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閑山自撰詩篇

玉ねぎの切り方

作者: 竹井閑山

肉じゃがの作り方をネットで確認していたら

玉ねぎのくし切りについて解説してあった

飛行機が着陸するように切るとよいそうだ

みじん切りのコツならともかく

たかがくし切りに見立てが必要かね

と思いつつ実践してみると

なるほど包丁のはいり方がスムースだ

これなら目もあまり痛くならないだろう


別れた中国人妻は料理がまるでできなかった

みじん切りのコツを教えてやろうとしたら

玉ねぎを切ること自体いやがった

目が痛くなるじゃないというのだが

これではまるで子供である


子供は玉ねぎを切りたがらない

けれども玉ねぎを切って目が痛くなるのは

大人も子供もおんなじだ

それでも大人は玉ねぎを切る

玉ねぎを切って目が痛くなるなんて

大人になってから味わう生活の苦労を思えば

たかだか知れている


それにしても飛行機の着陸とはうまいことをいう

人間は飛行機の発明以前に

とてもたくさんの玉ねぎを切ってきたわけだけど

このぶんでいくと科学の発展とともに

玉ねぎの切り方はさらなる進化を遂げそうだ

もしかしたら涙を流さずに玉ねぎを切る方法が

よりよい未来を導く手立てを暗示しているのかもしれない

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