118 オランド=ナオシマ派
「あははははっ、ミネハル君見た、彼らの間の抜けた顔♪」
大混乱のうちに学会は閉会し、大講堂を出たところで、遂に堪えきれないって顔でレイテシアさんが声を上げて笑う。
笑いすぎてお腹がよじれるって感じにお腹を押さえながら、しゃがみ込みそうになるのを俺のシャツの袖を掴んで辛うじて立っている様は、博士号を持つ知的な淑女に似合わない笑いっぷりだ。
かく言う俺も、まさかあそこまでの大混乱になるとは思わなかったから、思い出したらつい笑いそうになってしまう。
「あの分なら、認めない人は頑なに認めないかも知れないけど、かなりの人が魔法が変わってしまったって認めて、新たな研究に取り組んでくれそうですね」
「ええ、きっとそうなるでしょうね。だから油断大敵よ?」
油断大敵?
「どういう意味ですか?」
「だってわたし達が新たな理論の発見者であり提唱者なのよ? 先陣を切った責任があるのだから、後から研究を始めた学者達の後塵を拝するわけにはいかないわ」
「それは……レイテシアさんにお任せしますよ。俺の専門じゃないんですし」
「あら駄目よ」
間髪を容れずどころか、被せ気味に駄目出しされてしまう。
「基礎理論はミネハル君が提唱したのよ。しかもわたしを論破して、その理論に賛同させて研究を手伝わせたのだから、最後まで責任を持って研究を続ける義務があるわ」
「いやいや、研究を手伝わせたのはレイテシアさんですよね? 俺は手伝っただけで、義務どころか責任なんてないですよね?」
「あら、あるわよ。他の学会員達の検証と論文を待つまでもなく、わたし達の論文が認められるのは確実だわ。それはつまり、アルクレーゼ派、ゼルイン派、ジジル派に続く、数十年ぶりの新たな学派、オランド=ナオシマ派が誕生したことを意味するのよ」
「はぁ!? オランド=ナオシマ派!? なんでそこに俺の名前を入れるんですか!? オランド派でいいでしょう!?」
「ミネハル君は博士号を持っていないどころか魔法学会の学会員でもないから、建前上わたしの名前も入れているけれど、本来であればナオシマ派と呼ぶべきところよ? そしてわたしが、ナオシマ派の学徒第一号ね」
「いやいやいや、それは勘弁して下さい」
「もう、学者にとってこんな名誉なことはないのに、何をそんなに嫌がっているのかしら」
理解不能みたいな顔で言われても、立場が立場だけに、あまり目立って表舞台に立ちたくないんだけど……。
それを肝心なことを隠して上手く説得して理解して貰うのは……難しすぎる。
「ここにおったか。帰る前に掴まえられて良かった」
背後から話しかけられて振り向くと、ブレーク博士が学会中とは打って変わった好々爺然とした笑みを浮かべて、建物から出てきているところだった。
「あらブレーク博士、どうかなさいましたか? 論文でしたら事務棟へ提出済みですから、詳細はそちらをご覧下さい」
「うむ、もちろんそうさせて貰うとも。検証し、王城の宮廷魔術師どもに報告を上げる必要があるからな」
何故か俺達に声をかけてきたブレーク博士相手にレイテシアさんが会話を始めてしまったんで、オランド=ナオシマ派の話が流れてしまう。
これ、うやむやにされて、本気でそんな名前の学派を作ったりしないよな?
「ミネハル・ナオシマ君だったな。挨拶が遅れたが、イグニール・ブレークだ。君と少し話をしてみたいと思って声をかけさせて貰った」
「ブレーク博士は前ヴェストール公爵で魔法学会の会長で取り纏め役でもあるわ」
それって、一番のお偉いさんってことじゃないか!?
「そんな肩書きは気にする必要はない。会長と言っても名目だけの代表で、知識は爵位や地位に関係なく人々の前に平等だ。普段通りに話すといい」
「そう言われるんでしたら……何しろ、貴族的な礼儀作法や言い回しなんて全然知らないもんで。それで、俺と話したいことってなんでしょう?」
「特に何があるというわけではないが、学会から追放されかねない理論をことさら提唱し、なおかつあれほどの魔法を使いこなす魔導師だ。果たしてどんな男なのか、言葉を交わしてみたくなっただけだ」
魔導師って……本来ならみんなそうあるべきで、無駄に回り道をしているだけなんだけど。
「理論を提唱って言っても、気付いたことをレイテシアさんに話して聞かせただけで、理論立てて論文としてきっちりまとめたのはレイテシアさんですけどね」
「その最初の気付きが重要なのよ?」
「オランド博士の言う通りだ。もし君の気付きがなければ、我々は君の言う魔狂星の影響を、語句の入れ替えや威力の操作くらいの変化しか気付かぬまま、根本的に魔法の法則が変わってしまっていたことに気付けなかっただろう。そうであれば何十年、もしかすれば何百年と、魔法学の発展が遅れていたかも知れない。だからこそナオシマ君、儂は君に感謝したい」
「は、はあ、ありがとうございます」
俺は本来の魔法システムを知っていただけで、未知の理論を自力で発見したわけじゃないから、ちょっと後ろめたいな。
「儂もこれから検証のための研究を行うつもりだが、君達の理論は恐らく正しく、論文は認められるだろう。この発見は魔法学……いや人類の歴史に残る大偉業だ、大いに誇りたまえ」
「歴史に残るって……それはさすがに大げさでは? そんな大それたことは言ってませんよ?」
「あら、そんなことないわよ。魔法学は、ミネハル君が提唱した理論の前と後とで大きく変わったと、時代を区切られて考えられるでしょうね」
「うむ、その通りだ」
そんな大それた役目、レイテシアさんにお任せしたかったんだけど。
「でも俺は魔法学会の学会員でもないんだから、功績は博士号を持つレイテシアさんにあるってことでいいんじゃないですか?」
「あら、そんなの駄目よ」
「そうだな。学会員であろうとなかろうと、その功績は正しく評価されねばならん」
いや、だから俺はですね?
「そこでだ、ナオシマ君、これを機に魔法学会の学会員になってはどうかな? それであれば、君の功績を正しく評価することが出来る。正式に論文が認められる手続きが行われれば、君には博士号が贈られるだろう」
「俺が博士号ですか!?」
「あら、いいわねそれ。ナオシマ博士?」
「ちょ、からかわないで下さいよ!?」
「からかってなんかいないわよ?」
「うむ、君はそれほどのことをしたのだ。オランド博士はすでに博士号を持っているから、学会からは相当額とはいえ褒賞金が与えられるだけだが、博士号を持たない君に博士号を与えなければ、今後、誰のどんな理論に博士号を与えればいいのか、その基準が跳ね上がってしまい、二度と博士が誕生しなくなってしまう」
言わんとするところは分かるけど、だからってなぁ……。
レイテシアさんを見れば、楽しげに、貰えるものは貰っちゃいなさいって顔だ。
「俺の本職は魔法学の学者ではなくて、魔物などを調べる学者で、その上で冒険者です。だから魔法学だけの研究を行うわけでも、それで新たな論文を書くわけでも、ましてや学会に顔を出している暇もないですよ?」
「ふむ、そうか。では名誉博士ということでどうだろうか。その権威や名誉は博士号と同じだが、学会員としての学会の参加や学会費の負担などの義務はない。当然、学会を通じての様々な便宜や権利もなくなってしまうが、それならどうだろうか?」
語りは穏やかだけど、有無を言わせないというか、絶対に俺になんらかの形で博士号を与えるつもりらしい。
これ以上の固辞は、却って失礼かも知れないな。
権利はいらないからいいけど、義務がないのなら、お飾り程度で貰っておいても邪魔にはならないだろう。
所詮、名誉博士なんて名ばかりで言うほど権威があるとも思えないし。
「分かりました、そこまで仰るなら」
「うむ、そうか、受けてくれるか、ありがとう」
「良かったわね、ミネハル・ナオシマ名誉博士?」
「だから、からかわないで下さいよ」
楽しげに笑うレイテシアさんに、いやもう、困った笑いしか漏れない。
「では数日うちに、名誉博士号認定の証書と、名誉学会員としてのローブを用意しておこう」
「では、出来た頃に取りに来ますね。それでいいわよね、ミネハル君?」
「は、はあ……」
俺もその黒いローブを羽織れと?
さすがにそれは遠慮したい。
そんなのを着て呪文を唱えながら魔法を使ったら、益々中二病っぽいじゃないか。
◆
「というわけで、こちらが魔法学の権威、ミネハル・ナオシマ名誉博士よ」
レイテシアさんに黒いローブを羽織った肩に手を置かれて、ティオル、ララルマ、ユーリシスの前に押し出される。
「ミネハルさん、すっごくすっごくすごいです! すっごくすっごく格好いいです!」
「はぁ~……ミネハルさんが博士ですかぁ、大出世ですねぇ……!」
ティオルがキラキラと目を輝かせて身を乗り出してきて、未だにボキャブラリーが足りていないようで、とにかくすごいを連発する。
ララルマも心底感心したような、尊敬したような、頬に手を当てて、うっとりと俺の黒いローブ姿を眺めてくる。
ハッキリ言って、滅茶苦茶恥ずかしい!
「ミネハルさん、クルッと回って見せてください!」
「こ、こうか?」
「はい、そうです! すっごく格好いいです!」
その場で一回転してローブがマントのようになびくと、ティオルが大はしゃぎだ。
ここが宿屋の部屋で良かったよ。
町中だったら恥ずかし過ぎて逃げ出すところだ。
それはそれとして……。
「……」
ユーリシスの冷めた、大いに呆れ返った視線がチクチクと痛い。
まさに『お前は何をやっているのですか』と言わんばかりだ。
俺だって、こんなつもりはなかったんだ。
本当なら、この名誉もポジションも、レイテシアさんだけのものの予定だったんだ。
そのつもりはなかったのに、論文を書くのを手伝わされて、学会で実演を手伝わされて、気付けばこんなことに……。
「ミネハルさんってぇ、元から頭が良くてぇ、色々知っていてぇ、短期間で魔法を使えるようになったと思ったらぁ、今度は博士ですよぉ。ここまですごい人だったなんてぇ、思ってなかったですぅ」
「そ、そうか? そう手放しで褒められると、ちょっと照れるな」
ララルマみたいな、おっとりとしたグラマーな美人に、手放しで褒められてうっとり見つめられたら、照れるどころか、ドキドキしてしまうというか。
ティオルの妹みたいに素直で無邪気な称賛も、やっぱり気持ちいいというか、嬉しいというか。
俺が主導で改変した魔法システムに関することだから、多少後ろめたくはあるものの、二人がこんなに喜んでくれるのなら貰うだけ貰っておいて良かったかも知れないな。
ふと、視線を感じて振り向くと、レイテシアさんがじっと俺を見つめていた。
なんだかすごく優しく、温かな眼差しと微笑みだ。
そういえば、最初に三人に見せたときに喋っただけで、後はずっと黙っていたな。
「どうかしましたかレイテシアさん?」
「ええ、ちょっと」
何故か、どこか遠くを見るように微笑んでから、一歩、俺の方へと踏み出してきた。
「ねえミネハル君、わたしと結婚しない?」
「…………はあっ!?」
「結婚!?」
「結婚~!?」
唐突な爆弾発言に、思わず変な声が出てしまったし、ティオルとララルマまで驚いて、咄嗟に俺の両腕を取ってしがみついてくる。
「だ、駄目です! それは駄目です! あたしと結婚するんです!」
「そうですよぉ! ミネハルさんはぁ、アタシと結婚するんですぅ!」
「あら、そう警戒しなくても大丈夫よ、二人にミネハル君との結婚を諦めろなんて言わないわ」
「は?」
「えっと……?」
「どういう意味ですかぁ?」
レイテシアさんは、さも当然の顔で滔々と語り出す。
「二人には申し訳ないけれど、立場上、わたしを正妻や第一夫人として欲しいわ。でも二人が愛妾や第二、第三夫人としてミネハル君と結婚するのは構わないわよ」
ティオルとララルマが困惑したようにお互いの顔を見合わせるけど、ちょっと待って欲しい。
「どうして突然、俺と結婚なんて話が出るんですか!?」
「理由が必要?」
「当然です、説明して下さい」
「そうね、それなら……」
と、わずかに考える素振りを見せてから、にっこりと微笑んだ。
「やっぱり話のレベルが合うのが一番の理由よね。ミネハル君はわたしの研究の話に付いていけるだけの知性と教養を持っているし、ミネハル君の知識も聞いていて楽しいわ。本当は研究第一で、結婚なんてするつもりは毛頭なかったのだけれど、ミネハル君となら結婚してもいいと思えたのよ。何より今後、魔法学の研究にミネハル君の柔軟な発想や知識はとても頼りになるのは間違いないから、夫婦で研究するなんて、とても楽しそうじゃない?」
「それは……」
確かに、悪くないかも知れない。
魔法学かはともかく、発想や理解度、知識量なんかで、俺と同レベル以上のものを持っているのは確かだから、そういう意味で話していて楽しいのは間違いない。
胸は控え目だけど、スタイルいいし、美人だし、歳も近くて二つ上くらいなら、ありかなしかで言えば、断然ありだ。
この世界での適齢期を考えると完全に嫁き遅れだけど、現代日本の感覚で考えれば二十九歳で未婚なんて、別に珍しい話じゃないんだから。
とはいえ、突然結婚を申し込まれても、はいします、なんて言えるわけがない。
今の今まで、そういう対象として見ていなかったんだから。
ただでさえ、ティオルとララルマとの関係で頭を悩ませているのに。
「大丈夫よ、年齢的には厳しくなりつつあるけれど、まだ間に合うわ。ちゃんとナオシマ家の跡取りを産んであげるから。研究に支障が出ない範囲であれば、ミネハル君の性欲もちゃんと受け止めるわよ」
「いやいやいや、いきなり何を言ってるんですか!?」
「あら、大事なことでしょう」
ティオルとララルマが、『跡取りを産んであげる』、『性欲もちゃんと受け止める』ってところで、痛いほど俺の腕を掴んで自分の方に引っ張る。
そういう形でこの二人を刺激するのは止めて欲しいんだけど。
「もちろん、ティオルちゃんとララルマちゃんがミネハル君の子供を産むのを止めはしないわ。ナオシマ家の跡取りは、わたしの産んだ子にさえしてくれれば。むしろ、わたしが研究で忙しい時に、二人がミネハル君の性欲を受け止めてくれれば、余所にコソコソと愛人を作られる心配も減って大助かりよね」
「いや、だから――!」
「あのね、ミネハル君。王族や貴族が何人もの女性を妻とする理由は分かる?」
「――は? 支配階級として被支配階級を統治するために、その統治機構である家を存続させるために、跡継ぎを、そして跡継ぎに何かあったときにその代わりになる子供を多く持つためですよね」
「さすがね、その通りよ。では、豪商や商人が妻や愛人を何人も囲う理由は分かる?」
「えっと……なんと表現すればいいか……」
「その通り、王族や貴族と違い、ただ単に金と欲望に飽かせて気に入った女を侍らせているだけよ」
なんだか、結婚を申し込まれて口説かれているというより、社会通念の講義を聴いているような雰囲気になってきたんだけど。
そんな俺の感想を知ってか知らずか、レイテシアさんが人差し指を立てて教鞭のように振る。
「さてここで問題です。昨日までのミネハル君と、今日からのミネハル君、どちらがどちらの立場でしょう?」
「は? その言い方って、それじゃまるで今の俺が――」
「ええ、その通りよ。昨日までなら、ミネハル君がわたしとティオルちゃんとララルマちゃんと結婚すると言い出せば、商人達と同じ、気に入った女を侍らせているだけでおしまいだったわ。でも今日、正式な手続きを経て学会に提出した論文が認められて、ミネハル君は公式に名誉博士号を取得したのよ。あれだけの歴史に残る論文を残した以上、その功績を称え、国から騎士爵くらい叙爵されてもおかしくないわ」
「騎士爵!? いやいや、騎士爵を叙爵って、あり得ないでしょう!?」
「可能性としては、かなり高いわよ」
そんな大真面目な顔をして言うなんて、マジ……なのか!?
「一代限りか永代貴族かは分からないわ。でも、普通なら一代限りの名誉爵位と思うところだけれど、永代貴族として叙爵される可能性もあり得るのよ。さすがに領地経営なんて出来ないだろうから領地まで与えられるとは思わないけれど、ミネハル君はそれほどすごい発見をしたんだと、もっと自覚するべきね」
自覚しろと言われても、公式チートというか、そうでなくてもカンニングみたいなもんで、それでここまで持ち上げられると罪悪感しかないんだけど。
「ミネハルさん、貴族様になるんですか?」
「その可能性は、大いにあるわ」
「大出世どころじゃないですねぇ……」
「ええ、そうね。仮に叙爵されなかったとしても、ミネハル君程の知性と教養を持つ人なら、その子孫をたくさん残すべきでしょう?」
というわけでと、ズイと俺に近づくと、両側で俺の腕にしがみつくティオルとララルマの手を取る。
「これまで二人は、どちらがミネハル君を口説き落として結婚するか、競っていたのでしょう? そして、片方は敗者として諦めないといけなかった」
ティオルとララルマが深刻な顔をして俯いてしまう。
「ちょっとレイテシアさん、二人をそそのかさないで下さいよ!」
「あら失礼ね、そそのかしてなんかいないわよ。ただ事実を述べているだけよ」
俺の方を見もしないで、どの口が言っているんだか。
レイテシアさんの目論見なんてお見通しだ。
「でもミネハル君が貴族になれば、いえ、ならなくても、これだけ優秀な人なんだから、お嫁さんをたくさん貰ってもおかしくないと思わないかしら? そうすれば、誰も諦めずに、みんな幸せになれるのよ」
「みんな一緒なら……諦めずにミネハルさんのお嫁さんになれるんですか?」
「独り占めしたいですけどぉ……諦めなくちゃいけないことを考えたらぁ……」
レイテシアさんがこれまで一度も見せた事がない、悪い顔でニヤリと笑う。
「ちょっ、待っ――」
「三人一緒にミネハル君のお嫁さんになって、幸せになりましょう?」
「そう……ですね、一緒なら、あたしも絶対にお嫁さんになれますね!」
「アタシもぉ、贅沢言える立場じゃないですもんねぇ……その話ぃ、乗りましたぁ!」
「ティオル!? ララルマ!?」
二人とも、なんでこんな簡単に乗せられちゃってるんだ!?
ティオルもララルマも気付いてないみたいだけど、叙爵云々なんて決まった話でもなければ、三人と同時に結婚する必然性もないし、こじつけでしかない!
後からレイテシアさんが割り込んでくるための方便でしかないんだぞ!?
しかもユーリシスのゴミを見るような氷点下の侮蔑の視線が痛い!
「決まりね。これから頑張って三人でミネハル君を口説き落としましょう!」
「はい!」
「頑張りますぅ!」
三人一致団結して俺を見上げてくるけど……。
なんでこうなった!?
今回(118話)で第三章の本編は終了です。
次回(119話)次々回(120話)は閑話を投稿し、第三章終了です。