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その傷を痛みを忘れない
砕け散ったピンク色のガラス玉
私の足下で屍のよう
その屍を足で踏みつけて細かくしたら
いつかキレイな砂のような思い出になるだろうか
砕けたガラス玉の元あった場所には
ガラス玉の跡が穴を開けてる
開いたその穴はじわじわと黒い血が溢れてる
黒い血を全て出せたら傷は痛くなくなるのかな
素足の下で破片を砕くとチリチリと痛む
きっと血も出てるけど見てしまったら
動けなくなるから見ないように踏みつける
ピンク色のガラス玉
落ちては割れて
落ちては割れて
その上を踏みつけながら歩いていく
二度とこの痛みを忘れないために
二度と忘れないために




