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言の刃〜零れ墜ちたモノ〜  作者: 御影慧
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始まりの時と理由について考える

眠れない理由を考える

安心出来ないから?

時間が足りないから?



いつからそうなったのか?

時を遡り考えた

世界を反転させてからは

それは普通だったように思う



本当の自由な時間は少なく

それはそういう時間だった

新聞配達の音を聞きながら

ようやく瞼が落ちる

夕方になると元気になる

全て異常だと認める

そして僕の普通で在る事実



ああ、と僕は気付いた

初めて壊れた時の自身の姿

夜の静寂に身を任せ

沈黙の中で思考し続けたことを




始まりは古く

神様からの最初で最後のサイコロを

僕は受け止められなかった失敗から始まっている

涙は誰にも見せずに

声を押し殺して

自身の存在を呪うこと

無力な子供に出来た最初の狂い

せめてものあがき



僕はあれから成長をしたのだろう

権利のない義務だけの世界で

何処に自身を置き去りにして

自身すらを他人にして

自身を切り離して

自身を守る方法を知らずに

ここまで来た





何事も受け入れることで生まれたのは

限界突破の突破の先の

無意識から意識せざるを得ない

自身で反転させてしまった世界




誰かが言った

「死ね!」

「出ていけ!」

その言葉に僕は

沈黙のまま頷き納得した

怒りすら生まれることがない

それが当然の言葉だと

僕は知っていた



早く早くと僕は努力を重ねている

破れない約束を守りながらの

究極の解放への道を求めている





望むは多くないと自負出来る

トドメを刺してくれる誰かを

僕はずっと捜して続けている

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