赤き炎の霊術師

　時は2043年。場所は秋田県大館市。そこには高校3年生になったばかりの、霊術師の卵である藤堂諒(とうどう　りょう)18歳が暮らしていた。彼は、10年前のとある大災害で故郷を無くしていた。その出来事がきっかけで、彼は霊術師と呼ばれる霊を払い、悪霊を「撃破」する仕事をする道へと進んでいた。そんな彼と、親友である石川和樹(いしかわ　かずき)の元に一つの「依頼」が。とある廃虚となった研究所に巣くう強力な悪霊を「退治」してほしいというのだ。
　紆余曲折があり、その悪霊と対峙することになる。その悪霊とはかつてその研究所にいた被験者の少女、中島咲耶(なかじま　さくや)だというのだが―――。彼女の姿を見て、少年は一つの決断をする。