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「柊南天」  作者: 大月櫂音
第壱花弁
7/16

儚げな逆三角形

 逆三角の夢を見た

 わたしは起き上がってゆるやかな世界の片隅に佇む

 不調和の中の秩序が 仮構された現実としてそこにある

 ささやかな安寧を胸に 多分わたしは生きていく


 縛られない自由と

 縛られるこころよさが

 混ざり合って同居して 今ここで脈打つのに

 どちらでもない幻想が 重なり合ってそびえ立つ


 狂おしい衝動が消え失せ

 儚げな夢に溺れそうになる身体が

 腐り落ち行く菊花にも似て

 読み取れない醜さに歯噛みする


 水面の耽溺は遠い死人の夢

 鏡面の平静は衝動の残響

 残り香のように漂うわたしの命が

 投げ出された快楽の上で果てる

(2022/01/10)

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