8:星読み人
こんにちわ
しっかしこの階段結構長い。もう一分くらい上がってるのにまだ続いている。少し休んでからさっき一度『エリシオン』でここまで飛んだが体の悲鳴がやばかった。最初この階段も『エリシオン』で登っていくか考えたが今の俺では無理だ。
なのでおとなしく階段を登っているわけだ。ゴールはまだ先だが見えているし確実に近くはなっている。もう少し頑張ろう。
そこから更に二分程度登りようやく頂上にたどり着いた。もう喉からからですぐにでも横になりたい。けど最上段で目にした一人の女性に全てを持って行かれた
そこに居たのは祈祷師のような姿をした女性だった。それもトンでもなく美人。目の色と髪型が違うが髪をもっと伸ばしてまとめ、カラコンをしたら唯もこうなれるんだろう。
現実でコスプレしてくれって言ったらやってくれねぇかなとか本気で考えた。それくらいには美人だった。
あ?ノロケだって?そうだよ。
それだけじゃない。彼女の後ろに広がる絶景はここがどこだったか忘れてしまうほどの光景だった。見渡す限り星の光が降り注ぎ、広場を照らしている。四方八方からはまるで本当に星が流れているかのように光り輝く星の河が広がっている。
そんな光景に目を奪われていると、女性はニコニコと笑みを浮かべていたことにようやく気がついた。
「妹から聞いています。新たな『星読み人』の資格所持者のアールさんですね?プラレアの姉、プレシアといいます。ここに来たということは無事に試練を乗り越えたということです。おめでとうございます」
ってことはこれでシナリオクリアってことか、かなりキツかったけどなんとかクリア出来てよかった。正直なところ感覚が鈍っていたままだとこっちが負けていた。それに超越月光流はかなりの集中力を持って使用しないとタイミングがズレてしまうのでかなり難しい。
少しでも気が抜けタイミングがズレれば俺のHPは一撃で吹き飛ぶ。そうじゃなくてもあのゴーレムの一撃で死ぬんだから勝てて正直ホッとしてる。
「正直あのゴーレムたちと守護者を真正面から相手をして打ち倒すとは思ってませんでしたけど」
「あれ倒さないと進めないだろ?」
正直、もし月光流を俺が使えなかったら間違いなく詰んでいた。おそらく正攻法は戦闘を極力回避でゴーレムに学習させずクリアすることになっていたとは思うけどな?
「うふふ、実は探せば見つかる隠し通路があったんですよ?」
「マジですか?」
「はい。そこに置いてあるアイテムを持っていればここのゴーレムは全員弱体化するんです」
ま・・・・マジか。しかも隠し通路あったのかよ。全然わからんかった。いや確かに全然その存在を考えてもいなかったけどさ、だって扉の前で美人に『困難に挑み勝たなければいけません』とか言われたら頑張っちゃうだろう普通。女に応援されたら男は頑張れるもんなんだよ。でもちょっと悲しい。
「でも、それがなかったからこそ、だからこそあなたの強さ、その信念、思いを私は見ることができました。素晴らしいものを見せてくれたあなたに感謝を、ありがとう」
俺は単純だよちくしょう!めちゃくちゃ嬉しいじゃないか!頬が緩むのが自覚できる程度には嬉しい。そんな俺を見てプレシアさんは微笑ましい笑顔を向けてくれた。
「それではアールさん、こちらへ来てください」
差し出された両手を握るため彼女の前に進む。すごい緊張してきた。唯とはまた違った綺麗さと柔らかさがあって柄にもなく緊張してる。
それと『エクストラジョブ』を受け継ぐ初めての人間になれることに対する感動がすごい。どんなことでも最初の人間になるのは嬉しいものだ。プレシアさんの手はとても暖かかった。なんというか温度的な暖かさではなく、心が落ち着くそんな暖かさだ。
「うふふ、緊張していますね、大丈夫です。落ち着いて、私の温度を感じてください」
「いや・・・正直かなり照れてるんですよホント。プレシアさん綺麗だから」
「そうでしたか。ならもう少しこのまま手を握っていればあなたの照れた顔を見れますね」
この人Sかっ!?やめてくれないっ?!美人にそんなこと言われたら顔が茹だる!!
「冗談です。でも儀式はこのまま始まるから手は握ったままですけどね?では目をしっかり開けて、これからあなたの体に起こることを全て受け入れてください」
するとどうだろう、さっきまでの雰囲気とは打って変わり周囲の音すら聞こえない神聖な感じがあたりを包み込んでいた。
『星よ。ここに新しき星とともに歩みを進める者現れり』
『かの者、時代を進め、今を生きる人、星の加護を受け入れ歩むことを望んだ人』
『心は決して折れず、生命は己の信念を貫く強さを持つ』
『その輝きが我ら星読み人の生命を紡いでいくであろう』
『祝福を、星よ、その祝福を持ってその力を授けよ』
紡がれていく詠唱に合わせて空間が瞬時に星に飲まれた。まるで宇宙空間にいるような不思議な感覚が体中を覆っていく。
『彼に祝福を。星読み人プレシアの名の元に彼に星の祝福を与えん』
空間の星がキラキラ輝きだし一つ、また一つ俺の体の中に入っていく。一つ入るごとに不思議と体に力が溢れてくる。
真っ直ぐに俺の目を見る彼女の瞳は強く光り輝いており、その光に飲み込まれてしまいそうなほど綺麗だった。
『星は舞い降りる。時代人であるあなたはここに眠る』
『そして『星読み人の時代人』としてここで目覚める』
すべての星の光が体に入り込むと自分の体が変わっていくのが認識できた。これがジョブを獲るってことなのか。すごく・・・・気分がいい
『祝福を、再誕に祝福を、星読み人よ、星に祝福を』
ゆっくりと手を離し、プレシアさんが改めて俺を見る。
「・・・お疲れ様です。アールさん。いえ、新しき星読み人。気分はどうですか?」
「うん。すごく気持ちがいい。これがジョブを得るってことですか」
「はい、アールさん。あなたは今日この時を持って『エクストラジョブ:星読み人』を受け継ぎ、『星読み人アール』になったんです。つまり今日があなたの新しい誕生日です」
同時にステータス画面が自動で表示された。そこには先程まで何も書いていなかったメイン職業のところにはっきりと『星読み人』と書かれていた。
エクストラジョブ:星読み人
太古よりその魂を受け継ぐ人々によって守られてきたジョブ。星と共に歩を進め、その思いと願いを地上に知らせていく星の代弁者。
取得条件:エクストラシナリオ『星読み人の資格』をクリア
武器:篭手
専用スキル
・星読み:『〇星』スキルを使用できるようになる。
対象一人にランダムで二つのステータス『攻撃力・防御力・魔力・命中率・素早さ・HP・MPのいずれか』を自分の15%~25%分ランダムで上昇させる。ステータス上昇効果は重複する。スキルレベルに応じて上昇するステータスの選択と個数は上昇する。
・流星:対象一人に『特殊状態』をランダムで1つ与える。スキルレベルに応じて与える数は増えていく。
・洛星:敵一体に『状態異常』をランダムで2つ与える。スキルレベルに応じて与える数は増えていく
・彗星:対象一人に『特殊状態:全反撃』を与える。
・???:エクストラシナリオクリアで随時スキルが解放される。
エクストラスキル:星の加護 ※エクストラジョブだけに与えられたスキル※
戦闘時、パーティー全体が異常状態になりにくくなる。またパーティーに参加している全てのプレイヤーはレベルアップ時に与えられるステータスポイントが倍になる。
※『特殊状態』:戦闘に有利な特殊能力(以下一例)
リライブ状態:触れた味方一人を瀕死状態から回復する。
〇〇リジェネ状態:〇〇リジェネ効果を得る。
全反撃状態:敵からのあらゆる攻撃、デバフ効果、状態異常を無効化し『最終攻撃力+プレイヤーの総合ステータス×2』のダメージを任意の方向に反射できる。
EXPボーナス〇倍:戦闘終了時に得られる経験値が〇倍になる。
スキルボーナス〇倍:戦闘終了時にASレベルが上がるスキルポイントの獲得数が〇倍になる
コイツはすごい。攻撃スキルが一切ないがそれを補いお釣りが来るレベルの素晴らしいスキルが満載だった。更に『エクストラシナリオ』をクリアすればまだ増えるようだ。
そして一番のぶっ壊れだと思ったのが『彗星』では確定、『流星』では確率で付与できる『全反撃状態』である。
重ねがけできるかどうかはまだ不明だがうまく立ち回ればこれだけで相手を倒せる可能性の塊だ。それでなくとも『流星』が与える恩恵は間違いなく戦いの中で重要になってくるだろう。
この2つにばかり目が行くが『星読み』『洛星』もとんでもない効果だ。そもそも『星読み』を使用しないと他のスキルが使えないのだが、このステータス上昇効果が重複する時点で単純に2回重なることができれば最大50%アップになるわけだし複数回使用は間違いない。
『洛星』は一度に複数の状態異常を付与できることが単純に強い。例えば『毒』『麻痺』とか重ねれば相手は動けないままHP減らせるし、『毒』『猛毒』とか重なればHP減少はとんでもない速度で下がるはずだ。
それとこの『エクストラスキル:星の加護』がやばい。どちらも書いていることが単純に強い。状態異常対抗が上がるのは戦闘において生存率に大きく関わることだし、確かレベルアップで得られるステータスポイントは5P程度だったはずだから単純に10P貰えることになる。それをパーティーにばら蒔けるのは間違いなくやばい。
「驚いていますね」
「えぇ・・・・まぁこれは・・・特に星の加護が凄いです」
「そうでしょう?私たちが守り受け継いできた力の一部です。まだあなたは星読み人に生まれ変わったばかりです。時間が経ち多くの経験を積めばすべての力が使えるようになるはずですよ?」
これで一部とかエクストラジョブ凄すぎない?ゲームバランス的に大丈夫かこれ?これは絶対に広めたらいけない奴だな。
誰にも言わんとこう。元々情報公開する気もなかったけど。ナンバーワンよりオンリーワンがいい。とてもイイ響きだ。
「それともう一つ、星読み人になったあなたに、いいえ、あなたの戦い方を見た星があなたにピッタリの祝福をくれているはずですよ?」
「え?もう1つ?でも星読み人の項目には何もないんですが?」
「ステータスでサブジョブを見ることはできますか?」
「ステータスはみれるけ・・・・・・・え?『魔闘士』?」
最上位職業:魔闘士
・魔術による誓約とともに戦場を駆ける職種。攻撃スキルは一切持たず、常に発動し続けるスキルのみで戦う。其の困難は並大抵ではないが全ては己が目指す頂のために
武器:篭手
専用スキル
・魔闘士の誓い:攻撃もしくは防御を行う事に物攻・物防・魔攻・魔防が『スキルレベル×30秒』大幅上昇する。ただし攻撃もしくは防御を30秒以上行わない場合、HPが半減する。
・魔闘士の祈り:攻撃もしくは防御を行う毎に自身のHP・MPの5%を回復する。ただし攻撃もしくは防御を30秒以上行わない場合、ステータスが半減する。
・魔闘士の契約:レベルアップに必要な経験値が3倍になる。ただしレベルアップ時の取得ポイントが全て3倍になる。この効果は重複せず、他に経験値に関する効果がある場合でもこちらが優先される。
・魔闘士の技能:複数の武器を同時に装備できる。
・受け継いだ魂:自分以外のパーティーメンバーが瀕死状態になったとき、『(スキルレベル+1)×30秒』の間『魔闘士の誓い』『魔闘士の祈り』のデメリット効果を無効化する。
『特殊スキル』:特殊な条件下でのみ発動する特殊スキル。
・語り継ぐべき物語・
エクストラジョブ『星読み人』『星術師』『星拓者』を持つ味方が一人以上居る場合、『魔闘士の誓い』『魔闘士の祈り』のデメリット効果を無効化した状態でその味方に与える。
《開放条件・発動条件》
・エクストラスキル『星読み人』『星術師』『星拓者』がパーティーにいること
『すごいねすごいね!!あなたの力!あなたの思い!』
『うんうん!かっこよかった!!だからあなたにあげる!特別だよ?』
『誰にも言っちゃダメだよ?怒られちゃうからね?』
『剣聖様!かっこよかったよ!』
おっと?まさかのほか二つのエクストラジョブの存在が判明してしまったんだが?しかもいきなり最上位ジョブとか言われたんだがどうしよう?
まだ書き溜めあるので連日投稿します。




