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プロローグ

「ねえ、蘭ちゃん、協力してくれないかなぁ」

目の前には親友の斉藤沙弥が座っている。私、御堂蘭は恋愛の相談を受けていた。

とはいえ私は困っていた。恋愛経験などありはしないのだから。

沙弥との付き合いは決して短くない。だから誰より沙弥が知っているはずだ。

沙弥は私が困っていることを察してか再び口を開いた。

「そんなに特別なことしてほしいわけじゃなくて、こうやって話聞いてくれるだけでいいの。」

話聞くだけならできるかもと思っていたその時私でも沙弥でもない第三者の声がした。

「やめとけって沙弥。その恋の相手とやらは蘭の事を好きかもしれないだろ?」

声の主は本宮奈緒。私の数少ない親友の一人だ。

「自意識過剰っていうかもしれないけど相手によってはそうかも私、沙弥と奈緒以外の前では猫かぶってるから。」

本心を口にすると奈緒はニヤニヤしながらいやみをいってきた。

「本人は愛だの恋だのドシロウトだもんな。恋愛がなんだかわかってないだろ。」

「癪にさわるけどそうかも。正直ときめきとか全然分かんないし。」

二人の呆れ顔がまた癪にさわったが無視することにした。

そう、私はこのふたりの前でだけ仮面をはずしていい子をやめる。

その他の人の前では才色兼備のいいこちゃんを演じている。私に恋愛なんて分かる日が来るのか正直危うい。

だってみんなが見ている自分は仮面を被った御堂蘭なのだから。それと私が恋をするのは別問題かもしれないが何となく自信がない。

そう考えているうちに沙弥の方も方向転換して奈緒に相談をもちかけている。

結局、沙弥の好きな人の事はなにも聞かずじまいで終わった。

もうすぐ昼休みが終わる。また私は猫かぶりで仮面をつける。


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