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ライトノベルの悪役魔獣使いだった俺、現代に転生し新テイム能力で今の世界を突き進む  作者: ありぽん


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6話 ダンジョンでやりたい事、俺のスキル

「いやぁ、和希君とダンジョンに入るのも久しぶりだね。何かしたいみたいな事を言っていたって瞳に聞いたけど、僕にできる事だったら何でも言ってくれ!!」


「はぁ、ありがとうございます」


「ほら、前が進んだわよ!! ちゃんと荷物は確認してきたんでしょうね!」


「だから何度も確認したって!」


「あっ! あそこに居るの香澄だわ! ちょっと話してくるから、列からでないでよ」


「お! 優也じゃないか!」


「ああ、武さん、お久しぶりです! 和希君、並んでてくれ」


 ダンジョンに入るために必要な物をしっかり持ってきたか、朝からもう15回は俺に確認をしてきている姉さんと。俺とダンジョンに入れると、何故かテンションが高い優也さんから、逃げられるわけもなく。結局3人で、ダンジョンに来ることになってしまった俺。


 2人が離れたところで、俺は大きな溜め息を吐いたよ。保護者付きのダンジョンで、本当に遠足に行く小学生の気分だ。


 しかしそれにしてもどうするか。俺はあれを試してみるつもりなんだけど、どうにもやっぱり今のままじゃあ。優也さんはともかく、いや、同じか? 姉さんに邪魔されて、調べるどころじゃなくなりそうなんだよなぁ。


 俺が今回のダンジョンでやろうとしているこ。それは俺のスキルを使うことだ。ダンジョンでスキルを使うなんて当たり前だろう、魔獣と戦ったり、ダンジョンで何かの素材採取をする時にスキルを使うんだから。と、そう言われればその通りなんだけど。


 スキルは5歳になると全員が授かる物で、簡単に言うと魔法と同じような物だ。だから人によって話しをする時に、スキルと言ったり魔法と言ったりする。


 また、どんなスキルを使えるのか調べるために、5歳の誕生日を迎えると、皆教会に行ってスキルの鑑定をしてもらう。

 それと、みんな必ず最低でも3つのスキルを授かるんだけど。どのスキルが1番自分にあっているかも、その鑑定で分かるようになっているんだ。


 ちなみに鑑定に使う機械は特別な物で、ダンジョンで採取されるされる素材を使って作られていて。


 かなり精密な物らしく、俺が鑑定を受けた5歳の時も、今現在の子供達も。最初にどれだけ大切な物なのか、研究員が出てきて1時間くらい長々と説明され。子供がグッタリしたところで鑑定をする。はしゃぎ過ぎて機械を壊されない対策らしい。


 と言うのは、まぁ噂だけど、1時間くらい説明されるのは本当だぞ? それに子供がグッタリするのもな。


 そうして鑑定が終わった後は、小学生からスキルについての勉強を始め、高校生からは実戦の授業も行われる。

 高校生にもなると、個人の力の差もだいぶハッキリしてきて、ここで自分が将来、何になるか決める感じだな。スキルの力が強いならプレイヤーになる奴が多い。


 だけど別に高校で全てを決めなくても大丈夫だ。もちろん弱いまま終わり、という人間も中にはいるが。訓練を続けたことにより、ようやくスキルレベルが上がる人もけっこういて、後からプレイヤーになる人もいる。


 後は優也さんみたいに、どういうわけか、5歳の時に授かったスキル以外に、大人になってから急に授かるスキルもあるから、気になる人は時々スキルの鑑定に来ているぞ。


 そして俺といえば……。俺は5歳の時に3つのスキルを授かった。まず攻撃系のスキルとして、火に関係するスキルと水に関係するスキルだ。


 が、どれだけ訓練しようとも、下の上くらいの威力の技しか使えず、低ランクのダンジョンでしか通用しない。だから中高と、そして今も、どれだけ馬鹿にされていることか。訓練は続けているぞ。後から強くなるかもしれないからな。

 

 まぁ、馬鹿にされる本当の原因は、この2つのスキルじゃないけど。


 馬鹿にされ続ける最大の原因が、残りのスキルにある。攻撃系や回復系、防御系でもなく、そして素材採取とも関係ないスキル。俺はテイムのスキルを持っているんだ。


 テイム……、契約ともいう時があるけど。テイムとは魔獣と関係のあるスキルで。現代では前世と違い魔獣達との関係がよく、ダンジョンの外でも魔獣が生きているが。それは誰がテイムした魔獣達だ。

 

 このテイムのスキルを持っている奴がダンジョンに入ると、時々野生の魔獣が警戒も攻撃もせずに近づいてくることがある。それがテイムのスキルを使うチャンスで。


 その辺ダンジョンやスキルのように、あまりまだよく分かっていないんだけど。テイムができる奴によると、野生の魔獣が警戒も攻撃もせずに近づいてきた時。あ、こいつと自分は繋がっている、と感じるらしい。


 そうしてお互いがお互いを必要だと、再確認した後にテイムを使うと契約が成立。その魔獣はテイムをした奴の家族になる。いや、そうだな、家族、相棒って感じか? それかあまり言いたくないが、自分の奴隷的な感じでテイムする奴もいるけど。


 テイムされた魔獣は、テイムした人間の言う事を聞くようになるんだよ。もちろんお互いが思っていれば、無茶な命令はしないけど。でも奴隷的な存在だったら? 無理な命令をされて、命の危険に晒されることも。


 結構こういう奴らが多くて問題が絶えず、協会でも問題視されている。テイムされた魔獣は、勝手に契約を破棄できないからだ。そのせいでずっと苦しめられそのまま……。

 強制解除もできるのはできるけど、やらないのはお互いにそれ相応の反動がくるため。精神的にも肉体的にもだ。そのため、それに対処できる人々が集まっている所でしか、なかなか解約できない。


 そして俺だ。俺は今までに1度もテイムをしたことがない。いや、テイム能力自体が、使えた事がないんだ。

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