18話:会長との見回り
俺は、溜息をつく。今は、篠宮と一緒に登校している最中だ。それにしても、会長と見回りか。ふむ……。あまり嬉しくない。理由は簡単だ。俺は貧乳派なんだよ!
「何かカナタさんとあったのかい?」
「いや、会長は、悪くはないんだが……」
そう、顔や見た目は悪くない。ただ、俺が、貧乳派だというのが問題なのだ。副会長もそうだ。粟木も。顔はいい。それなのにどうして巨乳なのだろうか……。
「……最終的に幼女に落ち着くんだよな。この話」
「え?何か言ったかい?」
小声で呟いたのだが、篠宮は反応した。
「いや、なんでもない。それにしても、会長か……」
二度目の溜息。しかし、寝不足のせいで思考がおかしくなってしまっている。いつもなら呟くことすらしないのだが。
放課後がやってきた。俺は、会長とともに見回りをすることになっている。
「清二君、遅いよ」
「別に遅れたつもりはありません。と言うか、生徒会室に寄れなかったから、バッグ持ったままですけどいいんですか?」
「構わないよ。どうせ報告は明日で、今日はそのまま帰りだから」
どうやら、見回って、そのまま帰りらしい。
「それじゃ、行きましょうか」




