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リチウムイオン電池、ゲットだぜ

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「だめだ」


 サブパソコンを組み立てる前に使っていたプリントサーバー用のノートパソコンが、完全にご臨終した。

 24時間数カ月連続稼働。更には酷暑による熱で、完全に壊れてしまったようだ。電源ボタンを押してもなんにも起こらない。永遠の沈黙を延々と続けている。

 幸いなんのデータも入っていないプリントサーバー代わりのもの。修理するほどのパソコンではないので、完全分解して不燃ごみにしてしまおう。パソコンのままで回収を頼むとお金かかるし。


「ただなぁ……、リチウムイオン電池が問題だよなぁ……」


 ノートパソコンのバッテリーパック。

 そこにはリチウムイオン電池が入っている。

 リチウムイオン電池の特徴としては、充電ができることが挙げられる。そして、充電後の電圧も高い。よくある単3形の充電池は1.2Vなのに、リチウムイオン電池は3.7V。だいたい3倍の電圧を持っている。

 ……ただし、ゴミとして処分を行う場合は結構面倒である。


「筐体と基板は不燃ごみで良いとして、バッテリーはバラして『リチウム電池』として回収してもらうか。やったことないし勉強勉強」


 ノートパソコンのバッテリーは電気屋で無料、もしくは少額のお金で回収してもらえる。店員に「バッテリーの処分をお願いしまーす」とお願いすれば、大抵は応じてもらえるだろう。

 なお、間違っても不燃ごみで捨ててはならない。いわゆる「ゴミ収集車」と呼ばれるパッカー車の場合、最悪燃える。それだけリチウムイオン電池は危険なのだ。


「硬えなぁ……」


 危険なものであるが、取扱さえ間違えなければとんでもなく便利なものである。ゆえに、バラせないようにバッテリーは造られている。基本的に破壊する以外でバッテリーパックの外装を開けることはできない。

 こんなことをするのはジャンク大好き人間以外には、メーカーの修理担当くらいしかいないだろう。


 そもそも俺が今回入っているだろうと考えているリチウムイオン電池は、普通にネット通販サイトで購入できる。しかも、そっちのほうが遥かに安全だ。

 ミスって穴を開ければ最悪発火。しかもリチウム火災は少量の水では消せない。大量の水でならもしかして……、という話である。詳しくすると高校化学の話になる。やめておこう。


「……スマホも落っことして画面割れただけなら良いけど、最悪リチウムイオン電池使われてるから燃えるんだよなぁ。こーわ」


 便利なものは、別の側面から見ると危険なものである。

 ただ、それを恐れて使わないのでは意味がない。

 大切なのはメリットとデメリットを天秤にかけ、最大の利益を得ようとすることである。


「うおぉ。18650が4本もあるじゃねーか」


 直径18ミリ。長さ650ミリの電池。電圧は3.7Vのリチウムイオン電池。

 ごくごく一般的なリチウムイオン電池。

 いわゆる「バッテリー」と言われるものには大体これが入っている。


 ……ただ、何に使うかと言われると困る。

 他のジャンク品をいじっている人って、何に使ってるんだろ?


「……あ、そうだ。懐中電灯に使うか」


 単4電池を3本使うタイプの懐中電灯。

 その適正電圧は4.5V。電池を使う製品で正常に動作する電圧は0.8程度と言われている。

 つまり、3.5V以上の電圧があれば正常に動作させることが出来る。

 リチウムイオン電池は3.7Vとなっているが、充電直後は4.2Vある。

 その為、十分使用することが出来る。

 ……若干の改造は必要になるが。


「レジン硬化用のUVライトは入らない……。あ、普通の懐中電灯ならいけるな」


 こうして俺は、懐中電灯を充電対応にしたのであった。

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