40 閑話 アランマル家の家族会議
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「あたしは、ミネハルさんに命を救われたって思ってるよ」
ミネハルさんが村を出立するのをわざわざ延期してくれた三日目の夜。
ミネハルさんとユーリシス様が部屋へ戻った後、お姉ちゃん家のリビングに家族四人集まっての第三回家族会議に、あたしは臨んでいた。
「あたしだけじゃない、みんなの命の恩人でもあるんだよ? 何より、お父さんの仇を討てて、お父さんの名誉も取り戻せた。こんな奇跡みたいな出来事、ミネハルさんと出会わなかったら起きなかったよ?」
「それについてはとても感謝しているわ。お前が無事に戻って来てくれたのも、あたし達が普通に暮らしていられるのも、彼のおかげだってことは」
お母さんも、その点は認めてくれてる。
でも、認めてくれてるのはそこまでだ。
「だからこそ、母親としてこれ以上大事な娘を危険な目に遭わせるなんてごめんだわ」
お母さんが反対するのは、あたしを本気で心配してくれてるから。
だからこそ、ちゃんと納得してあたしを送り出して欲しい。
反対を押し切って、家出同然でミネハルさんに付いて行くのは最終手段だ。
それにそんなことをしても、ミネハルさんはきっと喜んでくれないし、連れて行ってもらえないはず。
まだ出会って日は浅いけど、そのくらいの人となりは理解できるくらいに密度の濃い時間を過ごしたと思う。
「そうだね、僕も賛成できないな」
お母さんに加勢するのはお義兄さん。
このリセナ村に元から住んでた人達の中で、あたし達を村の仲間として迎え入れてくれた数少ない人だ。
もちろんそれが、最初からお姉ちゃん狙いだったからだとしても感謝してる。
小さい頃から本当の妹みたいに可愛がってくれたし、あたし達を酷く言う人達を諫めて、自分の事みたいに怒ってくれるから。
この村を心から嫌いにならずに済んでるのは、お義兄さんのおかげだと思ってる。
「魔物と戦うのは兵隊や冒険者達に任せておけばいい。それは農夫の仕事じゃないよ」
「でも、それは――」
お義兄さんは手を前に出して、あたしの言葉を遮った。
あたしが剣術の稽古をするのを、お義兄さんが快く思ってないのは知ってる。女の子なんだからわざわざ危ない真似をしなくても、誰かいい人を見つけて結婚して、その人と農夫をやれば幸せに暮らせるって。
お姉ちゃんと結婚して、二人とも幸せだから、きっとそう考えるんだと思う。
「ナオシマさんの志のことは聞いた。それは僕も立派だと思う。事実、僕達は誰も知らなかったからね、雷刀山猫がボスの雄を残して雌だけで狩りをしているなんて。群全部で村に入り込んだとばかり思っていたよ」
そう、それで村長……元村長は、村の外の方が安全だと勘違いして、あたしとミネハルさんの後を付けて、村のみんなを見捨てて一人だけ逃げようとしたんだ。
もしボスの雄が外に待ち構えてるって知ってたら、絶対にそんな真似はしなかったと思う。
「ナオシマさんは物腰丁寧で話し方もしっかりしてて、とても頭がいい人みたいだ。でもそれはそれ、これはこれだよ。魔物以外のトラブルがないって言い切れるのかな?」
「それはわたしも同感ね。胡散臭いというか、きな臭いというか」
お姉ちゃんが腕を組んで、大きく頷く。
「むっ、お姉ちゃんでもミネハルさんを悪く言ったら怒るよ。お義兄さんも」
困ったなって顔で頭を掻くお義兄さん。
お姉ちゃんは、お母さんやお義兄さん程、強く反対って感じじゃなかった。
もちろん、まだ賛成してくれてるわけじゃないけど。
でも、これまでミネハルさんを悪く言ったことはなかったのに。
「だって、貴族っぽい振る舞いこそしてないけど、貴族だって言われたら信じちゃうと思うわ。わたし達とは生きてる世界が違うって感じがするもの」
「それは……」
それは、あたしも薄々感じてたこと。
ミネハルさんは自分のことをただの学者だって言うけど、これまで出会ってきた人達とは何かが違うって気がしてた。
二年前、雷刀山猫に襲われてお父さんが帰らぬ人になってしまった原因の、村の拡張工事の時、チラッと遠目で領主様をお見かけしたし、領主様の側には偉そうで頭の良さそうな人達がたくさんいた。
他にも、大工さんや冒険者や、村の人達とは何もかもが違う色んな人達が村にやってきた。
でも、ミネハルさんはその人達の誰とも違う。
何がどう違うのか上手く言葉にできないけど、確かに何かが違うって感じる。
だけど、それと同時に、他の人達と違うから、博物誌を書いたり世界を救ったりしようとできるんじゃないかな。
「まあ、貴族を騙ったら問答無用で処刑だから、本当に貴族じゃないとは思うけど。でもね、例えばどこかの貴族の隠し子とか、当主の座を巡って兄弟で骨肉の争いをして殺される前に家を捨てて逃げ出したとか、貴族だって名乗れないだけかも知れないわ。後々、お家騒動のトラブルに巻き込まれるかも知れないわよ?」
あたしは、ちょっとほっと胸を撫で下ろす。
お姉ちゃんは本気で胡散臭いとか、反対とか言ってるんじゃない。
いつもの、ドラマチックな展開を想像して楽しんでるだけだ。
「まあ、僕の心配の理由も同じだけど、もっと真面目に、ね」
お義兄さんも『同感』って言った理由が、いつもの奴だって分かって苦笑いしてる。
そもそもお義兄さんと結婚したのだって、確執のある元の村人と移住組で、周囲の反対を押し切って結ばれたらドラマチックでロマンチック、っていうのが一番の理由だったって、あたしとお母さんは思ってる。
さすがにお義兄さんには言えないけど。
「さらに言うなら、あの圧の強い偉そうなユーリシス様こそだね。普通、自分で『様』を付けて呼べなんて言う? 言わないよね? でも言わせられてしまう迫力があって、なんとなく逆らいにくいと思わない?」
お義兄さんの困った笑いに、その場の全員で頷いた。
ミネハルさん達がうちで寝泊まりするようになってもう一週間は経つけど、未だにうちの家族はみんな、ユーリシス様とどう接していいか分からないでいる。
かく言うあたしも、ユーリシス様とはまだ距離感が掴めない。
「だろう? あれで貴族じゃないって言う方が無理があると思うよ」
「そうだねぇ、そんなトラブルを抱えてそうな人達と一緒に行こうだなんて、やっぱりあたしは賛成できないね」
お母さんの渋い顔。
どうしよう……どう言えば賛成してくれるんだろう?
分からなくて、言葉が出なくて、リビングがしんと静まり返ってしまった。
これは、このまま家族会議がおしまいの流れだ。
どうしよう? どうしよう? どうしよう?
焦れば焦るほど、余計に言葉が出てこない……。
「でもさ」
やっぱり今日も駄目だったって、溜息が漏れそうになったとき、お姉ちゃんが難しい顔で話を続けた。
「ミネハルさんの言ってたことで、一つだけ無視できないことがあったでしょ」
お姉ちゃんのその言葉に、お母さんもお義兄さんもお姉ちゃんみたいに難しい顔になった。
ミネハルさんがお母さん達を説得するときに言った言葉。
『こういう言い方はあまりしたくありませんけど……このままティオルが村に残っていたら、ティオルは村人に殺されることになる、そう思いませんか?』
その言葉を言われたとき、ドキッとして焦ってしまった。
他の誰でもない、あたし自身がそうなってしまうって感じたから。
ミネハルさんが言ったのは比喩で、本当に村人の誰かがあたしを殺したいと思ってるわけじゃないし、殺しに来るわけじゃない。
ミネハルさんが言いたかったのは――
もしまた村が魔物に襲われたとき、きっとあたしはまた戦ってしまう。
その時、ミネハルさんもユーリシス様も側にいない。
あたし一人きりでなんとかしないといけない。
勝てないと分かってても、家族を、村のみんなを守るために、そしてお父さんの誇りを穢さないために、戦う以外の選択肢はない。
――だから、あたしはきっと死んでしまう。
「一度ティオルが勝ったことで、きっと村のみんなはティオルを頼るわよね。これまで以上に『守れ』『戦え』って、ティオル一人に危険な役目を押しつけるに決まってる。わたしは、それが気に食わないわ」
「僕もそれには同感だ。そもそも、ティオルが戦うこと自体が反対なんだ。仮にまた魔物が村を襲っても、ティオルが戦わなければいい。それこそ冒険者を雇ってなんとかすればいいだろう? そのための方策を、ナオシマさんは新村長にアドバイスしていたじゃないか」
「月々、冒険者を雇うための費用を、村のみんなで積み立てていく、ね。確かにいいアイデアよね、思い付かなかったわ」
それを聞いたとき、さすがはミネハルさんだって思った。
新村長も感心してて、それならできそうだって言ってたし。
「でも、冒険者が引き受けてくれるとは限らないんだろう? あたしはね、そんなあやふやなことに頼るのもどうかと思うわ」
「お母さん、それは大丈夫だと思う。ちゃんと報酬を払って誠心誠意お願いすれば、ちゃんと話を聞いて助けてくれる冒険者はいるよ。現に、あたしと一緒に途中まで来てくれた冒険者がいたんだから」
『アックスストーム』の人達のこと、最初は怖い人達かと思ってたけど、話してみたら気さくでいい人達ばかりだった。
多分そんないい人達ばかりじゃないんだろうけど、それでも希望はちゃんとある。
「もっとも問題は、冒険者を雇って助けに来てくれるまでの間どうするかよね。それまでティオルは椅子に縛り付けておかないと駄目かしら?」
「も、もう、お姉ちゃんってば……」
冗談めかしたお姉ちゃんは、打って変わって真面目な顔になった。
お母さんもお義兄さんも酷く困った顔になる。
現状、どっちもどっちなんだ。
村に残っても、ミネハルさんに付いて行っても、危険は付きまとう。
村に残れば、いつかは分からないけど、次に魔物が襲ってきたときがあたしの最後になる可能性がすごく高い。
ミネハルさんに付いて行ったら、いつか魔物との戦いで命を落とすかも知れない。その頻度と危険がすごく高い。
「わたしね、ティオルの本音が聞きたいわ」
「あたしの本音? 最初から言ってるでしょ、あたしはミネハルさんと行きたい」
「そうじゃなくって、どうして一緒に行きたいって思ったのかってこと。ああ、ティオルがミネハルさんの志に共感して尊敬してるのは聞いたわ。でもそれじゃなくって、他にもあるでしょ?」
探るようなお姉ちゃんの瞳に、思わず顔が熱くなってしまう。
途端に、お姉ちゃんがいやらしく、にやぁっと笑った。
「それよそれ、その赤くなった理由が聞きたいわ」
「そ、それは……」
口ごもってしまうと、お母さんが難しい顔をして……って言っても、身を乗り出して興味津々って感じで話を促してきて、お義兄さんが本気で渋面を作る。
ミネハルさんとのことは、みんなを説得するために最初の家族会議で話をした。
出会った時から親切にしてくれたこと、あたしの決意を笑わないでくれたこと、あたしとお父さんが誇りにしてる剣術を認めてくれたこと、剣術の稽古に付き合ってくれたこと、あたしを助けるために木剣なんかで立ち向かってくれたこと。
でも、まだ話してないことがある……。
「剣術の稽古に付き合ってもらう前、ミネハルさんに聞いてみたの、どうして見ず知らずのあたしにそこまで親切にしてくれるんですかって、そしたら……」
「そしたら?」
お姉ちゃんがググッと身を乗り出してくるから、恥ずかしくて視線を逸らしながら声が小さくなってしまう。
「『そうだな……一言で言えば、運命の出会いだったから、かな?』って……『ティオルはすごい女の子だって思ったから、力になってあげたいって思ったのも確かだけど。やっぱり一番は、ティオルと出会えた幸運を逃したくなかったんだ』って……」
「ええっ、それって告白!? 愛の告白じゃない!? やだロマンチック! あんたそんな素敵な告白されてたの!? 羨ましい!」
お姉ちゃん大好物のシチュエーションに、案の定すごい食いつきでグイグイくる。
もう、恥ずかしくて顔から火が出そう。
チラッと見ると、お母さんが『ほぉ~~』って驚き半分感心半分って顔であたしをマジマジと見てて、お義兄さんが横目でお姉ちゃんを見ながらちょっと仏頂面になってる。
「無理ないわね、そりゃあ惚れちゃうわ」
「も、もうお姉ちゃん、そんなハッキリと……」
「いいじゃない、いいじゃない、で? で? 他にはどんなことを言われたの?」
「えっと、その……三日前のミネハルさんが荷造りしてたときに……」
思い出しただけで心臓がドキドキして頭がクラクラしてくる。
「『ティオル、俺と一緒に来て欲しい』って……それで、『ティオルはさっき、もっと強くなってみんなを守りたいって言ってくれただろう? すごく嬉しかったよ。そんなティオルだからこそ一緒に来てくれたら、俺は必ず世界を救うことが出来る、そう確信してるんだ』って……」
「きゃあああぁぁっ♪ それってプロポーズじゃない!? ね、ね、ね!? プロポーズよね!?」
やっぱりそうだよね、『愛の告白』と『プロポーズ』だよね……?
「世界を救うなんて、普通ならどんだけ胡散臭い男か身の程知らずの馬鹿かって話よ。だけど、ミネハルさんは本当にこの村を救ってくれたのよね。身の程知らずの馬鹿って切って捨てたもんじゃないわ。そのミネハルさんが、ティオルが側にいれば勇気百倍怖いものなしで世界を救う無理難題の大偉業に立ち向かえるって言うんだから、どんだけ愛されてるのって話よね!」
お姉ちゃん、そんなにハッキリ言われたら恥ずかし過ぎて死んじゃいそうだよ。
ひとしきりはしゃいだ後、お姉ちゃんがガタンと立ち上がった。
「わたし、ティオルがミネハルさんに付いて行くのに賛成するわ」
「お姉ちゃん!?」
驚くあたしに、お姉ちゃんは腰に手を当てて胸を張ると、ニヤリと笑った。
「ティオルだって乙女なんだもの、恋に生きて恋に死ぬのもいいんじゃないかしら」
「お姉ちゃん……」
初めてお姉ちゃんが賛成してくれた……。
理由は……ちょっとあれな感じで恥ずかしいけど、すごく嬉しい!
「いいや、僕は反対だ」
お姉ちゃんとは対照的に、お義兄さんが厳しい顔で立ち上がってお姉ちゃんに向き直った。
「結婚するなら、根無し草のナオシマさんじゃなくてもいいだろう? この村の誰かなら側でずっと見ていてあげられる」
「だから、この村にいたらティオルは確実に死んじゃうのよ? しかも『ティオルを見ていられる』んじゃないわ、『指をくわえて見ていることしかできない』のよ。第一、この村の誰がティオルを貰ってくれるわけ?」
「それは……だったら、どこか近くの村へ嫁に出すって手もあるじゃないか」
「あのね、このご時世で剣術だなんて、こんな変わり者のティオルを喜んで嫁にしてくれる男がどこの村にいるって言うの? だいたい、それじゃこの村にいるのと何も変わらないわ。嫁に行った村が魔物に襲われたらどうするの? 結局はその村のために戦って死んじゃうだけじゃない?」
「うっ……確かに……」
ちょっと悲しい例え話があったけど、お姉ちゃんは味方してくれてるし黙っておく。
「確かにミネハルさんに付いて行ったところで不安は不安だわ。でも一人より二人、二人より三人。ミネハルさんはティオルを死なせずに魔物をやっつけて村を救ってくれた、その実績がある。ミネハルさんも、愛するティオルを無駄に死なせるようなことはしないでしょ。だからわたしは、ミネハルさんに賭けることにしたわ!」
お姉ちゃんが拳を握って力説した後、お義兄さんは何か反論したそうだったけど、結局何も言わずにストンと椅子に座って、ぶすったれてしまった。
「ありがとう、あなたが本当の妹みたいに心配してくれてること、嬉しいわ」
お姉ちゃんがお義兄さんを背中からギュッと抱き締めると、お義兄さんは降参したようにもう何も言わなかった。
ふと、途中からお母さんがずっと黙ってたことに気付いて、お母さんに目を向ける。
お母さんはこれまでの反対を前面に押し出した口ぶりじゃなくて、確認するように穏やかな口ぶりで尋ねてきた。
「この村に残ってたら、ミネハルさんの言う通りになってしまうかも知れない。でもね、そうさせないように、あたし達が守ってやることだってできる。仮に言う通りになってしまったとしても、そうなるまでの何週間か、何ヶ月か、何年かは普通の女の子として平和に暮らしていける」
「うん……」
「ミネハルさんに付いて行ったら、明日にでも魔物に殺されてしまうかも知れない。仮にあたし達以上に上手くミネハルさんが守ってくれたとしても、何週間か、何ヶ月か、何年後か、いつか魔物に殺されてしまうかも知れない。それまで、普通の女の子として平和に暮らしてはいけないよ」
「うん……」
「それでもいいのかい?」
そんなことは、もう何度も何度も考えた。
覚悟だって決めたから、魔物と戦った。
その中で、殺されるって死も感じた。
それでも……ううん、だからこそ、あたしは決めた。
すうっと大きく息を吸って、お腹に力を溜める。
「もし魔物と戦っていつかは死んじゃう運命なら、この村を守って独りぼっちより、ミネハルさんの隣でミネハルさんの力になりながらがいい」
お姉ちゃんが黄色い歓声を上げて大はしゃぎする。
すごくすごく恥ずかしいけど、それがあたしの本音だ。
「そうかい」
お母さんはふっと表情を緩めて困ったように笑うと、あたしの頭を撫でた。
「そこまでの覚悟があるなら、あたしはもう何も言わないよ。ティオルの好きにおし」
「本当!?」
「ああ。よくよく考えてみれば、こんな村のためにティオルが命を投げ出す必要なんてないんだからね」
「あっ……!? ち、違うよ? お母さん達を守るのが嫌だってわけじゃなくて!」
「分かってるよ。だから惚れた男のために精一杯頑張って、絶対に生き延びるんだよ。それでいつか、孫を連れて顔を見せに帰っておいで」
「うん、ありがとうお母さん! 大好き!」
お母さんに思いっ切り抱き付く。
お母さんはすごくすごくすっごく優しく抱き締めてくれた。
「ちょっと、わたしは?」
「うん、お姉ちゃんも大好き!」
お姉ちゃんにも思いっ切り抱き付くと、思いっ切り抱き締めて頬擦りしてくれる。
お義兄さんは何も言わなかったけど、仕方ないなぁって顔で頭をくしゃくしゃと優しく撫でてくれた。
その手はとても温かかった。
こうしてあたしは、なんとか家族を説得して、ミネハルさんと一緒に世界を救う旅へ出発することになった。
何があっても、命に代えても、ミネハルさんだけはあたしが守り切ってみせる、そう決意を秘めて。
今回(40話)で第一章終了です。
次回(41話)からは、第二章の本編を投稿していきます。
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