阿健(アージェン)、芳兄(ファンニイ)
阿健は
今はもう、弾き語りに専念できる
あの
三輪車をそのまま舞台にしてしまうギター弾きだ
体力は俺よりもないし
ほかのことも、あまりできない
前は飯の支度を任されていた
俺が来てから
あいつは急に失業したみたいになった
でも
道がきつくなればなるほど
あいつのほうが、かえって大事になった
たいてい
俺が飯を作りながら歌を頼むと
あいつは何でも弾けたし、何でも歌えた
あの古いロックのバンダナも、ずっと巻いたままで
飯を待っている連中も
催促を二言くらい減らした
芳兄は
隊の中でただひとりの女だった
手が空くと
いつも化粧箱を手の中でいじっていた
でも
一度も開けたことはなかった
休んでいるとき
あいつが俺に聞いた
いちばんやりたいことは何かと
俺は
煙草だと答えた
あいつはそのまま背を向けて行ってしまった
しばらくして
戻ってきた
手には二本、何かを挟んでいた
一本は自分の口に突っ込み
もう一本を俺に差し出した
「しっかりつまんどけ
こぼすなよ」
俺は受け取った
どこで拾った紙なのかわからない
少し汚れていた
煙草みたいな形に巻いてあって
片方には綿芯が詰めてあり
歪んでいて
少しはみ出してもいた
もう片方には火がついていて
中は見えなかった
何なのか、まだわからないうちに
手のほうが先に動いた
その「煙草」を口に突っ込み
思いきり吸い込んだ
次の瞬間
俺は咳き込んだ
「ゴホァッ……ゴホ……ゴホゴホ……」
激しく咳き込みながら
肺が煙を一気に口から押し返し
鼻からも絞り出した
黒いのを
芳兄はまず俺を見た
それから自分の口のそれを見て
地面に吐き捨て
足で踏み消した
中から見えたのは
枯れ葉みたいな砕け屑だった
「やっぱ駄目か」
あいつは小さく言った
「おまえほんと……クソ……っ ゴホッ……ゴホッ……」
悪態は半分も出ないうちに
また咳に変わった
芳兄は大きな声で笑った
肩が上下に揺れていた
咳はだんだん収まっていった
俺は鼻から、ふっと息を吐いた
それから
またその「煙草」を口に戻して
一口吸った
「おい
もう吸うなって」
俺は目を閉じた
あの黒い煙を
ゆっくり吐き出した
あいつがまた笑いをこらえきれず
小さく吹き出したのが聞こえた
それきり
何も言わなかった
中国語原文
第27章《阿健,芳哥》
阿健,現在可以專心彈唱了
就是那個會把三輪車當舞台的吉他手
他體力比我還差,別的事也不太會
以前被安排做飯
我來了以後
他像是一下失了業
可路越難走
他反而越重要
很多時候,我一邊做飯,一邊點歌
他都會彈,也會唱
還會戴著那條老搖滾的頭巾
等飯的人
就少了兩句催促
芳哥,隊伍裡唯一的女人
閒著的時候,總愛拿著一個化妝盒在手裡擺弄
卻從來沒打開過
休息的時候
她問我,最想做什麼
我說,抽菸
她轉身就走了
過了一會兒
她回來
手裡捏著兩根東西
一根塞進自己嘴裡
一根遞給我
「捏緊,別撒了」
我接過來
不知道是哪裡來的紙,有點髒
捲成了煙的樣子
一頭塞著棉芯,歪歪扭扭,還露了一點出來
另一頭已經點著,看不見裡面
我還沒弄明白是什麼
手已經很自然地把那根「菸」塞進嘴裡,狠狠吸了一口
下一秒
我猛地咳了出來
「咳哇!……咳……咳咳……」
我劇烈地咳嗽著
肺一下把煙從嘴裡頂出來
又從鼻孔裡擠出來
黑色的
芳哥先看我
又看看自己嘴裡的那根
然後吐到地上
用腳踩熄
裡面露出來的
像一堆枯葉似的碎渣
「果然不行。」
她小聲說
「我叼你...咳咳...咳...」
髒話剛罵出一半
我又咳了起來
她笑得很大聲
肩膀一聳一聳
咳嗽慢慢停下去
我從鼻子裡噴出一口氣
然後又把那根「菸」塞回嘴裡
吸了一口
「喂,別吸啦。」
我閉上眼
把那口黑霧慢慢吐出來
我聽見她忍不住又笑了一下
沒再說話




