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偶然の再会⑪

 ふと、ヘルコに目をやると、お腹いっぱいになったのか「ふぅ」と息を吹き、お腹を摩りながら幸せそうな顔をしていた。


「それじゃあ亜希待たせてるから私そろそろ帰るね」


 ああ、もう行っちゃうのか。でも心配はない。僕はアンナちゃんの連絡先をゲットしたんだ。また会ってくれるかもしれない、今度は二人っきりで、ゆっくりと。


「うん、じゃあまたね」


「ヘルコちゃんも、またね」


「……。」


 無視、というかこれはもうハナから眼中にないという感じだ。特別アンナちゃんが嫌いだからとかではない。人間を下に見てる、僕にはそんな風に見えた。

 アンナちゃんは帰ってこない返事を数秒待ったあと、小さくお辞儀をし、出口の方へと走っていった。嫌な想いさせてしまったか、今度会った時に謝っておこうと僕は思う。


「ふぁー、なんだか眠くなってきたなあ」


 ヘルコは大きな欠伸をして、片目を擦りながら発言通りに眠そうな顔をしていた。


「ちょっと待ってて、すぐ食べ終わるから」


 少し冷めてしまったハンバーグを僕は急いで食べ終える。そしてふと気付く。今更気付いてしまった。


 今僕デート中じゃん


 ヘルコを放置してしまっていた事に罪悪感を感じ始めた僕は、今にも眠ってしまいそうな目の前の美少女に、どうお詫びをすればいいかを考えていた。

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