白いチューリップで別れを
誤字脱字日本語がおかしいなどあまり気にしないでいただけると嬉しいです。
舞踏会の日
「ヴァン、今日のドレス可愛い?」
「もちろんかわいいよ」
私は、心にもないことを言った。
そして、会場に行くとファニーがいた。
久々に会ったファニーと話したかったがアリスの前ではできない。
だから、手紙で呼び出した。
来てくれるかはわからないが一か八かに賭けたかった。私は、ファニーに救いを求めた。
私は、アリスの目を欺いて白いチューリップの咲く
庭園でファニーを待った。
私は、白いチューリップの庭園に来た。
すると、予想通りシルヴァン様が待っていた。
「ファニー、来てくれたんだね」
「えぇ。何か御用で?」
「ファニーは本当に私を愛していないのか?」
「何ども言っているでしょう?
私にはもう愛など」
「私と駆け落ちをしないか?君を愛しているんだ」
シルヴァン様が私の肩を勢いよく掴んだ。
「なっ私は駆け落ちなど…」
私はシルヴァン様から離れようと抵抗するが
全く効果はなかった。
「彼女といるのはもう耐えられない。
私が愛しているのはファニーだけなんだ!!」
「…ごめんなさい。私はもう貴方と付き添うつもり
はないの。」
「嘘だ!!!」
「嘘では…」
「両親に無理やり違う婚約でもさせられたのだろう?
私はわかっているよ。相手は伯爵家か?」
この人は何を言っているの…?
自分から私を捨てておいてお父様とお母様のせいに
するなんて。
「そんなことはされていません!!
父と母は私の意思を尊重してくれています!!」
「違う違う…。ファニーは私を愛しているんだ!!
私と結ばれるべきなんだ…」
シルヴァン様がぶつぶつと呟いた。
「私と貴方はもう結ばれない運命なんですよ…」
「お前…誰だ?そうだそうだそうだ。
ファニーが私を愛していない筈がない!!!
あれはファニーじゃないんだ!
お前は誰だ!?」
「私はステファニー。ステファニー.ド.ローレンで
すよ。」
「違う違うちがうっ!!!
お前はファニーじゃない!!!
お前みたいな奴がファニーになりすますな!!」
そう言ってシルヴァン様が私に向かって拳を振り上げた。私はもう間に合わないと思い反射的に目を瞑った。だが、私にあたる寸前で誰かがシルヴァン様の腕を掴んでいた。
その人は見慣れた灰色の髪をしていた。
「ロラン…?」
「なっお前は…。また、邪魔しに来たのか!!」
「無防備な彼女に手を挙げる貴方の邪魔をしてなにが
悪いのですか?」
ロランの声はいつもより低く怒っていることが伺えた。
「それは…」
「もういいです。行きましょう、ステファニー。」
そう言ってロランは私の腕を引っ張り
白いチューリップの庭園から出て行った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
白いチューリップの花言葉は失恋らしいです。