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『諸事情により更新終了』プラネットクロニクル ーゲームを極めた男が魅せる世界ー  作者: 月光皇帝
ゲーム設定集 ネタバレ注意 読み飛ばしていただいて構いません。
6/419

設定[アフターストーリー:仲間モンスターとの出会い]※ネタバレ超注意※

クロニクルモンスターとの出会い

一括更新

今後のネタバレに大きく関わる可能性ありなので注意。でもそろそろ出したいって思ったんです。


というか後半ほとんどギルファー達の確信に迫る短編みたくなってます。


ぶっちゃけ本編ではそこまで触れるつもりないのでまぁいいかなって思っちゃったりして♪



・・・・・・ごめんなさい許してください。




それでもいいぜって方はどうぞ読んでください。

◇鋼牙狼ギルファー◇


『アフタースト―リー』最初の敵として登場。

邪神復活の際に長い眠りについていたはずの伝説上のモンスター『鋼牙狼』が目覚めたとアールのもとへタレコミがあり、調査のためにアールは目撃された場所へと向かう。


目的地に到着したアールは次の瞬間『鋼牙狼』に襲われた。鋼牙狼は他モンスターとは異なり自分の意思を持ち会話ができるモンスターだった。アールは話を聞こうとするが鋼牙狼は聞く耳を持たずに戦闘を続ける。


戦闘の中鋼牙狼は言う『力無き存在の言葉など無意味、そしてその存在は強者に使われるもの』だと。アールはその言葉に反論することなく『なら俺がお前を倒せばお前は俺の下僕だな』と挑発。それが気に入った鋼牙狼は今までのお遊びとは違い全力で敵対する。


長きに渡る戦闘の末、アールの一撃が鋼牙狼の弱点を貫いた。倒れる鋼牙狼へアールは言葉を投げかけた。それは戦闘中に話した口約束。


約束は違えんと鋼牙狼は自分の名をギルファーと名乗り、その後の旅に同行した。

しかしアールは後にギルファーのことを基本的にアホ犬と呼ぶようになる。無銭飲食の常習犯であり、自分の興味が湧いたものはなんでも触るし持ち出す。


そのせいで飼い主責任としてする必要がなかった借金が増え、一時期は牢獄に囚われたり、奉仕活動で街中を回ることになった。


ほかの剣聖の慈悲もあり、なんとか出られたアールはその後ギルファーを調教。件数は大きく減り、借金はなくなったのだが、無銭飲食の癖は直せなかった。代わりに金の稼ぎ方と金の払い方を教え込む事にはなんとか成功。その姿を見た人々は『剣聖でも犬の世話は大変なんだ』とほっこりした表情で見ていたという。


そんな問題児ギルファーだが、アールに対する思いは強く、馬鹿にされたりすると静かに怒りを燃やし、敵対した相手は容赦なく潰す。


自分を倒した存在であり、自分と共に歩む彼のことを想像以上に大切な友であると思っており、それ故に色々とちょっかいをかけるのだ。




◇豪快猿ドドドラ◇


『アフターストーリー』のとあるイベントで登場。

普段は人間に擬態しており本来の姿をみることは出来ない。昼寝が大好きでいつも風が気持ち良い場所を見つけては昼寝をしている。


風の心地よい草原に凶悪なモンスターが現れると聞いたアールはその依頼を受ける。その時に『戦士ドドドラ』と乗る屈強な男が共に行くと名乗りを上げたのだ。彼は『風の気持ちがいい場所を守るためにともに行くのだ』とだけ言ってアールと共にモンスター討伐へと向かう。


草原にいたのはいるだけで草木を枯らす植物型のモンスター『アームガレクシア』。アールとその仲間たち、そしてドドドラはアームガレクシア討伐のために戦闘を開始する。


拳で戦うドドドラの実力は凄まじく、あっという間にアームガレクシアを撃破した。しかしアームガレクシアは増殖するモンスター。根が残っていれば何度でも蘇り、増えていく。


アール達はアームガレクシアとの戦いの中消耗していくが、逃げることはなかった。そしてたまたま、アームガレクシアを地中から引き剥がし撃破すれば討伐が可能であることを見つけた。


しかし既に数は合計7匹に増えていた。既に体力も限界に近いアール達、そんな中ドドドラが時間を稼ぐから逃げろと提案してきた。ドドドラも疲労していたがまだ戦えるからとだけ言って。しかしアールは聞かなかった。


『お前はもう俺の仲間だ。俺は仲間を置いて行くくらいなら俺が残って戦う。意見も反論も求めないし聞かない』アールの意志は固く崩せるものではなかった。その言葉が本物であると信じたドドドラはアールにこれから起こることを見て欲しいと願い、自分の正体を明かした。


鋼牙狼ギルファーと同じく、長き眠りから覚めた伝説の獣、『豪快猿』それがドドドラの正体であった。本来の姿を現したドドドラはその巨大な手でアームガレクシアを地面から引き剥がしていく。アール達は引き剥がされたアームガレクシアを次々と討伐していく。


そして最後の一体を撃破するときには、ドドドラの体は傷だらけだった。アールは傷ついたドドドラにありったけの回復アイテムを渡し、手当を施した。


傷が回復したドドドラはアールに頼みごととして本来の姿でのタイマンを申し出た。アールはそれを何も聞かずに了承。アームガレクシアとの戦いで残る疲労をそのままにドドドラとの戦いを始めた。五分間の間殴り合い、ドドドラが膝をつき、アールは勝利宣言として右手を空に掲げた。


『お前の負けだ。んじゃこれから俺と来いドドドラ』


『もとよりそのつもりだ。我らは強きものに従う存在。アール。君を我が主とする』


『アホ、主従関係はアホ犬だけで十分だ。お前は俺の友達。んで旅仲間だ。いいな?』


主従ではなく、友として旅に同行しろと言うアールにドドドラは笑みを浮かべてその手を取った。以降は『戦士ドドドラ』として旅に同行。よく昼寝をすること以外は大きな問題もなく、アールと共に旅をしていくことになる。ちなみにギルファーとの勝率は7割を超える。



◇鎧翼鳥ジェクス◇


『アフターストーリー』序盤からずっと空を飛び続けている怪鳥。自慢の翼はあらゆる攻撃を通さない鎧であり、あらゆる攻撃を砕く武器である。


翼に自信と誇りを持っておりその翼で空を飛ぶことが何よりも好き。

ある噂で空飛ぶ怪鳥の翼を手に入れれば億万長者になれると噂が流れる。その怪鳥を捕まえるためにある街が捕獲に乗り出した。その結果街は怪鳥のターゲットとされて滅茶苦茶にされる。


町を襲う怪鳥の話を聞いてアール達はその襲われた街へと向かう。町の住民は皆口を揃えていきなり襲われた。すべてを奪われたと言うのだ。


なにか疚しい事があるんじゃないかと問いただすと、ある住民が口をこぼした。『ただ金が欲しかっただけだ』と。


聞けば怪鳥の寝ている場所に忍び寄り、捕獲して翼をもぎ取ろうとしたと言う。それが逆鱗となりこうして町を襲うようになったという。


自業自得だと呆れつつも放置するわけにはいかない。アール達は怪鳥が現在縄張りとしている渓谷へと向かった。


渓谷についたアールたちは早速怪鳥に襲われた。その中で仲間の一人が怪鳥に攫われてしまう。アールは攫われた仲間を助けるために迫るモンスターをなぎ払いながら怪鳥の下へと向かう。


その先では攫われた仲間は多数のモンスターの餌になる一歩手前だった。ギリギリのところで助け出したアール達は仲間に怪鳥の居場所を聞いてみる。


『聞かずとも後ろにいるぞ人間ども!』


再び強襲してきた怪鳥。アール達は怪鳥との戦闘に入る。しかしアールは元から倒す気はなく、話をしに来ただけだった。しかしこのままでは話はできないと判断。落ち着かせるためにぶちのめす事にした。


しかし相手は空飛ぶモンスター。そう簡単にはいかない・・・・と思っていたのだ。アール以外は。怪鳥は自分の翼に絶対の自信があった。故に突撃と離脱を高速で行う。アールは突撃から離脱の一瞬に攻撃を入れた。その攻撃は絶対の自信があった羽根に傷を付ける攻撃となった。


翼を傷つけられた怪鳥は戦意を喪失。大人しくなりアールの前に首を差し出した。


『殺してくれ・・・もう俺ッチは生きてる資格なんてないんだ・・・・』


『何馬鹿なこと言ってやがる』


急にしおらしくなった怪鳥は『鎧翼鳥ジェクス』と名乗り生きる元気すらなくしていた。アール達は色々死ぬなと呼びかけるが一向に元気を取り戻す気配はない。


『殺してくれないなら死んでやるっス!!』


と言って自ら渓谷へと身を投げ出したジェクス。しかしジェクスを追うようにアールもその身を投げ出した。ジェクスは何故バカなことをと言うのだがアールはただ一言『死んで欲しくない』とだけ言ってジェクスを守ろうとした。


その言葉を聞いてジェクスは再び生きる意思を取り戻しアールを背中に乗せて大空へ飛翔。仲間たちの元へとアールは戻ってきた。


『俺っチ決めたっす!!兄貴に付いてかせてもらうっス!!』


こうして鎧翼鳥ジェクスはアールを兄貴として旅に同行することとなった。普段はアールの肩に乗るゴジュウカラのような小鳥に姿を変えて。旅の途中でアール達が疲れた時は荷物を持って仲間たちを背中に乗せて空を飛ぶ。


戦闘になればオジロワシのように獰猛な姿に変わり敵を自慢の翼で砕いていく。


勝率はギルファーと五分。雷による攻撃となんでも切り裂く鋼剣は相性が悪いらしい。しかし負け越さないのは流石である。



◇暁妖精カイラ◇


龍の魂を持っていた妖精。四代目剣聖マリアーデの元を訪れた謎多き妖精である。

久しぶりにマリアーデの元を訪れたアール一行。懐かしい話をしながら邪神戦で失った左手の様子を伺いに来たのだ。


妖精であるマリアーデは時間さえあれば体の欠損は復元できる。現在復元は7割済んでおり、あと一ヶ月もすれば元に戻ると言っていた。そんな時に彼女の家の戸を叩いたのがはぐれ妖精だった。


彼女はひどく衰弱しており、体中血まみれだった。状況が分からぬが、助けないわけにはいかないとアール達は倒れた妖精の保護と、追っ手がいないかを確認するために周囲の警戒を始める。


数時間後、妖精が目覚めるとアール達は一体何があったのか妖精へと問いかけた。しかし妖精は自分の名前以外を忘れており、自分でも何があったか覚えていなかった。


はぐれ妖精。カイラと名乗った彼女の記憶を探すため、彼女のことを知る者を探すためにマリアーデと共にアール達は妖精の住む街へと旅路を進んでいく。


その道中、奇妙なモンスターたちがアールたちの前に幾度となく立ちふさがる。妖精の国で何かあったのかもしれない。アール達は急ぎ妖精の街へと進んでいった。


たどり着いた妖精の街はボロボロだった。突如一匹の龍に襲われてしまい、多くの被害が出たという。アール達は国の復興のために協力を惜しまなかった。ギルファーたちの助けもあり、妖精の街はあっという間に復興していった。


時間を置いて改めて何があったのか、そしてカイラについて何か知らないか聞いて回るのだが妖精たちは皆何も知らず、そして本当になぜ襲われたのかわからなかった。妖精はウソをつかない。それを知っているからこそアール達も困ってしまった。


しかしこのまま元凶を放置すればまた街が襲われるかもしれない。アール達は元凶を見つけ出し倒すことに決めた。


しかしどれだけ探しても元凶の情報はなく、あっという間に一ヶ月が過ぎていた。その中でカイラはアールたちに心を開き、親身になって自分のことを調べてくれる妖精たちと仲良くなっていった。



特にアールに対しては親愛の気持ちを向けるほどに心を開いていた。そんなある日、夜空に綺麗な満月が見えた日だった。


星空を見上げるアールのもとへカイラがやってきた。カイラはこのまま自分の正体がわからなければアールたちと一緒に自分を知るための旅がしたいと申し出た。


アールはそれを了承。簡単な旅ではないがそれでもよければ一緒に行こう。カイラはそれを聞いて大喜びだった。


しかし、空に浮かぶ満月が一番高い場所へと登った瞬間。カイラが突如苦しみだした。声は街中に響き渡り、眠っていたモノたちを起こすほどの悲鳴だった。


カイラを心配するアール達と、声を聞いてやってきた妖精たち、彼らの前でカイラは突如その姿を変えた。


それは巨大な龍だった。しかも一か月前に街を襲った龍だったのだ。妖精たちは恐怖し逃げ出す。カイラは大きな咆吼と共に暴れ始める。


マリアーデは理解した。あの時ついていた血は自分の血ではなくこの町の妖精たちの血でもあったのだと。


仲間を殺された怒りからマリアーデは剣を握り、カイラだった龍へと向かっていく。利き腕である左手はまだ回復したばかり、無理をすればまた失ってしまうかもしれない。


しかし相手は今まで一緒にいたカイラである。やりにくいと思いつつもアール達はマリアーデと共に龍へと向かう。


戦いの最中、アールは龍の咆哮は悲しみの叫びなのではないかと考え始める。しかし龍は止まらない。マリアーデと仲間たち、そしてやってきた町の戦士たちの手で龍を瀕死の状態へと追い込み、カイラは再び妖精の姿へと戻った。


妖精たちは自分たちを騙したカイラを、そして街を襲ったカイラを許さず、そのまま処刑しようとした。そこに待ったをかけたのがアールだった。


せめて話をさせて欲しい。なぜ襲ったのか理由を聞きたいとアールはそこに集まった全ての人たちに頭を下げた。


『わかった。ただし一時間だけだ。それ以上はダメだ』


町長から許可をもらい、アールはカイラともう一度話す機会を得た。眠るように倒れているカイラを起こすアール。改めて話を聞こうとしたのだがカイラは記憶を失っていた。なぜ自分がここにいるのか、なぜいろんな人に怒りの感情をぶつけられているのか、何もわからないと言っている。それに憤怒する妖精たち。


怯えるカイラだが、アールのことだけはうっすらと覚えていた。妖精たちは嘘がわかる。それが真実であるとわかるからなおさら許せなかった。


わかったことは、カイラは龍になると記憶喪失になること、それだけだった。


一時間後。


約束の時間となりカイラは処刑すると妖精たちはいった。何が起きているのかわからないカイラはアールに助けを求める。罪は消えない。


アールは今後の彼らとの関係が崩れる覚悟でもう一度頭を下げた。カイラを殺さないで欲しいと、このままカイラが記憶を失ったまま殺されるのを見過ごせないと。


流石に怒り、石を投げる妖精たちを前にしてもアールは頭を下げ続けた。


『信じてやれ我らが同胞たち。アールが本心からこの者のことを助けたいと願っているのは感じておろう。私からも頼む。責任は私とアールが持つ。次何かあればこの首くれてやる』


そんなアールの思いにマリアーデは自分からも頼むと頭を下げてくれた。四代目と五代目剣聖の心からの頼み。


妖精たちは言葉をかみしめ、首を縦に振った。ただし何かあれば即座にカイラを処刑する。そう約束してカイラは妖精たちに檻へと連れて行かれた。


アールはカイラの記憶と正体を探すために街だけでなく、ダンジョンとほかの国にまで足を運んだ。

その間もアール達は毎日カイラに会いに行った。いろんな話をして、ここに来るまでの出来事をたくさん話した。カイラの不安を取り除くために。


必死にカイラのことを探す中で、ひとつの文献にたどり着いた。


『悪しき龍はすべてを破壊する。世界の全てを破壊するだろう。故に我らは封印した。封印の乙女の器を愛する者の血で満たし、悪しき龍を器に封じ込めた。』


この文献を見つけるまでにかかったのは29日。そして明日は再び満月が昇るだろう。アール達はこの文献にかけるしかなかった。


文献が真実とするならば乙女かカイラ、そしてこの場で愛する者の血とするならばアールだろう。その証拠としてカイラの腕に浮かんでいた紋章と文献にある紋章が一致したのだ。しかしこれでは解決策にはならない。解決策が見えぬままアール達は街へと帰還する。


次の日、日沈む前にカイラの処刑は行われる。街の外へ設置された処刑台。そこにはカイラが繋がれており、アールたちにはどうすることもできない。


言い残す言葉を聞かれたカイラは最後にアールたちへ感謝の言葉と、そして自分が知らない自分が犯した罪を妖精たちへと謝罪した。カイラはアールたちの話を聞いて、せめて死ぬときは潔く、そして罵倒されてでも罪を償って死のうと決めたのだ。大粒の涙を流しながら、カイラの首は処刑者たちによって刎ねられた。


アールとマリアーデ、そして仲間たちは自分たちの無力さと、不甲斐なさを噛み締めつつも、カイラの最後を見届けた。


その夜。アールはカイラの亡骸を埋葬する許可をもらい、仲間たちと共にカイラを眠らせるために墓を作っていた。そこには妖精たちも参加していた。


彼らだって怒ってはいたが殺したかったわけじゃない。嘘をついていなかったのはわかっていたし、最後に言った言葉は自分を悪役にして自分たちの心を救おうしていたことは理解していたのだ。でも再び襲われればどうなるかわからない。方法はこれしか無かったのだ。


カイラの柩を地中に埋めてアール達は最後の別れを告げる。

そして街へと戻ろうとした次の瞬間。地震が起こった。震源はすぐ近く、カイラを埋めたあの場所だった。


地中から死んだはずのカイラが龍となり再び現れた。困惑するアールたちだが龍は再び咆哮を上げる。今度はアール以外にもわかった。泣いている。悲しみの中で龍は泣いているのだと。


龍は飛び上がり再びアールたちを、そして街を襲おうとする。戦おうとする仲間たちと妖精たちが武器を構える中、アールは龍の前へと武器を構えずに向かう。


『何度も言うが死ぬ気はない。泣き虫たたき起こしてくるだけだ』


そう言って前に出たアールは次の瞬間、龍の巨大な口へのとみこまれた。


場面は変わり真っ黒な空間にアールはいた。自分の姿も見えず、ほかに誰もいない。その空間の中でアールはまっすぐ進んでいく。


何か道標があるわけではない。けれどまっすぐ前に進んでいく。

数分、数時間、数十時間と進む中で、アールはようやくうずくまる人影を見つけた。


『やっと見つけたぞ大泣き虫妖精』


それはカイラの心だった。魂というべきかも知れない。顔を上げずにカイラはポツリポツリと口を開いた。


自分は数万年前に暴れた不死の龍を封印していた器である。

そして封印の器であるカイラは封印をより強固にするために自分の名前以外を封印のために犠牲とし、長い眠りについていた。三体の封印獣の記憶と共に二度と目覚めない眠りに就いたはずだったと。


しかし邪神により封印は解かれ、封印獣たちは封印獣としての記憶を失い世界に放たれた。封印獣たちの力を失ったカイラだけでは封印を維持できない。自分の記憶を使い表に出ないようにするのがやっとだったのだ。


しかし時間が経つにつれて龍の力は増加していった。そして封印していた器は破壊させてしまった。自分にはどうしようもないのだと。


『ごめんなさい・・・私にはもうどうすることもできにゃっ』


『何泣き言言ってんだ。落ち込む理由は理解した。ならもう諦めるのか?』


『だって・・・もう私にはどうしようも・・・・』


『出来ない訳がない。俺は一度決めたことは最後までやりきるんだ。お前がお前の可能性を諦めるなら、今度は俺の可能性を信じろ』


絶望的な状況は邪神で経験済みだったアール。封印はもうできないなら今度は滅ぼせばいい。例え何十年かかったとしても必ず倒す。そしてカイラを救うとアールはカイラに伝える。


なぜそこまでするのかカイラは聞く。アールはさも当然のように答えた。


『友達助けるのに理由なんていらねぇだろ』


友達。その言葉はカイラにもう一度希望をくれた。裏切り紛いのことをしたのに、今の現状だって自分のせいなのに、アールはカイラを友達だと言ったのだ。


戦うことを決めたカイラはアールと共に外へ出る方法を探すために立ち上がった。アールを信じて。

すると何もなかった空間が突如として崩壊した。そしてふたりの前には鎖に繋がれた巨大な龍の姿。それはカイラを器として封印された龍の魂だった。


龍は暴れており、アールたちをすぐにでも殺してしまう勢いだった。アールとカイラは龍を滅ぼすために戦闘を開始した。


そして長い戦いの末、アールの一撃が龍の魂を砕いたのだ。


消えていく龍の魂。同時にふたりの体も消えていく。だがこれは死ではないことを二人は知っている。これは眠りから覚めるための別れなのだと。


場面は変わり、龍がアールを飲み込んだ直後、突如龍はもがき苦しみだした。そして龍の腹を引き裂いて、アールは腕にカイラを抱いて帰還した。


アールの無事を喜ぶ仲間たち、そしてカイラの姿を見て泣きながら駆け出す妖精たち。血まみれでもカイラが生きていたことを喜んでいたのだ。


そんなムードを壊すように龍が咆哮を上げる。アールはその場すべてに告げた。


全てはあの龍がカイラを使い復活しようとしていたのだ。絶対に許すな。友達を、仲間を利用したあのクズトカゲを絶対に許すな。


事実と嘘が混じっているがほとんど事実である。妖精たちもそれを即座に理解したが、とりあえず龍がすべての元凶であること、そしてその場のノリで声を高らかに、龍との最終戦へと挑んでいく。


不死ならば、その精神が死ぬまで殺し続ける。


脳筋思考全開でアール達は戦いを続けた。そして遂にその時は訪れた。再生する龍の体が突如再生しなくなったのだ。今こそ好機と見た一同は持てる全てを龍へとぶつけて行く。


『これで私の悪夢を終わらせる!私はみんなともう一度生きていくんだ!!』


カイラの魂の一撃が不死の龍へ終止符を打った。崩れていく龍の体。最後に残ったのは龍の心臓と思われる小さな水晶だった。


水晶は放置すると少しずつ大きくなり始める。一回りほど大きくなったところで復活を恐れたアールが壊そうと攻撃すると砕けて中から小さな龍が誕生した。


生まれた龍は赤ん坊のように周りを見て、最初に見たアールの元へ背中の翼を動かして肩へと載った。

これにはアールも妖精たちもどうしたらいいかわからない。その中でカイラが口を開く。


『これは不死龍が転生した姿。恐怖も力も、記憶すら全て忘却の彼方へと捨てて生まれ変わった姿です・・・少し前の私と同じように』


そして全ての記憶を取り戻したカイラは真実を集まった皆に告げた。話し終えるとカイラは次に飛んで来る暴言に身構える。しかしやってきたのは妖精たちが涙を流してカイラを抱きしめながら泣く声だった。


それを聞いてカイラも泣いていた。これでカイラが見ていた長い悪夢はようやく終わりと告げたのだ。


数日後、生まれ変わった龍はあっという間に成長し、3m程の大きさとなっていた。背中には多くの妖精たちを乗せており、壊れた街の復興の手伝いをしていた。小型の龍に妖精たちは興味津々で色々教えていくうちにこうして仲良くなったのだ。


龍も言葉を理解し妖精たちとも、そしてアールたちとも会話ができるようになっていた。

ひと段落ついて、アール達は旅に戻ることを決めた。マリアーデはもう少し街の様子を見てから帰るらしい。


仲良くなった妖精たちとの別れを告げるアール達。そして最後にカイラと向き合う。カイラは街の復興の為に残ると決めた。だからまた会いに来ると約束をしてアール達は次の街へを旅立っていった。


その数時間後、休憩中のアールの元へ忘れ物だと妖精たちが龍の背中に乗ってやってきた。落とされたのはリボンで巻かれた状態のカイラだった。


別れてからずっとそわそわしてるから逆に邪魔だから連れてけとだけ言って、顔を真っ赤にしたカイラに頑張れよとだけ言って帰っていった。


別れを告げたはずなのにあっという間に再会したアール一行とカイラ。理由も理由でアールは思わず腹を抱えて大笑い。それに釣られて仲間たちも大きく笑う。違うと反論するカイラだがやがて一緒になって笑い出す。こうしてカイラがアール達の旅に同行することとなった。


暁妖精カイラはその後アール達と共に旅をしていく。回復魔法と見た目からは想像できないインファイトの戦闘から人々からはフェアリーファイターなんて呼ばれるようになり、顔を赤くするのはまた別の話。


ちなみにギルファーたちとの戦闘での勝率は10割と負けなしである。ただしアールとの勝率は0である。惚れた弱みである。





久々に9000文字オーバーである。ちかれた

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