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俺と鈴蘭と館の訪問者〔二〕

大分短く駄文ですが読んでくれる人ありがとうございます。

八話目~俺と鈴蘭と館の訪問者〔二〕~


狒々と会ってから三日程経ったある日……

俺と鈴蘭が自室で気持ち良く寝ていると……

コンコンと扉のノック音で目が覚める。

今俺は物凄く眠い……なので無視することに決めて二度寝をしようと目を閉じる……すると……


「主様。お客人が屋敷に来ております。」


客人……?誰が来たんだ?俺の睡眠を邪魔するとは……イカンイカン……冷静に……

俺は怒りを納めて文女に聞いた。


「こんな朝早く誰が来たんだ?」


少しドスの効いた声で聞いてしまったが文女の声色に変化はなく淡々と内容を告げてきた。


「東屋のじい様です。」


東屋のじい様……?くそが……さすが老人朝が早いな……イカンイカン…冷静に冷静に…

またもや行き場の無い怒りが頭を支配しそうになるので俺は自分の顔を叩き頭を冷静に戻す。


「分かった。支度が終わり次第行くから…広間にじい様を通しておいてくれ。」


分かりましたと言うと文女は扉の前から居なくなった。

俺は隣で気持ち良く寝ている我が奥さんを見る。

俺が起きたのに寝ている鈴蘭を見て俺は悪戯を仕掛けたくなり鈴蘭の唇にキスをする。

俺は満足感に満ちたので俺は身だしなみと髪型を整え部屋から出た。

だから俺が居なくなった部屋から漏れている言葉を聞き逃した。


「うぅ……寝起きは……卑怯なのじゃ……」


寝起きに悪戯をされて鈴蘭が顔を赤く染めていた。


俺は居間の扉を開ける。


「すまんの。東のじい様。遅れてしまったな。」


「いやいや。ワシが早すぎただけですじゃ。」


俺は言い訳をするのもメンドウなので聞いた。


「こんな朝早くじい様がどうしましたかな?」


じい様は、用件を思い出したのかニヤニヤと顔が笑っている。


「そうじゃ。そうじゃ。店の準備が出来たのじゃ‼後は主殿が店名を決めて店に来るだけですじゃ‼」


何とじい様は店の事を教えに来てくれたのか…………ん?


「じい様や?俺は商品を提供するんじゃなかったか?」


「ワシからの贈り物ですじゃ。」


贈り物……多分……先行投資だな……


「俺とじい様でやれば店も繁盛するだろうが……じい様には言ってなかったが俺は普段怪異収集の旅をしている。」


じい様が顔を変えずに言ってくる。


「主殿が普段怪異収集の旅に出ている時はワシが店を切り盛りしますのじゃ。後はどんどん製品を増やしていけばこの街だけではなくて日本中に店を増やせますのじゃ。」


ふ~んそこまでじい様は考えていたのか……ならば……


「分かった。」


「それに主殿を見ていると若い時の夢を思い出したのですじゃ。だからワシも新たに店を出し主殿が見せてくれる景色を見たくなったのじゃ‼」


くぅ~良いこと言ってくれるね……


「分かった。じい様は番頭として店に出てくれ俺は商品を考えて提供する。それとじい様の意思を尊重して俺が店主でいいんだな?」


「えぇ……それで構いませんのですじゃ。」


「分かった。」


俺はそう言うと俺はじい様に握手を求める。

じい様は俺の手を握り二人で握手を交わした。


「フッこれからよろしくな。じい様や。」


「こちらこそ。」


「早速本題なのだがここいらに怪異の噂はないかい?」


じい様は悩んで口を開いた。


「ワシはわからんのじゃが……分かりましたのですじゃ。知り合いの商人等に聞き怪異が在れば在るところを教えましょう。」


「分かった。明日東屋に行くからそれまでの間に店名を考えておくから明日迄待っていてくれ。」


じい様は頷き館を去っていった。

じい様が居なくなり俺は鈴蘭と幸香を文女を居間に呼んだ。何故か鈴蘭の顔が少し赤いが俺は気にせずじい様との会話を伝える。


「さすがは鈴蘭の旦那様じゃな‼」


「凄い‼主様は何でも出来るね‼」


「さすがは新しい総大将‼」


鈴蘭と幸香は分かりやすい反応をしたが文女も似たような反応をするとは思っても見なかったな。


「とりあえず店名は思い浮かんだのがあるから俺は二度寝する。」


「わらわも主様と二度寝するのじゃ。」


俺はそう言うと鈴蘭と共に自室に戻った。

すると……鈴蘭が聞いてくる。


「店名を決めたって言っておったが何てつけるのじゃ?」


「名前は幻灯館とつける。俺とぬらりひょんのじい様の名前とこれからの未来に灯りが灯るようにって意味だ。」


鈴蘭は、意外そうな顔をして言ってきた。


「主様ならもっと中二病みたいな名前をつけると思ったのじゃが……ちゃんと考えているのじゃな。」


失礼だな……俺はちゃんと考えて名前をつける。

ん?てか今中二病って言ったか……誰だ?そんな言葉を俺の小さい奥さんに教えたのは?


「鈴蘭や。何処で中二病何て言葉を知った?」


ふふんと胸を張り鈴蘭は言ってきた。


「それは主様の知識の中からじゃ‼」


そうか俺が教えてしまったのか……俺は深く考えていると俺は寝るために自室に戻った事を思い出した。


「俺は寝るが鈴蘭も寝るのか?」


「主様が寝るのじゃ。わらわも寝るのじゃ。」


俺は鈴蘭に寝る前のキスをした。

鈴蘭は一瞬目を見開き、その後トロンっとした瞳で深く深くキスをした。

俺は満足して鈴蘭の唇から唇を離す。


「さて、寝る前のキスもしたし寝るかな。」


そう俺が言うと俺と鈴蘭は布団に潜った。俺が目を閉じて数分後鈴蘭が体を起こした。

俺は薄目を開けて鈴蘭はキョロキョロと首を動かしている。俺はバレないように様子を見る。すると……


「主様だけ朝からずるいのじゃ……」


鈴蘭は俺の頬にキスをした。

恥ずかしいのか鈴蘭は直ぐに布団に潜った。


「おやすみなさいなのじゃ。」


俺は鈴蘭の言葉を聞き意識を手放した。

どうでしたか。これから色々と怪異譚が始まります。これからも楽しんで読んでくれると嬉しいです。

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