プロローグ1後編・魔術殺し
語彙力低下中
俺達はスウゼ国の学び舎の寮で暮らす事に、仲間から言われたのは学生の本部は勉強だと言われる様になった。自身の武器_キャリコM950AとSIGSAUERP226を腰に吊るして、編入した。当初は科学兵器を使っている事に、先生達も警戒していたが、掴めな性格を演じている為にこの二日間で信頼を手に入れた。
「大丈夫?」
「あぁ...」
「なに?仕事モードじゃん。すねてるのぉ?」
「魔術より呪術の方に才能あるとはな...」
魔力を数字に表すと30、平均が3千なので圧倒的低い。アニメの様にキャーキャー言われながら魔術、とか考えていたものの...低いとは。ツンデレのサノにも、何とも言えない哀れみの眼を向けられた時は、いっそ死のうかと思った。
「明日ルリ様が来られるらしい、一目見ようか」
「ルリ様が?そうだね、一緒に見に行こうね」
「陰キャをやれば良かったな」(小声)
「そうだね」
「ちと、防音壁張ってくれ」
「うん」
「...俺はルリと関係を作る、キッカケを作る為に協力してくれ」
「わかった、何をすれば良い?」
「聞いておけよ」
話し終えた俺は教室のサノ席へと向かう、奴の取り巻きは鬱陶しいので、今日お休みして貰った。先ずは俺の魔力量と血液の問題を解消しなければ、まったく、呪術も血液消費とはつくづく運がない。星5スキルで全ての運を使い果たしたか、運が無いなら持っている手札で手札を増やすしかない。
「なぁサノ、聞きたい事があるんだけど」
「何だよ、カス」
「俺の魔力量低いからさ、高い人の魔力を使用できる方法な無いかな?」
「...頭はキレる様だが、お前...授業聞いてんのか?」
「俺の得意な事の一つは先生の話を無視しながら寝れる事ッ!」
「教えてやる、それは可能。お前の魔力量は30、コレはお前が出せる魔力の放出量でもある。俺の魔力量が1万、俺が巨人でお前は小人だ。海がある、それが他人魔力だと考えろ」
「おん」
「器は塩水を飲める量と考えろ、簡単な事だ。今の話を交えて話す、おめぇに俺の魔力(海)が有っても最上級魔術を使用する事は不可能だ。だが、強く成りたいお前の意志を尊重して良い事を教えてやる」
「良い事?」
矢張り知識がないなら、知識がある奴に聞けば良い。ぶっちゃけ男友達の中では一番信頼してるぜ、サノ。男のツンとデレは要らないがな。
「インスタント魔術、魔術の使用魔力を器に既に流しているモノだ。いるなら作ってやる」
「マジ!」
「あぁ、魔術大会で魔術の一つも使用しない戦いを王様に見せる訳には行かないからな。それに、御前に貸しを作っておくのも悪くない。お前とは付き合いが長くなりそうだからな」
インスタント魔術を購入できる様になった、金の出費は出してくれるだろう。いや落とす、落としてやる。コレでインスタント魔術で、血液を増やす的な魔術が有ればなおよし。そろそろ彼奴から報告がくる、マヌケ野郎なら釣れるだろう。
「英人君!予想通りに引っ掛かったよ...点数上位にしたのはその為だったんだね」
「良し、貴族のケラスを釣れた。決闘日は何時だ?」
「明日だよ」
「気が早いな、元々コッチは今日でも良かったが、ルリ様に自身の戦いぶりを見てもらいたいらしい」
俺が立てた作戦、サノの様に天才で周囲から認められる事は怪しまれる可能性がある。だが、上位に食い込まなければルリに近ずく事は出来ない。なら上位層でイキがって、プライドだけ高いヤツ一人をルリの目の前で倒せば良い。ケラスはルリに惚れてる、ルリ本人は推しに弱いから決闘場に連れてこられるだろう。
「この先どうするの?」
「ストーリーは、お前が絡まれた理由が自分だと知った英人君は、代わりに自分が決闘すると言い出す。ケラス君は裏で「英人君の方が点数高かったと」と言っている女寄り、本人を倒したいだいだろう。嫌だと言ってもルリ様的に許してくれる。その為に煽ったからな」(早口)
「へぇ、オタク特有の得意な事は早口だぁ」
「誰がオタクだ!」
そして決闘の日、俺達は三年ケラスのクラスに来ていた。理由は勿論、参加相手は自分が相応しいと言いに来たのだ。
「何でルリ様が、一年の教室じゃ無いですよ」
「イユ君との決闘を彼女に見てもらう為に、私が呼んだのだよ」
「今日はその話で来ました、流石に悪口一つで決闘なんて!」
「全て彼女が原因だが?ランキング五位のこの私に、君より筆記試験が低かったと馬鹿にされた俺の気持ちが分かるか!」
「事実でしょう、所詮はランキングなんて想定でしかない!貴方は上位層と言われて浮かれ、馬鹿の様に独り踊っているだけの愚か者だ!」
「き、貴様は私に勝てるとでも言うつもりか!」
来た、煽り耐性が無さすぎるぜ。どこぞの名前を書いただけで、人を殺せるノートの天才の持ちは煽り耐性が無さすぎるが故に、位置情報がバレた。先人の失態をしない様に頑張らなくてはな。
「ええ!私は貴方の様に弱いモノにしか、決闘が出来ない貴方には負けません」
「くっ!」
自分で言った台詞、何故だろう?自分に突き刺さる。俺も相性の良い相手を選んで相手の情報を手に入れから、戦うからからか。いや、当たり前の事だ。
「今日俺と決闘してくれますか?いや、殺し合いをしてくれますか?しないのであれば、貴方のプライドは自分の命が掛けれない程無価値なモノに成ります」
「やって殺る、魔術も使用できないカスなど相手する価値する等ないっと思っていただけだ!」
「彼の方が一枚上手の様です、加護が三つ持っているこの桜満英人君が」
「加護?」
「科学者達はスキルと読んでいるらしいです。私の眼は相手の加護をみる事が出来ます」
「凄いですね」
欲しい、目玉ほじくっても能力は消えないのか?本人を手に入れるか。王宮に入る理由が当初の目的だったが、彼奴自身を手に入れた方が早いな。
「じゃあ俺は待ってるので、命が惜しいなら来なくて良いですよ。臆病者のレッテルを貼られ、地面を這いずりひっそりと生きてゆけるなら」
「口には気をつけるんだな」
「ハイハイ、人生最期の台詞を考えて待ってますよ。先!輩!」
闘技場に移動、殺る為には相手の本気を誘う必要がある。血管をグチャグチャにして、無理矢理再生させるから内出血で、トラウマレベルの死体を作る事になるんだよな。正直見たくない、この仕事終わったら平和な村で養子でも育てよう。
「あぁ、夢なら覚めないかな」
「さっきまでの威勢はどうしたぁ?」
「殺すのは正直得意過ぎても、心まで殺人マシーンに成れない」
五月蝿いのでイアホンを両耳付け、外の世界の声が聞こえない程に音量を上げる。審判の声は、読心術で理解する。気っと今頃、観客席の人達は人が死ぬのを楽しみに待ってるのか。
「良いか?ケラスは自身の誇りを賭け、英人は友人の為に!いいか?」
「泣き喚くなら今のうちだぜ?坊主」
「......全部壊す」
「開始!!」
審判の台詞直後にキャリコM950Aを発砲、弾丸は防壁に防がれ空薬莢が地面に落ちる。予想通り、だが此処で選択肢が二択。円形上の防壁か、相手の直後に張るタイプかの二択。後者なら閃光弾で目潰し、そして殺害。前者なら相手の攻撃を誘い加護で殺害する。
「そんなもの、魔術防壁を貫通させる事はできない!」
「...さて、どうするかな」
「お前の情報は知っている、俺達魔術師キラーの加護を保有している。なら最低限の防壁、戦略が知れているならか弱い人間だ」
「そうか」
矢張り、なら血を消費して...だが、あの能力には危惧する文書があった。絶望的な状況だが、使用できない。
SIGSAUERP226を発砲、魔術障壁へ触れるとケラスは吐血する。が、倒れずポケットに手を伸ばす。障壁程度なら、吐血って覚えておこう。もう一度放つか。
「お前をこの短期間で調べた、それはお前への対策をしているんだ!」
ケラスはポケットから宝石を投擲、宝石は空中で砕け炎になって俺を襲う。発砲するが、ケラスと炎には何も起きず、俺の体は炎に包まれる。
「暑っつい!」
「君の加護は俺から放たれた、とかじゃないか?インスタント魔術は俺じゃない!君の能力の弱点だな」
「やるか...英霊憑依」
誰かの記憶が脳内に流れ込み、自分の中に誰かがいるかの様な気分。生きている様な、死んでいるかの様な。俺は今は、英人か。
「我が手元に来い、デュランダル!」
雷を纏い手元に現れる、聖剣。天使から与えられた聖剣は斬れ味が良く、俺に特殊な能力を与える。これは俺の漫画や小説の武器がイメージ、媒体となっている固有能力。
「さぁ、来るが良い!」
「誰だ...お前?」
「今は、生きる屍」
俺の周囲に展開される四枚の魔法陣、絶対不滅の剣の能力。ローラン、これが俺が最初に取り込んだ英雄。当たりか?ちょうど良い。
「こい!」
「っ!」
宝石が宙を舞う。が、全ての宝石を空中で切断して、地面を蹴る。ケラスの間合いに踏み込み、居合いにも似た剣術で防壁こど男の首を切り裂く。転がる生グビは、何が起きたかも理解していないのか、驚きの表情を浮かべ、眼を閉じる。
「勝者!桜満英人!!」
「どうも...」
「貴方は上位五名の一人に勝利した為に、二つ名を与える。今日から君は魔術殺しだ!」
今日、俺は血液消費の理由を理解した。この英霊憑依は、一度発動してしまうと、俺が死ぬまで解除されない。この後、ルリ様に偶然出会うか。
次回投稿は、明日の先生に期待して下さい