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三章予告
この世界の魔法は声に出す事で発動される。
カナリアと呼ばれる少女は魔法使いだった。ただし、物心ついた時から彼女の声は出ない。
声が出ない魔法使いは一人もいない。カナリア以外は。
ノキの村にて人外になり果てたクレデューリと相打ちになり、その後蘇生を果たしたカナリア。
無事に回復したカナリアは、過去の様々な事を思い出していた。
そして彼女は大きな疑問を抱く。
自らの名である[カナリア]とは何か。
良き相棒である小鳥のゴーレム、シャハボは、その問いに答えを出さない。
自らの疑問と、シャハボの修復。
両方の手がかりを求めるカナリアは、シャハボに一度組織へ帰還する事を提案する。
どこにあるかわからない組織の拠点を探す彼女たちの前に現れたのは、タキーノで縁を繋いだ一人の女性であった。
カナリアは様々な縁を伝い、新たに縁を結びながら旅を続ける。
長旅の先にたどり着いた場所で、カナリアが知る真実とは……