41話:二人目
そして、次の編入生なのだが。
「アーサー・ペンドラゴンです」
……は?俺の思考は完全に停止していた。
「アーサー?」
アーサー・ペンドラゴン。アーサー王の伝説に基づくアーサーの名だ。
「おっはよ、セイジ」
「いやいや、おはようじゃなくてだな。なんで、お前が、うちの学校に通ってんだよ!」
驚愕の二連続知り合い。ちなみに、肩に担いでるのは、おそらく、三本の聖剱を入れているであろうゴルフバッグ。
「いや~、お母さんのご好意に甘えちゃった」
テヘッっという感じで舌を出しながらウィンクするアーサー。似合ってねぇ~。
「おいおい、何してくれちゃってんだ?俺の母親は」
「と言うわけで、アーサー・ペンドラゴン。アーサーでも、アーでもサーでもアーペンでも好きなように呼んでください」
「よし、アーペン」
――ゴスッ
鈍器で強打された。
「冗談くらい分かるだろ?」
「そりゃ、こっちの台詞だ……」
まったく、くだらないことやってねェで、チャッチャと、紹介するか。エリナの時みたいに。
「さて、こちらは、アーサー・ペンドラゴンさん。最強の聖王と同じ名前の美少女です」
「ふむふむ」
「能力は、騎乗スキル、剣スキル、か?」
「いや、馬とか無理。車も免許持ってないし」
何だ、設定に忠実じゃないな。現実だからな、仕方ないか。
「まあ、そんな感じだ」




