127話:清二不在の生徒会
これは、新学期が始まる前。丁度、青葉清二と朱野宮煉巫が出会った日の篠宮真琴の話である。
Scene真琴
僕の名前は、篠宮真琴。三鷹丘学園生徒会書記。今は、夏休みだけど僕は学校に顔を出していた。真夏の生徒会室はとても暑いが、クーラーが効いているのでそこまで暑く感じないのが幸いだ。
「オハヨ」
「おはようございます」
カナタさんと美園さんがやってきた。二人は、青葉君に好意を寄せている。それが傍目から見てもよく分かるのに、青葉君は何故気づかないのだろうか。
「あれ、清二君は?」
「青葉君なら、僕が来た時に『悪ぃ、今日は生徒会行けないわ。会長達に連絡しといてくれ』と電話が」
何か酷く疲れた様子だったから心配だが、風邪とかそういう類ではなさそうだし、お見舞いに行くのもおかしいと思い、どうもしなかった。
「う~ん、そっか。そう言えば、朝、向こうのほうで爆発があったの知ってる?」
その話は僕も聞いた。早朝、いや、早朝と言うには早い夜に爆発があったらしい。朝、僕はここに来る前によって来たが、
「あの爆発が古具によるものだと?」
「いえ、そうではありません。むしろ、その爆発現場の奥にあった地面の削れた後や木々に入った傷、草木の切られ方、などの方だとおもいますよ」
確かにあの現場では、何か鋭い武器を持ったものが暴れたかのような。
「私としては、あの件に青葉君が関わっていると踏んでいます」
「あたしも同感。清二君ならやりかねないわ」
それは、爆破をと言う意味ではなく、爆破を止めよとすることを、と言う意味だろう。
「では、この件、我々、生徒会で調べるということですか?」
「暇だしね」
こうして僕たちは、以外にも、この魔剱と古具に関わる、この事件に関わってしまうことになってしまった。




