テルル
アフォーダンスの延長のはずの視線にいつしか囚われて
わたしたちは忘れてしまった星の欠片を探し始めた
でも晴れたある日に手のひらで見たものは水素でもヘリウムでもなくて
眩しそうにしている一匹のテントウ虫だった
わたしはちょうどいい大きさと形の花崗岩の上に座って
人差し指から宝石の欠片のようなこの虫を飛ばせた
この世界には誰も知らない誰にも見えない秘密があって
それは誰もが知っていて誰も話さないこと
わたしたちは星の欠片になれなかった何か
素粒子ひとつ宿せない空虚
今この瞬間も
そしてこれからも永遠に
小さく青い光になれなかった粒が
幾億幾兆回と通り抜けていく
目の前で風に揺れる紫蘭の儚さを
あの青く輝くネプチューンの勇壮を
何処にもなく誰の胸にもあるこころの在処を