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不思議な旅編 第5話 出雲まで何マイル?

不思議な旅編 第5話 出雲まで何マイル?


「じゃぁ、準備の方はいいかしら?」

五十鈴が彼らに言う。

「「はい!!」」

総勢53名は一斉に返事をする。

そしてここは七海高校の音楽室。彼らは五十鈴のお陰で1週間みっちりと練習できたのだ。何故か時間を止めている間、食事も睡眠を取らなくても問題は無かった。疲労も無い。このおかげで、実際の時間にして1週間であるが、実質1か月分の練習ができたのである。


「えっと・・・機材は演奏する場所に直接送ることができるけど、人はちょっと無理なのよ。ちゃんと鳥居を潜らないと中に入ることさえ出来ないわ。私たちでも同じなのよ。」

五十鈴は移動する為の注意を述べた。

「じゃぁ、一体どこへ移動することに・・・」

三浦は不安なそうな顔で言う。まさか『ウィザードリー』みたいに壁の中とかはごめんだ。※1

「そこは大丈夫。時間を止めて人が居ない公園に飛ぶから。飛んでから時間を動かせば、いきなり人が沸いたとかそういう騒ぎも起こらないでしょ。」

「なるほどな~中々便利やな。それに引き換えこいつは・・・」

島岡は五十鈴の言葉に感心するとジト目で狹野尊を見る。というか、天皇陛下を『こいつ』呼ばわりする島岡がある意味凄いが・・・

「ふははは、私は戦闘系の術しか使えん!!だが無敵だ!!」

本人はその言葉を気にすることなく狹野尊は偉そうに言う。いつもなら崇められている存在なので、こうして対等に話しかけてくる彼らを非常に気に入ったみたいである。

「「いあ、そこ威張るところじゃないから!!」」

そんな狹野尊に、五十鈴を含め全員がを突っ込むのであった・・・


さて、話は一気に出雲大社周辺に移る。

先斗は母親の小百合と共にこの出雲大社周辺にある建具店に来ていた。

「なぁ、母さん。俺、入学準備で忙しいんだけど?」

そう、先斗はこの春『桜田中央高等学校』に入学するのである。

「いいじゃない、どうせ家でごろごろしているだけでしょ?荷物運びくらいしてくれてもいいじゃない。それにね・・・」

「はいはい、分かったよ。母さん。」

先斗は小百合の話が長くなりそうなので素早く言う事を聞く。本当に彼女はしゃべりだすと止まらないのである。

その先斗の態度に小百合は「まったくもう・・・」と言うと建具店で物色を始める。何故彼女がワザワザ出雲大社近くのこの建具店の来たかと言うと、喫茶店で使う建具を探しているのだ。大抵のものは近所で揃えるのであるが、ここには結構色々なもの豊富に揃っているので、彼女のお気に入りの店である。

そんな感じで先斗はぼ~と店の外を眺める。観光客が数多く店の前を通り過ぎる。

すると不思議な集団が店の前を通った。ついつい先斗は彼らの手荷物を見る。その手には見慣れた楽器ケースが提げられていた。

(あれは、トランペット・・・それに、アルトサックス。あっ、黒いのはクラリネットかな?今日、演奏会か何かこの辺りにあったっけ?)

先斗はふと考える。一応、この時期にある島根県の演奏会はネットで一通り調べたからだ。しかし、出雲近辺であるというのは無かったはずだ。

すると後ろから小百合が近づいてくる。

「先斗。これなんてどう・・・」

小百合が先斗に話しかけると同時に彼女も通り過ぎていく彼らを見た。そこには、自分の先輩に当たる丸山や小路・島岡の姿を見つける。それも高校時代の姿で・・・

「なんで、丸山先輩が・・・それに島岡先輩もいる・・・」

彼女は思わず絶句する。

「どうかしたの?母さん。」

先斗は小百合の様子がおかしいので声を掛けた。しかし、反応は無い。わなわなと震えているばかりだ。その時、先斗は何か直感めいたものが閃く。小百合の様子がおかしいのはこの集団にあることに・・・

「母さん、ちょっと彼らを追ってみる。このままここに居て。」

先斗は小百合の返事を待たず、彼らの後を追う。勿論、小百合は返事をする余裕など無かったが・・・

(あれ、出雲大社の中に入っていくな。)

先斗は彼らが出雲大社の鳥居を潜るのを見た。そのまま尾行を続ける。きっとこの中で何かあるはずだと・・・


「しかし、いきなり海沿いの公園に出るとはな。」

柏原は鳥居を潜りながら先ほどの出現した場面を思い出す。

さすがに、春先のこの時期人は居なかった。特に騒ぎにならずここまでたどり着いたのである。

「だけど・・・どこか寂しくないです?ここ出雲大社でしょ?」

三浦は周りを見ながら言う。実は、鳥居を潜ってから人一人として出会わないからだ。

「ああ、実はもう術がかかっていてな。大国主大神様が別の道を造ってくださっている。君達の用語で言う亜空間というところかな。」

狭野尊はさらっと三浦に言う。

「亜空間か~・・・本当に不思議な話やな・・・」

狭野尊の言葉を聞いた翔がそう言う。

しかし、本当に不思議な光景だった。今まで見たことの無い様な深い森の中である。周りにはうっすらと(もや)が見える。

それは先斗も同じだった。何回か出雲大社に来たことがあるが、この様な森は見たことが無かった。まるで誰かが奥に(いざな)うかの様に彼らは先を進むのであった。


※1 コンピューターRPGの『ウォザードリー』に出てくる『マロール』という呪文の効果。「任意の座標にテレポートする。戦闘中に唱えると、座標はランダム。壁の中にはまると全滅。」


さぁ、出雲大社に到着した今高高校と七海高校の部員達。そして『SAKURA WINDS』からは先斗が登場です。年代的に2007年ということもあり、まだ『桜田中央高等学校』入学前ですが・・・

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