表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《覇》の古具使い  作者: 桃姫
聖剱編
31/159

30話:開戦の合図

 翌朝、朝食の時間。父は、既に会社に向かっているので、俺と母、そしてアーサーの三人での食事だった。

「なあ、アーサー。いつまでうちに居る予定なんだ?」

「ん~、教会の方は、基本的に仕事ないからね~。この辺に居たら面白いことがありそうだから……。しばらくはここに居ると思うわ」

その話に母が割り込んでくる。

「まあまあ、だったら、ずっとうちに居ていいわよ。うちの子になっちゃいなさいよ」

「本当ですか」

アーサーは、それなりに喜んでいるようだ。そんな時、アーサーの携帯が鳴る。

「メール?誰から?……ッ!」

「どうした、アーサー」

急に慌てた顔をするアーサーに問う。耳打ちで、俺に情報をくれる。

「金髪君が、ガウェインと交戦中ってトリスタンから。ありゃ~、こりゃ、オレも、お前と勝負しなきゃダメっぽいな」

ん?最後、意味分からないんだが。

「ちょっと、これから、出るぞ。確か、近くに《柊公園》があったよな、早く準備しろ」

「おっ、おい!俺は、今から登校しなきゃ!」

「大丈夫、大丈夫」


 俺は、ズルズルと引きずられ、結局《柊公園》に連れてこられた。《柊公園》は、数年ほど前に潰れた大規模公園である。三鷹丘学園とは、正反対の方向に進んで十分ほどで見えてくる。それなりに大きいのだが、あまり人が来るわけでもなく、潰れてしまった。

「それで、どういうことだよ。俺たちも戦わなきゃいけないって……」

まったくもって意味不明なのだが。

「教会の方からの定時連絡だ。そして、日本に住むには、誰かに負けて、配下にされるか、誰かに勝って、配下にした者の家に住むかの二択だと。だから、お前と勝負する。そうすりゃ、どっちが勝とうが日本に住めるってわけさ」

「勝負したことには出来ないか?」

「無理だな。戦った様子がなければ、向こうも気づくだろ。これは、金髪君が戦ったから発令されたこと、負ける可能性があるから発令されたんだ。まあ、とりあえず、派手にオレとお前で殺り合おうじゃないか!」

ここは、とりあえず、やるべきだろうな。仕方ない。

「《殺戮の剱》、《全力解放》」

解放の類は初めてだが、どのくらいのパワーアップなんだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ