250.ホワイトスポット
週三投稿宣言はなんだったのか?というくらい間が開いてしまいすみません……。
「ねえ……、前に『どうしてアンデッドという存在が居るのか』って話をしたのを覚えてる?」
引き続きサーバルームで手分けして資料を漁っていると、ヴィオラが懐かしい話題を持ち出してきた。確か……アインと僕がテイム契約を結んでいたと発覚した直後に話題にしたような。
「勿論覚えてるよ。魂とか輪廻転生を管理している神様が居るなら、彼らの存在は矛盾するんじゃないかって話だったよね?」
確かその辺りの事が気になって図書館に行ったのだ。でも分かったのは世界の成り立ちくらいで、結局どんな神様が居るのかは全然分からなかったんだよねえ……。
「そう。でね、さっきの情報を見て思ったんだけど……生命を司るアニムスと、死を司るモルスがそれにあたると思うのよ。だけど数千年前の争いで私達みたいに力を失ったんじゃないかしら」
「……なるほど、力を失った結果、この世界の制御が上手くいかなくなってアンデッドという曖昧な存在が誕生した……、確かに信憑性はありそう。だけどちょっと変だよね。人類側にせよ敵対側にせよ、戦争で相打ちになったとして。中立を宣言した神々はどこへ行ったんだろう? テイミングなんかは『テイム契約』っていうくらいだし『契約と約束の神パクトゥム』の管轄のはず。だけど図書館には彼らに関する情報も残ってなかった。……思った以上に激しい戦いになって、巻き込まれちゃったとか? でも仮に二十柱全員が力を失ったのなら、この世界は今よりもっと酷い状態になってそう……だよね?」
「そこなのよ。うーん、やっぱりもう少し情報が必要ね……」
「あ、あともう一つ気になってる事があるんだ。最後に立場を変えた神アクエイタスって、調和と平等の神でしょ? 平等にこだわるなら最初から中立を宣言しそうなのに、どうして途中まで人類側に与してたんだろう? それに、中立を宣言してからは本当に一切介入しなかったと思う?」
『人類の方が立場が弱い』から与したものの、今度は逆に彼らの方が優勢になったから抜けた? でもそれなら中立を宣言するだけでは平等とは言えない。敵対陣営に情報を流すくらいしたのではないだろうか。
それに、だ。中立を宣言したアクエイタスが今も健在ならば、王制や身分制度が当たり前というのも些か引っかかる。
「そうよね……議事録にあった通り人類側が不利だったなら、敵対陣営側の神がこの世を掌握してそうなのに。双方共に情報が残ってないなんて変よね。なにかあったとしか思えない」
そんな結論を下し、アクエイタスが中立を宣言した日以降の記録を探してみたものの、一切見つけられず。代わりにレッドコアやホワイトスポットに関する資料を発見し、話は自然とそちらへと移り変わっていった。
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●月◆日 北方調査報告書
■城塞都市の調査記録
建材から神の力が観測された。
住民達は皆口を揃えて「優れた建築士様のお陰です」と言っている。
調べたところ、この地はどんなに頑丈な壁を築いてもすぐに壊れる事から「捨てられた地」と呼ばれ続けていたようだ。
確かに耐久性に優れた建築技法ではあるものの、画期的とは言えない。この城塞が壊れないのは、ひとえに神の恩寵であると判断。
■山脈の調査記録
城塞都市の住民から「山脈にドラゴンが棲んでいる」との証言あり。
調べたところ、確かにドラゴンの存在及び住処近辺から神性反応を確認。
ドラゴン達の気性が荒く接近は不可能。
これ以上の調査は困難であると判断した。
補足:専門家曰く、この山脈のドラゴン達の行動は他のドラゴンとは異なるとの事。単なる縄張り意識による威嚇ではなく、なにかを守っているようだ。
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「ホワイトスポットには研究施設がある訳じゃないのね……。この山脈って、アイシクルピークの事よね? 幻の華の撮影依頼の時にもドラゴンの話は出ていたし、今もなにかを守ってるのかも。気になるけど……まずはレッドコアから行くべきかしら? 入り方はともかく座標が判明したから」
自分達が行くまで詳細情報は伏せたいと視聴者に説明し、ヴィオラは施設の座標を口にはしなかった。曰く、まだレッドコアと思しきダンジョンの発見告知は恐らく出ていないらしく、このままいけば僕達が発見者になれるかもしれないとの事。
「へー、ダンジョンを初めて発見した人は称号貰えるんだ?」
言ってから「まずい」と思った。何故って、振り向いたヴィオラの笑顔が怖かったからだ。インクシアを倒した時にも似たような発言をしてしまったし、「いい加減にしろよ」と思っているに違いない。
「……蓮華くん? 悪い事は言わないから一度、称号一覧をじっくり見てみましょうか。ヤテカルのダンジョンを見つけた時に受け取った称号の効果を見てみるといいわ」
「うん……、ごめん、そうする……」
「次にくるライトノベル大賞2024」の投票期限が残り五日となりました!
作品名を選択するだけの親切仕様となっておりますので、投票しても良いよ!という方が居ましたらどうぞよろしくお願いいたします。
吸血鬼作家はノミネートNo.36です!





