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言の刃〜零れ墜ちたモノ〜  作者: 御影慧
24/40

難いこと

忘れたいと願う過去

忘れようとする心の治癒力は

当たり前に存在する人の機能



矛盾は傷から発生する

治癒することよりも

膿ませ続けることを選んだら

機能の優先順位が狂いだす

そうさせることに明確な理由を見つけたら

なおそれは最後尾順位に下がり

消えてしまうのかもしれない



忘れようとすることが

忘却機能を狂わせる

何一つ忘れまいと

心の傷を抉り続ける



大人になっても忘れられない

なお鮮明に分析をかけだす

矛盾の暴走列車は止まらない

ブレーキの壊れた列車は迷走し

暗く永いトンネルを走る



トンネルの先の風景は

とても綺麗な真紅に染まる海

沈めても沈めても

浮き上がるものの正体を

僕知っていて救いあげ抱きしめる



何度も通るトンネルの先を彩るのは

いつも真紅の美しく歪んだ景色

そして知るのは一つ

僕自身の何一つ忘れまいと誓う姿



癒しの甘さとぼやけを僕は選べない

忘れたいと願いながら

痛み(傷み)にすがる僕が居る



救いは優しいけれど

嘘と欺瞞にしか見えない僕は

間違いなく歪み狂っている

それでも選べた(出来うる)中で

僕は在る為に忘却を棄てた



始まりは無意識に

そして今は意図的に

そしてそれが在るからこそ

僕は今、ここに在るのだと

確信を持って言える

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