婚約破棄の悲しみと親友
小説は初めて書くので誤字脱字日本語がおかしいなど
あまり気にしないでいただけるとうれしいです。
私は、部屋から出た後急に涙が溢れてきた。
アリス様がいるから強がって泣いていなかっただけで
きっと辛いんだ、私…。
そう思うとヴァンとの思い出が溢れ出してきた。
2人でお揃いの茶器を買ったこと。
ピンク色の薔薇を見たこと。
花畑で結婚の約束をしたこと。
「ファニー、愛してる。どうか3年間待ってくれ。
僕が帰ってきたら結婚しよう。」
北の地に行く前、最後に言われた言葉を思い出す。
あの時のあなたと何が変わったの?
それとも私を愛せなくなっただけ?
わからないわからない。
約束守ってよ!!!!
私は、魔棟にある寮で1人泣いていた。
床の冷たさが身にしみて余計に涙が溢れてくる。
すると、同室で研究仲間のロランが部屋に入ってきた。
「大丈夫?何かありましたか?」
「ロラン…。私、婚約破棄された」
「えっ。一旦、椅子に座りましょう。
腰が冷えると体に悪いですから。」
部屋の隅で座り込んでいた私をロランは椅子に座らせた。
「婚約破棄されたってどういうことです?」
「公女様が急に訪ねてきて婚約破棄させられた。
ヴァンは公女様が好きになったんだって…」
「あんなに文通をしていたのに…?」
「心変わりしたんだよ。どうせ。
私なんて結婚適齢期過ぎたただの研究員だもん。
公女様の方がいろいろといいもの…」
「そんなことないですよ。」
それからもロランは私の愚痴に付き合ってくれた。
私は、優しいロランの言葉に涙が止まらなかった。
私はあの後ロランと気晴らしにバーで飲んでいた。
「もう、泣き止んだら殺意湧いてきたわ!!!!」
私は、勢いよくグラスを机に打ちつけた。
「それ何杯目?」
「えっとね…4本目…いや、5本目かな?」
「さすがに控えないと体悪くするよ。」
「大丈夫。私、酔ったことないから」
「顔真っ赤だけど?」
「今日ぐらい酒浸りになりたいのよ。
結婚適齢期過ぎても3年間待ってやっと結婚できる
と思ったのに…。ないでしょ。今更乗り換えとか」
「そうだね。俺ならそんなことしないよ」
ロランの灰色の髪と糸目が目に入る。
「俺でもいいんじゃないかな?
僕だって伯爵家長男だし。
元婚約者は男爵家の次男だったよね。」
「冗談よしてよ。今日は飲み明かすんだからつきあっ
てよね。」
そう言って私は残りの酒を流し込んだ。
「はいはい。できるだけ付き合うよ。」
こうして私達は夜を過ごした。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
ぜひ、結末を予想しながら読んでみてください。