『足るを知る』
海外にでてみて改めて感じたのは
日本人の勤勉さ
それは時として不自由さでもあった…
「芙美子さん お茶の時間は こちらに来て
ゆっくりなさい♪」
「、、、でも……もう少し」
「ほらほら、書類から目をはなしなさい」
「笑……はい♪。」
ストックホルム到着したのは夜で
日本を出るときに
酷い風邪をひいていたせいか、
肉体は目的地にいるのに
魂はまだこちらに向かう途中という感じで
ふわふわしていて
初日はあまり記憶がない。
翌朝、熱のせいか、
慣れない町に出るのも億劫で
ホテルの朝食が無料だと聞いて出かけてみた、
日本でいうバイキング形式で
パンとケーキと焼き菓子
コーヒーとジュースにフルーツがあって
好きな席に座って食べる。
刺激的な甘いバサバサのパンを
コーヒーで流しこみながら周囲を観察する。
誰もが穏やかに自分の時間を過ごしている。
他人との距離の取り方が上手なのかもしれない…
仕事先のオーナーは少しお年を召していて
朝はゆっくりなのも
嬉しかった、
朝と昼の間の時間に食事をする癖も、
このせいかもしれない…
スウェーデンでは、
フィーカの時間を大切に過ごす。
フィーカとは
日本でいうところの3時のおやつの時間。
スウェーデン人には
どの食事よりも重要な時間らしい、
どんなに大切な仕事の途中でも
3時のフィーカだけは手を止めて、
珈琲タイムをゆっくり過ごす。
日本人には、
というか、わたしには。
なかなか慣れない習慣だったが、
「ながら、お茶はフィーカじゃない」という。
珈琲とお菓子と話相手、
もしくは自分ときちんと向き合う時間。
流れていく時間に流されない自分であること
どんな急ぎの仕事でも四時には
さっさと帰ってしまったり、
普段はとても質素に暮らしても、
国民のほとんどが、
サマーバカンス用の
セカンドハウスを持っていたりする。
生活とは
どこに視点を合わせるかということで
リズムが変わっていくのかもしれない。
カモミールティー