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俺と鈴蘭と蛇と………〔上〕

二日続けて投稿です。上・下の物語の九話目です。短い駄文ですが楽しんで読んでくれると嬉しいです。

九話目~俺と鈴蘭と蛇と………〔上〕~


俺が店主になって一週間程経ったある日の朝。

また朝早くにじい様が館にやって来た。

何でも俺が考えた商品が物凄く売れているらしい。さっきまで興奮させて喋っていたじい様が無言で俺を見ている。


「じい様。どうした?朝早くに俺に会いに来たというとさっきの報告以外にあるんだろ?」


「実は……主殿に会いたいという上客がいましてな……」


「上客………それは、名前を教えてはもらえないのですかな?」


じい様は考える様に頭を動かしていた。答えが決まったのか真剣な顔をして言った。


「すまんがワシの口からは言えん名前ですじゃ……」


その言葉を聞き俺は口を開こうとした時……


「ただ……ワシが商人を始めてから滅多に会えん様な上客ですじゃ。」


何……じい様でも会えないような上客か……

よし、それなら……


「分かった。その上客とやらに会う事にしようかな‼」


じい様はポカーンと口を開けている。

多分俺が会わないと思っていたらしい……

悲しいな……俺はそんなに失礼では無いはずなのだが……ま~良いや今はそんなことに考えている時間じゃない。


「ありがとうございます。主殿。」


「ただ……主殿よ。あまり失礼な態度と振る舞いはしないでくれますかな?」


そんなに凄い上客なのか……?


「分かった。ちゃんとするよ。だから、俺からも条件を出すぞ。」


じい様は首を傾げる。


「条件……とな?」


俺は頷きじい様を見ながら言った。


「俺とその上客を二人っきりで会わせてくれないか……」


じい様は色々と悩んだ末に言った。


「色々と不安ですが、主殿を信じるとしましょう。」


「ご決断感謝する。」


「で、いつ頃店に行けばいいんだ?」


「今日の昼過ぎに幻灯館に来てくだされ。」


そう言ってじい様は館から店に帰っていた。

俺は今の内容を三人に伝えた。


「その上客とやらは目の付け所が良いのじゃ‼」


「さすがは主様‼凄い‼」


「格好いいです‼総大将‼」


褒められるのは嬉しいな……てか、何かこの前も同じ流れで褒められた気がするぞ?


「ま~そうゆうことだから昼過ぎに俺と鈴蘭は店に行ってくるからその間二人は館にお留守番な。」


それを聞いて幸香が頬を膨らませて言ってきた。


「鈴蘭ちゃんだけ狡いよ‼」


俺とした事が用件を伝えるだけで他の事を言い忘れていた。


「良い子にお留守番出来たらご褒美に何か買ってきてやる。」


俺がそう言うと幸香は跳び跳ねて喜んでいる。

文女も欲しいのかモジモジしている。

俺は文女の頭を撫でながら文女の分も買ってくると言うとニコッと笑った。


「さて、鈴蘭さんや、後で俺とお出掛けだからな。」


「分かったのじゃ‼」


俺は時計を見て……


「ま~その前に俺はもう一度寝るから昼になったら文女が起こしに来てくれ。」


「わらわも眠いのじゃ……」


これから昼まで五時間程……

大分寝れるな。


「ま~それじゃあ文女お願いな‼鈴蘭行くぞ‼」


「分かったのじゃ‼」


「分かりました。総大将‼」


俺と鈴蘭は自室に戻り鈴蘭は聞いてきた。


「じい様が言った上客ってのはどんな客なのじゃ?」


俺は多分答えが分かっているが……


「ま~鈴蘭当ててみな。」


鈴蘭が頭を抱えて考えている。


「ヒントは俺の知識にあるはずだ。」


ウ~ウ~と唸りながら鈴蘭が考えている。

悩んでいる姿の鈴蘭も可愛いな……

俺は可哀想に思い……


「もう一個ヒントをやるよ。」


「ヒントはこの場所で一番って事だ。」


ウ~ウ~とまた悩んでいる。

俺が鈴蘭を見ていると鈴蘭がいきなり顔を上に上げた。


「分かったのじゃ‼答えは……斎藤道三なのじゃ‼」


俺はパチパチと拍手をした。


「正解だな……じい様でも会えないような上客何て珍しいからな……俺も斎藤道三だと思うな。」


「さすがは主様じゃなそんな上客に会えるとは凄いのじゃ‼」


俺は鈴蘭に近づき鈴蘭に唇を重ねる。

鈴蘭は少し驚き目を見開いたが直ぐに頬を赤く染めて深く深く舌を絡ませてキスをした。


「ご褒美だ。てか、俺の方がご褒美を貰ったな。」


鈴蘭は少し上目遣いで俺を見ている……


「何だ?まだ欲しいのか?おねだり屋さんだな。」


鈴蘭は顔を赤く染めて直ぐにそっぽを向いて俺に言った。


「それは、今日の夜一杯貰うから……いいのじゃ……」


可愛い奴だな鈴蘭は……俺は鈴蘭にそっと耳打ちした。


「じゃあ今日の夜はうんと可愛がってやるからな。」


楽しみだな。そう思っていると鈴蘭は俺の手を握り布団に潜った。


「………夜の為に早く寝るのじゃ‼おやすみなさいなのじゃ‼」


俺は鈴蘭の頬にキスをして言った。


「おやすみ。鈴蘭また後で……」


そうして俺は意識を手放した。

十話目でどうなるのか……次回は直ぐに投稿できるように頑張ります。いつも読んでくれている人には毎回感謝しています。これからも楽しんで読んでくれると嬉しいです。

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