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4:女神の加護と星の加護



『シナリオ』



それはこの『プラネットクロニクル』にある最も重要で人気の高い要素の一つだ。『ワールドシナリオ』『サブシナリオ』『レジェンダリーシナリオ』の三つが現在確認されており、それぞれ条件を達成すると進行する。



――――◇――――

『ワールドシナリオ』

・『プラネットクロニクル』の歴史に大きく関わるシナリオ。全プレイヤー参加型のイベントとして扱われる。

――――◇――――

『サブシナリオ』

・特定の条件をクリアすると発生する。主にNPC関連のシナリオ。一度きりのものや、何度でも発生するものがある。

――――◇――――

『レジェンダリーシナリオ』

・特殊な条件をクリアすることで発生する。プラネットアークの歴史を紐解いていくシナリオ。条件さえクリアすれば誰でも受注が可能。ただし一度きり。

――――◇――――



特に『レジェンダリーシナリオ』はゲーム設定を紐解いていくため考察班に限らず人気が高く、発生条件こそ不明なものの一番の目玉にもなっている。同時にアンチが叩く一番のポイントでもあるがそれ以上に人気が高い。



サブシナリオはクリアすると称号を取得したり、ワールドシナリオ開始の鍵となっていることもあるため、発生すると必ずクリアするのは『プラクロ』プレイヤーには当たり前の常識として知られている。



一番の目玉といえるのは当然『ワールドシナリオ』だ。



鳥型の大型モンスターから町を守る戦い。枯渇した食材に変わる新しい食材を見つける探索。突如出現した極悪非道な盗賊団を討伐する戦い。



あとなんだっけ・・・王女様が行方不明になったから見つけるとかそんなのだった気がする。そんな風に過去四回しかなかった『ワールドシナリオ』はプレイヤーにとってはお祭りだろう。



だが『エクストラシナリオ』の項目、そして情報は一切なかった。隠蔽されているものなのか、はたまた最近実装されたものなのか、はたまた『エクストラモード』選択者のためだけに作られたものなのかはわからない。



――――◇――――



プラレアに連れられてきたのは占いの館の地下室、その本棚の裏に隠された隠し通路だった。



「少し歩くのでもし質問があれば答えてあげるよ」



「なら教えて欲しい。さっき言っていた『星読み人』って一体なんなんだ? 称号なのか?」



話の流れ的に何かしらのジョブか称号だとは思うんだがどうなのだろうか?



「『星読み人』とは私たちが受け継いできた星の力とともにある人、星の力を使い、この星の時代を進めて守護してきた力の一つさ。私たちはそういった力を『エクストラジョブ』と呼んでいるんだ。知る人は限られた者だけであり、少なくとも時代人で資格者はアールさんが初めてだね」



「『エクストラジョブ』・・・初めて聞くな」



「そうだろう? 少なくとも私が知っている『星読み人』含めてエクストラジョブ所有者は5人だけだからね」



この世界に五人だけいる特別な力の持ち主。そして『エクストラ』ジョブ。つまりそういうことだろう。



これこそ間違いなく俺が探していた隠し要素だろう。ビンゴだ。必ずクリアしてみせる。そうすればその『エクストラジョブ』を取得できるだろう。それに難易度も段違いだろうそれが楽しみだ。



「アール君、とても嬉しそうだね」



「まぁな。『特別』と言われれば嬉しく思うんだ。それが困難であればあるほどワクワクしてくる。実は俺も変わり者なんだよ」



実際にエクストラモードを選んでいる時点で変わり者だろうし、そもそも同じゲームを体感10年以上毎日やりこんでいたくらいには変わりもんだと思っている。



「確かに変わってるかもね。でもその精神は嫌いじゃないよ。むしろこの先の君が受ける試練にはその精神が大きく貢献するはずさ。頑張ってくれたまえ」



「おう、それからもう一つ教えて欲しいんだがその『資格』ってなんだったんだ?」



正直それがわからない。エクストラモードで遊んでる以外は特に変わったことはしていないはずだし、これだけで条件クリアなら既に出回っていてもおかしくはない。



「ざっくり言うと私もよく知らないんだよね。ただ確かなのは『星の加護』って言われている加護を持っていることだよ。普通の時代人は皆『女神の加護』を潜在的に受けているはずなんだけどね」



「『女神の加護』と『星の加護』?」



「『女神の加護』は時代人が受けている加護のこと。戦いにおいて優位に立つことができる力やASが自分の意志とは別で発動したり、生まれ持ってジョブを会得している人だよ。『星の加護』はじゃあ何なのかと言えば簡単さ。『女神の加護』を持たずに誕生した者のこと。これだけ聞くと『女神の加護』で得られるはずの力を得られないから欠点とも言えるね。けれど代わりに『星の加護』を得た人は誰よりも自由なんだよ。何にも縛られず己の全てを自分の意志で決めることができる。それが『星の加護』の特徴かな?」



完全にプロローグの最後に聞こえてきたアレのことじゃねーか。ってことはあれか?あの時のアナウンスの主はその女神って設定なのか?それとも星?どっちにしてもあれが聞こえた時点で条件は達成したってことか。



さらに考えればその条件は間違いなくエクストラモードを選択することだろうな。『女神の加護=ノーマル&エキスパートモード』で間違いない。



「因みに『女神の加護』を受けていてもジョブを持っていない時代人っていうのはいるのか? 『エクストラジョブ』ってのは『星の加護』を持っていれば継ぐ資格を持ってるものなのか?」



「まずジョブを持たない人について答えよう。居ないわけではないね。ごく稀に自ら力を捨てる人は昔からいるものさ。資格に関してだけど、『星の加護』を持っていれば後はそのエクストラジョブがそれぞれ有する条件さえ満たしていれば資格ありだね」



「なるほどな。でもそれなら俺以外に『星読み人』の資格持ちはいたんじゃないのか?」



「まぁね? 『星の加護』持ちには会ったことがあるけど、皆『星読み人』の条件は満たせていなかったのさ。その上時代人だ。百年に一度出会えるか出会えないかって言っても過言ではなかったのさ。そう言う意味でもアール君は正に選ばれた人って感じだね」



なるほど、あの時のテンションの上がり様はそういうことだったのか。時代人で訪れることが少ないから見るだけでテンションが上がっていた



「おっと、そろそろ目的地だよ。あの扉がそうさ」



すっかり話に夢中になっていたようで、言われるまで扉の存在に気がつかなかった。大きな扉が先にあり、扉の左右には巨大な星とその星に祈りを捧げる人が描かれていた。



扉の前に来て改めて見るとその大きさが分かる。俺の身長の三倍はあるだろう巨大な扉だ。プラレアは扉を背に俺の方へ振り向く。



「扉の先に進んでください。その奥、私たちが『星の祭壇』と読んでいる場所に、私のお姉ちゃんがいます。たどり着ければそこであなたは新しい『星読み人』になるでしょう。けれどその為には立ちふさがる困難に挑み、勝たなければなりません」



雰囲気が代わり、プラレアから告げられた言葉には重みがあった。



「つまり・・・何かを倒さないといけないってことか?」



「はい。ジョブを持たない今の貴方では厳しいものになるでしょうけれど諦めないでください。諦めず挑み続ける先に必ず活路はあります。そして、この扉を進めば、試練に打ち勝つか、諦めるまで出ることはできません。もしも諦めるならば『資格なし』と見倣して二度とこの扉があなたを迎え入れることはないでしょう。もし覚悟ができたならば扉の先へ」



一度入ればクリアするまで出られないってことか。



「一つ聞きたい。扉の先で力尽きた場合はどうなる?」



このゲームでは戦闘不能状態『瀕死』となれば強制的に最寄りの街か村、もしくは近場にある復活の泉に強制的に戻される。もし宿屋に戻されることになるならさっき言っていたように二度と挑めない可能性がある。



「この扉の向こうには小さな泉があります。あなたが力尽きればその泉で目を覚ますでしょう」



つまり何度でも再戦可能ってことか。これで不安はなくなったな。それがエクストラモードでも適用されるかどうかは定かではないが、そこは信じるしかない。



「ありがとう」



「気にしないでくれたまえ。それでどうするのかな? すぐに向かうかい?」



「あぁ! 当然!」



「行ってらっしゃいアール君。次に会うときあなたが『星読み人』であることを私は願っているよ。これはそのお守りってことで君にプレゼント」



――――◇――――

・『アクセサリー:プラレア手製のお守り』を手に入れました。

――――◇――――

『アクセサリー:プラレア手製のお守り』

効果:『AS:プラレアの加護』

・占い師プラレアが作ったお守り。彼女が込めた祈りが詰め込まれており、装備することで彼女が込めた力の一部を授かることができる。

――――◇――――



手渡されたお守りは持っているだけで不思議と勇気が湧いてくるお守りだった。



「ありがとう。それじゃ行ってきます」



こうして俺は扉を開き、先に待つ試練に期待とワクワクを持って進んでいく。果たしてどんな試練なのか楽しみだ。




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― 新着の感想 ―
[良い点] この短い時間で女の子二人からお守り貰ってるとか…… ヤンデレの粛清案件では……?
[気になる点] 占い師のセリフについて質問です。 ※誤字と確信が持てなかったのでここで質問させていただきます。 「いない訳ではないけど『星の加護』を受けた訳じゃないから『星読み人』の資格はないんだよ…
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