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ジレンマ
暴かれたくて暴かれたくない
矛盾した騒めきが存在する
平気なふりを
強いふりを
偽っている仮面全てを
見破られたい
嘘つきと言われる覚悟は在る
騙すことを決めて演じることが
僕の出来る優しさだと
思えたから続けている
暴かれたらどんな気持ちになるだろう
僕は未だ叶っていない未来に
想像をしてみる
落ち込むだろうか?
余計に自壊する?
ああ、楽しそうだ!
裏切りの暴露と同時に
それは破壊と解放
傷を負いながら
僕は笑うだろう
そして快楽を得る
それだけは確実だと言える
僕は暴かれたい
断罪され見えない刃で
殺されたくて仕方ないのだ
嘘ばかり上手くなり
演じことに長けてしまって
自壊の道しか無くなった
疲れたんだと自覚する
枯渇したエネルギーを
無から産み出す自壊
願うは静寂
望むは暴かれること
暴きの言葉を得物にして
どうか僕を殺して下さい