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「柊南天」  作者: 大月櫂音
第壱花弁
6/16

待たれない詩

 不可視の息苦しさに追い立てられ

 現実の足下が突き崩されたとき

 夢の足音が消えかけて

 世界が牙の先にある錯覚がする


 小気味良い雑音が錨となって機構にまとわりつき

 やわらかな翼が腕と世界を縫い付ける

 言葉が消えかけて

 未来が瞳をすり抜ける


 窓の外の冷気は現実の終わり

 水槽の仮構は夢の始まり

 世界が消えかけて

 二重のぼくが溶け込んでいく


 蠕動する肺が 脈動する空間が

 作り物めいた指が 鉛めいた足が

 静謐の光の先で

 時だけを待っている


2022/01/04、18:17の作品。

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