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偶然の再会⑧

「久しぶりー」


 軽く片手を上げて彼女は言う。

 名前も知らない同級生、Aさんはよくアンナちゃんと一緒にいたことを思い出した。僕とは正反対の明るく、元気な子だ。

 僕は軽く会釈すると彼女は、Aさんは僕に質問をしてきた。


「もしかしてその子って彼女?」


 Aさんはヘルコの方へ目線をやると不思議そうに続けて言う。


「でもよく見ると彼女にしては若すぎるような……、あれ……?」


「あっ、違うよ? この子は別に彼女じゃないよ! 親戚だよ親戚!」


 僕は両手を左右に振り慌てて否定する。チラッとヘルコを見てみると、私には、いや、儂には関係ないと言わんばかりに黙々とチーズハンバーグを食べていた。ブレない奴だ。

 それにしても、それにしてもだ。こんな所で初恋の人に出会えるなんて夢にも思わなかった。頭の中でアンナちゃんとの楽しい思い出がぐるぐると回っている。アンナちゃんは僕のことなど覚えていないかもしれない。それはそうだ。何年も会っていなかったし、小さい頃は遊んでいたが、小学校高学年になる頃にはそれぞれ別の友達と遊んでいたんだ。僕にはアンナちゃんとの思い出があるが、向こうの思い出に僕は登場していないかもしれない。それでも僕は、この再会に幸せを感じずにはいられなかった。

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