理解しようとしない態度に腹を立てたローランド。



「私は王族だ。この教室に通う貴族もゆくゆくはローレライを担ってたつ有力者たちだ。またここにいる平民たちもローレライで活躍する実力者たちだ。その未来にあふれた者たちに対し」



「・・・見下すなとおっしゃると?侮辱したと?勘違いしています・・・ローランド王子様」




 むろん人形もローランドの言いたいことなどはわかっている。怒る態度もそれに対しての態度も全ては人形が悪いことだ。それを影のように薄い人形もわかっていた。



 だが教卓の前に立つ人形はただ無表情だった。


 されど王族の前に対し、平民たる人形は逃げも隠れもしない。気配も薄く、表情は無。服装は何枚も聞重ねた厚着。独特すぎるが故の奇妙さが映る人形




「・・・全て事実。嘘偽りなどない。ローレライの男爵様が平民に対しての暴行も、真実。僕が見下したと思われたのも、真実。見下したのでなく、興味がないのです・・・貴族様にも王族の貴方にも一切」



「は?」



 予想外の言葉だったのか、呆気にとられるローランドだ。見下したことを否定するわけでもなく、侮辱したことすらも否定しない。ただ肯定し、ただ興味がない。関心よりも、意味がない無関心。




「・・・僕にとって、貴方に価値はない。一緒に立ち上がった女性、確か」



 人形は隣の狐顔の男を見る。少しによる逡巡であるが、人形の視線に気づいた狐顔の男はすかさず口を開いた。小声であるが教室全体に広がる音量。



「カルミアだよ、おにいさん。あの女、すごいことしてるね。俺と同等、いや俺よりも酷いかもね」



 その名前を聞いた時には人形はローランドに顔を向けている。狐顔の男の発言を最後まで聞かず、聴きたい事柄をきいた以上、興味はないようだ。



 狐顔の男から洩れたカルミアの名前。その名前を聞いた瞬間、カルミア自体がぎょっとしたような表情を浮かべた。しかし伯爵ともなると名前が有名になるのも事実。知らない方がおかしい。



 だからか、この場における全員は思うのだ。



 貴族の名前を知るのは当然。


 だが当人のカルミアは更なる疑惑を持っていた。



 名前を知られたことじゃない。人形の視線がローランドと自分に向かっていることに対しての疑惑だ。






「・・・カルミアさん、僕は貴方に興味がある」



「へ?」


 カルミアの予想外といった反応。ローランドの時とは違い、疑惑と予想外による二つの反応がぶつかった困惑だ。



 しかしカルミアに興味があると他国の平民に、男に言われれば黙っておけないのも男の性。すかさず人形の発言にローランドが怒りをあらわにした反発を示した。



「少しは立場をわきまえたらどうだ?私や貴族たちに侮辱や興味がないといったうえで、異性であるカルミアに対して興味があるだと?馬鹿にするのはいい加減にしろ」



 口調が荒くなり、王子たる理性の形は欠けていた。



「・・・何故?」



 ローレライの貴族は王族の怒りを恐れる。ローレライの平民は王族の怒りを恐れる。権力とは本人の能力に問わずつく副産物。生まれたときから与えられた力。血が権威が立場となりて権力者の形を作り上げる。



 それは他国の貴族はともかく。



 他国の平民からも恐れられて当たり前だ。


 ここはローレライ。ローレライの王族が治める国家。



 そんな次期後継者の怒りを人形は疑問に思ったのか、無表情のまま首を傾げた。馬鹿にしているかのようなわざとらしさがあった。ローレライの学園で、平民が平然と突き立つ牙を向ける。



「何故だと?貴様は王族である私。貴族たちに興味がないくせに、異性の女性、カルミアに対しては興味を示すなんておかしいだろう。カルミアは伯爵だ。知らないとは言わせないぞ。それともあれか我々、貴族の男が興味ないだけで女性に興味はあるというつもりか?」



「・・・ああ、なるほど。・・・ローランド様はそういう人なんですか・・・では一言。僕はわかったうえで聞いています。・・・何故?・・・貴方の発言はまるで、好きな相手がカルミア様で、僕がそれを邪魔したかのようなものに聞こえてしまいます・・・御託を並べるだけ並べて、その裏には自分の本心を隠すように見えてしまいます・・・」



 人形は感情の籠らない目で、口で語る。

 

 まるで。



 恋敵を見るような目です。




 初めて人形が笑う。



 口端を歪め、ただ人の感情を特定したかのように、悪魔が笑っていた。


「私は、私の婚約者はベラドンナだ・・・」



 その悪魔の問いにローランドは躊躇いながら、カルミアを視界におさめながらつづけた。そのローランドの目にはカルミアしか映らず、必死な感情をカルミアにたたきつけるかのような熱い視線だった。その姿は人形から見ても、異質。



 婚約者がいるものが、別の女性に対して向ける目ではない。



「カルミアは・・・大切な・・・大切な貴族の女性だ。伯爵の娘、カルミアは今後もローレライに希望を未来に輝かす重要な役割を担ってくれると確信している。お前が考えるようなものではない。お前のような奴がわかるほど簡単なものではない。忠義を尽くす貴族に配慮を見せるのは当然なのだから」



 その説明に間違いはないのだろう。



 今は。



 ただ、人形は予測している。心が読めないくせに心を読んでくる。



 ローランドは相手にしている人形が、ただの平民でないことを理解すべきだった。ここは言葉で語るのでなく、ただ権力を行使して黙らせるべきだった。他国のものであっても平民でしかない。王族に逆らうなという一言で黙らせればよかったのだ。


 そうすれば語れない。



 されど相手の意見を聞き、貴族の前で懐の広さを見せつける。また他国の平民に対しても寛大だという次期後継者としての姿を示す絶好の機会。



 そのタイミングと、その御託に隠されたカルミアへの恋慕。



 建前を述べ、本心を隠す。




 だからだ。



「・・・本当にわかりやすい。・・・言い訳が長すぎます、ローランド様。先ほどの姿は図星をつかれて、必死に取り繕う一人の男性に見えました。・・・僕の感覚ですが・・・隠したものを見つけられると誰かのせいにするのが人なんです・・・社会的地位が高い方は 自分ができないことを社会のルールのせいにする。制約があるからできない。自分はやってないが、他人がやったと。人から借りたものがたまたま部屋にあったとか・・・僕は図星をついていると確信しています・・・だから僕の説明も長いんです」



 

「私の婚約者はベラドンナだけだ」



「・・・ではカルミア様には配下としての貴族的価値だけだと?」



「そ、それは」



 言い渋るローランド。対する人形は退屈そうだった。若者が子供の好きな相手が変わるのは当たり前。貴族といえど好きなものが変わる事実に対し、人形は否定しない。



 人形の感覚からすれば、好きなものは好き。



 嫌いなものは嫌い。それだけでいい。それを立止めるのが社会的立場なのだ。



 勝手に決められた婚約者。勝手に自分で決めた好きな相手。



 貴族間であれば、婚約者を裏切るのが悪い。平民の間でも同じ。



 人形はその思いを否定しない。できないが、社会的地位がある相手が、自分の感情で物事を判断することの恐ろしさも知っている。だからその点には口を挟んでいない。



 人形に怒りはなく、ただ問い詰めるものしかない。



 誠実でないのはローランドとカルミア。婚約者がいながら好きな人がいるローランド。婚約者がいる相手に近づくカルミア。



「私は・・・」



 その続きは人形が言わせなかった。



 手の平を見せつけるように掲げ、人形が続けた。大人としての立場からか、若い立場の相手を虐めるなどすることでない。



「・・・ローランド様、貴方はカルミア様が好きなんでしょう・・・何もない平民ならばそれでよかった。しかし、貴方は王族だ。その王族が自分の感情で好きな相手に夢中になるのは間違っている。正式に婚約者に話を通してからのほうがまだわかりがいがある」




「それでは混乱が生まれる」



 婚約を破棄した王子。婚約を破棄した理由。アーティクティカ侯爵の地位や立場を無下にした影響。色々問題がある。



「・・・もう、生まれているじゃないですか」



「そうかもしれない。しかしそれをすればカルミアの立場がさらに悪くなる。ベラドンナはカルミアに対し酷い苛めをしていた。今はまだ優しいが、きっと今後激しい苛めをするかもしれない。婚約者からカルミアを守るのも私の宿命だ」




「・・・なるほど・・・自分に酔っているだけの子供か・・・」



 人形は辛らつだ。子供らしくあるのであれば人形は否定しない。子供らしく大人ぶるのも人形は応援する。しかし大人的立場を持った子供など、人形は否定する。



 子供は大人になりたがる。


 それは人形にとって応援すべきこと。成長したがる努力に大人として応援してあげたいとすら思う。しかし完成された大人的な子供など意味がない。それは子供の姿であって、大人でしかない。



「私はローランド。自分に酔っているかもしれないが、王子だ。ベラドンナが婚約者であり、カルミアとは貴族の関係だけだ。今もカルミアと仲を良くするのは、カルミアを悪意の手から守るためなんだ」



「・・・なるほど、そこまでのものでしたか」



 ローランドが屈折した思いを語ったたのが制したのか、人形はそれ以上問い詰めない。理解を得たとばかりにローランドが人形の表情をみた。



 それは本気の見下した表情だ。



 ゴミよりも虫よりも石を見るよりも、最低な邪悪を見る、冷酷な視線だ。




「・・・・・よいことをいっておきましょう。・・・・・まともな人間は関係を破らない。その言葉の意味をしっかりと学ぶことをお勧めします」



 そして、人形はローランドを無視した。口を開きかけたローランドを再び片手で制し、語らせない。他国の平民でありながら、小国とはいえ王子を相手にひるまない。その立ちふるまい、毅然とした態度。隣にいる狐顔の男のほうが人間味があるようで、はらはらとした緊張による硬直が全身を襲っている。


 人形の態度、王族に対しての態度。貴族に対しての態度。狐顔の男が貴族に対しての牽制よりも遥か上を行く無礼。



 教卓の前の人形、平民が相手ながら教室の全員が相手をやめた。権力がある相手に敬意を示す前提のものが人形にはない。それが許されない者だと誰もが知る。たとえ今は平気でも、後での報復が待つ。



 権力者は陰湿な手をもって、仕返しをする。ローランドは子供であるがゆえに、大人の汚い手を知らない。だが貴族たちは、その実家の親はきっと報復することだろう。狐顔の男に対し、人形に対し盛大な報復を。


 ここは学園。


 権力が通らない。



 されど時間があれば、権力の力が当てはめられる




 それがわからないものたちはこの場にいない。教師側である狐顔の男も人形も王族も貴族も平民も全員だ。わかっていて、人形のやったことの恐ろしさを知るのだ。報復を恐れず、ただふるまう。どちらが上かを学ばせるものでない。人形が上だと見せつけた格好なのだ。


 本来であれば、人形が裏で報復されるだけのことだった。



 しかし、それを、人間の悪意を知るのが人形だ。


 人形の視線は教室の奥、最後列に席がある一人を見つめていた。この教室で王族の婚約者にして、はぶられた権力者。



 ベラドンナである。


 きつめの視線を持つベラドンナは、人形からの視線もためらわずに受け止めた。



「・・・想像以上ね、サツキ・マダライ。貴方を選んだ私の目には狂いはなかった」



 席に座ったまま、ただ偉そうに自分の判断を肯定するベラドンナ。そこに躊躇はなく、容赦はない。敵には敵としての立場をわきまえさせる。忠義があった。



「・・・はい。・・・僕を選んだことにたいする判断はともかく・・・少なくてもここにおいて貴女の求める仕事は果たしたと思っています」



「ここにおいてという慎重な発言は平民らしくない。其のやり口は貴族や商人が使う逃げの一手だわ」




「・・・僕は自分を信用していないので・・・だから心配なんです。・・・貴女のもとめることと自分が求められたことへの相違がないかどうかが・・・生き方みたいなのでお気になさらず。・・・それとも・・・この程度が勘に触りますか?」



 人形は問うが、ベラドンナは偉そうに見下すのみ。



「・・・いいえ、サツキ・マダライ。・・・お前がやることは間違っていない。間違っているのは私なのであって、お前ではない。それでいいかしら」



「・・・ええ、それで安心いたしました」


 そして教卓の前で再び一礼した。




 果たして教室で、挨拶の場面で語る場面であろうか。これはベラドンナが仕掛けた脅威であり、この人形は唯の平民ではない。他国の平民をベラドンナがわざわざ読んでまで、学園に連れてくる。その意味を知らない者は誰もいない。



 アーティクティカが仕掛けた報復。


 貴族からなる報復を支持される前に、アーティクティカからなる報復。



 この人形を排除するものは、アーティクティカを敵に回す。



 たかが少しの挨拶で、これほど人から悪い意味で視線を集めるものはいるか。狐顔の男が男爵を相手に牽制するよりも、人形が王族をアーティクティカを相手に躊躇わない。そのことのほうがすごいのでないだろうか。



 アーティクティカに選ばれた人形。





 人形、サツキ・マダライ。


 王国にて知性の怪物の名を持つもの。



 

 この意味を異名を知る者は小国ローレライにてベラドンナただ一人。知っていて、経歴を知ってなお、ベラドンナは状況打破のため、怪物を連れ込んだのだった。






 


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