表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/327

116 閑話 暴力ダメ、絶対

いつも、すみません。短いです。

○ 97 エリックとアミナと月夜と朝日の後の話です。


「ごめーん、ローンベルト子爵、殴っちゃった」


 てへっ


 と、舌を出して笑うアゼル(アベル)に、執政官(キサラ)文官(バースリー)相談役1と2(カイルとスピア)は、頭を抱えて、呻きながら(うずくま)った。


 アゼルが未来の約束通り、アミナを村人全員ごとラプアシアに連れてきた時の話である。


「なななななっ、なんてことしてくれんのよ!」


「行政が……外交が……」


「評判が、がた落ちになるな……」


「この影響は図り知れんぞ……ったく、なんてことしてくれんだ、アゼル!」


 4人はすごい形相で、泣きそうになって深く反省し、正座してうつむくアゼルに、次々に貴族とはなんたるかと説教した。


 一通り説教を終えて、一息ついた時、キサラ達が言った。


「まぁ、済んだことを言ってもしかたないわ」


「それよりも……」


「そうだ、まず最初に、しなくてはならないことがある……」


「その通りだ、まず……」


 キサラ達は、声を合わせた。


「「「乾杯しよう! 祝宴だ!」」」


 キサラ達4人は、大喜びである。


「えっ! どうしてそうなるの?!」


 アゼルが面食らって言うと、


「ローンベルトのブタは、女の敵よ? 建前はともかく、本音では嬉しいに決まってるじゃない」


 嬉々としてキサラが言う。


「アゼル様が殴っていなかったら、私が殴っていたかもしれません……いやぁ、あぶないあぶない」


 そう言って朗らかに笑うバースリー。


「あー、スッキリした。アベル兄さん、ありがとう。溜まってた鬱屈が吹き飛んだよ」


 晴れ晴れとした笑顔でカイルが言う。


「俺もあいつ等が気に入らなかったんだ……さすがに殴ろうなんて考えもしなかったが……やっちゃいけないが、こんなに気が晴れるものなんだな」


 スッキリとした顔で感心するスピア。


 5人は、周囲を巻き込んで、大いに盛り上がって宴会したのだった。



 4人が危惧した通り、外交は滞った。人界の富裕層での評判が、がた落ちになったのだ。


 しかし、逆に人界の貧困層から、絶大な支持を得た。


 移民は倍増し、またしてもラプアシアは勢力を拡大したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ