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《覇》の古具使い  作者: 桃姫
古具編
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5話:生徒会

 生徒会室には、会長を含め、三人が揃っていた。ここで、容姿について、触れていこう。


 生徒会長。三年生。名前は、天龍寺カナタ。何か、こう、偏見かもしれないが、いいとこのお嬢様っぽい名前だ。黒色の髪は、肩くらいまであり、手入れが行き届いている感じがする。顔立ちも美人そのもので、十人中九人が振り返る容姿。本当は、十人中十人と言いたいが、そうとは限らないのが世の中。というわけで九割だ。胸は、でかい。男が視線を向かわせるしかない、圧倒的な存在感を放っている。そんな感じだ。


 副会長。三年生。名前は、立原美園。いたって普通の感じの女性。茶色っぽい髪を右耳の上の辺りで縛っている。サイドポニーテイルという感じ。十人中七人ほどが振り向く容姿。スタイルも全体的にいい。胸も、普通の女子に比べたらあるほうだろう。流石に会長よりは小さいが。


 書記。二年生。名前は、篠宮真琴。名前は、女性のようだが、見た目は、普通に男だ。鮮やかな金髪と碧眼。整った顔立ち。普通にイケメンだ。むかつくくらいにイケメンだ。イギリス人と日本人のハーフらしい。女子の大半が、ファンだという。ファンクラブの会員数は三百人を超えたらしく、学園の半数を超え、教師にもファンが居ると言われているくらいだ。


 以上が、うちの学園の生徒会のメンバーとなる。会計は……居なかった気がする。


「それじゃあ、話を始めましょうか。真琴、資料を」

「はい」

篠宮が、俺に資料を渡してくる。それも、結構な分厚さの。

「それでは、説明を始めるわ。まず、青葉君。キミは、昨日の一件をどう理解しているか聞かせてくれる?」

急に言われて戸惑う俺だが、一応、俺なりの見解を語ることにした。

「えっと、昨日の、男ですが。不思議な力、魔法や超能力、様々な言い方がありますが、それに順ずる力を保有していた気がしますね。おそらく、闇色のナイフもしくは短剣を生む能力。そして、似た力を、おそらく、ここに居る俺以外の全員が保持している。違いますか?」

俺の持論を聞いた三人の反応はそれぞれだった。会長は、口を開けたまま、固まってしまっている。副会長は、少し考えているような感じだった。篠宮は、にこやかに微笑んだまま。そして、会長の口が動き出す。

「驚いたわ……。理解力も適応力も高いのね……」

そして、篠宮が、解説を始める。

「ここからは、僕が説明をします。えっと、手元の資料がほとんど無意味になる理解力で、徒労感が半端ないんだけど。まず、キミの質問の答えは、イエスだよ。カナタさんも美園さんも僕も、不思議な力を持っている。でも、それは、魔法や超能力のように便利なものではないんだ。|《古具》《アーティファクト》。僕らの力は、そう呼ばれている。青葉君は、アーティファクトって聞いたことあるかい?」

俺の知識の中にあるものを引っ張り出す。

「えっと、人工的に作られた遺物だったっけ。ファンタジーなんかでは、魔法具とかそんな感じの意味で使われることもあった気がするけど……」

俺の無駄知識に、篠宮も驚いていた。

「凄いね。普通、そんなこと知らないと思うんだけど。まあ、概ねあっているよ。僕らの力がアーティファクトと言われる所以は、人事では成し得ない事象を起こすこともさることながら、昔から存在していると思われる力だからだ」

なるほどね。究極的に言えば、不思議な力を持っているってことだ。《古具》、アーティファクトと呼ばれる存在。

「アーティファクトは、世界でも数百人ほど持っているとされる人は居るんだ。でも、それが開花するかどうかは別。開花しないで死んでいく人もたくさん居るってことさ」

なるほど、これは、

「世界的に有名な権力者なんかは、ほとんどがこの力を持ってるってか?」

「そうだよ。キミは、ちょくちょく僕が言おうとするのを先回りするね」

「ラノベみたいな話だな」

ここで「漫画みたい」と言わない辺りが俺である。

「信じられないかい?」

「いや、信じたさ。実際、会長の《スカーレット・コート》とやらは目撃したからな。スカーレット・コート……さしずめ、緋色の衣ってとこか」

ダーク・ブレードは闇色の剣、いや、闇色の短剣ってとこか。そんな感じの名づけ方だと思うんだが。


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