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希望
砕け散るガラス玉。
それを見る私。
砕けては戻り、砕けては戻り。
それを見続ける私に破片があたる。
砕けた欠片を拾い集めては、戻り易いように並べていく。
それを繰り返す。
いつまで続くのかは、わからない。
けれど諦めはしない。
諦めたら、大切なガラス玉がなくなってしまうから。
終わらない日々に絶望を感じる気持ちは同じなのに、希望は一筋の光のように、どこまでも消えることがなくて、諦めさせない。
ガラス玉にも光を、希望を忘れさせたくなくて。
絶望を抱いても、希望を忘れなければ、絶望に押し潰されないから。
ガラス玉の価値が他の人にわからなくても。
代わりなどない。
そう思うから。
終わらない日々を、終わらせないように。
今日も破片を拾い続ける。




