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J途中経過 7月編 J2中間報告

第23節終了時点におけるJ2順位表


1 大分 ↑5

2 千葉 -

3 東京 ↑1

4 湘南 ↑1

5 山形 ↓4

6 甲府 ↑1

7 横浜 ↑3

8 京都 ↓5

9 栃木 ↑3

10岡山 ↓2

11水戸 ↓2

12愛媛 ↓1

13北九 ↑1

14福岡 ↓1

15徳島 ↑1

16熊本 ↑2

17松本 ↓2

18草津 ↓1

19岐阜 ↑2

20鳥取 -

21富山 ↓2

22町田 -


 大分がまだまだ浮上を続けてついに首位となってしまった。このチームの名前を聞くとどうしても思い浮かんでしまう経営の問題をあえて取り払って考えてみると、若い選手がよく躍動しているというイメージがある。


 ここがJ1からJ2に降格決定したのは西京極で、1対1の引き分けだった。その時、私はスタジアムにいたからよく覚えている。アウェーのユニフォームは灰色っぽい色合いで、試合終了後にはブーイングとかではなく「トリニータコール」をしてたはず。それも終わって帰宅の際に阪急で乗り合わせた青いユニフォームを着込んだサポーターの何とも言えない表情を見ると私もわびしくなった。その時の選手はもうほとんど残っていない。


 で、その時に西京極で食べたイカのゲソ焼きがおいしかったからJリーグを本格的に観戦するようになったわけだ。ゲソを大きな鉄板に押し付けるように焼いて、そのまま包丁でガンガンガンと切って一丁上がりというシンプルなものだったが異常においしく感じた。はっきり言って西京極のスタジアムグルメの評判は最悪だが、私にとっては思い出深い一品である。


 さて、今に話を戻そう。もう1つのトピックスとしてはその京都が大幅に順位を落としたという事だ。うまい、パスが回る。でも怖くない、ネットを揺らす事が出来ない。今の京都はそういう悪循環にはまっているように思える。選手が足りないわけではないとは思うのだが。


 後は、山形も多少順位を落としたが、そもそもこの辺はかなりの混戦となっているのでそれこそ1試合ごとに抜きつ抜かれつの大勝負が繰り広げられている。プレーオフ圏内は6位と広いし、今は2桁順位でも横浜FCのように調子が上向きになればあっという間に上位戦線に顔を出す事が出来るだろう。その程度の差しかない。


 中位から下位に関しては順位の変動があっても1つか2つといった程度で、固定されつつあるのかも知れない。JFL戦線にも戦々恐々としながらの争いとなってくる。町田はそこまで弱くて弱くてという印象はないが、そろそろがっつり行かないと怖い事になる。


 さて、J2の開幕直前の予想からどれだけ外れたかを見るとしようか。


1 京都 ↓7

2 千葉 -

3 徳島 ↓12

4 東京 ↑1

5 甲府 ↓1

6 栃木 ↓3

7 山形 ↑2

8 横浜 ↑1

9 愛媛 ↓3

10大分 ↑9

11北九 ↓2

12福岡 ↓2

13湘南 ↑9

14草津 ↓4

15水戸 ↑4

16富山 ↓5

17熊本 ↑1

18岡山 ↑8

19鳥取 ↓1

20町田 ↓2

21岐阜 ↑2

22松本 ↑5


 まあ、大して当たってはいないがJ1よりはそれっぽい数字が並んでいるような気がする。しかしぴたりと当てたのはまた1つだけ。それが2位の千葉というのも微妙な感じ。3位に予想した徳島が想像以上に歯車が噛み合わなかった期間が長く、まさかの15位に低迷してしまった。本当に去年後一歩で昇格だったのかという感じだ。ただ最近はある程度戻してきたようにも思えるのでこれからの巻き返しに期待したい。


 そして首位に予想した京都はまさに今苦しんでいる。ボールを回すだけでなく、停滞感を打破する強烈な個と言うのか、こう爆発するようなパワーのようなものが必要なのではないか。決定的にオーガニック的な何かとでも言うべきか。最近ブレンパワード見たがとてもよかった。ホームで試合がある日はKBS京都で中継されるので基本的に視聴しているが、ここ数試合はやっぱりなんか面白みが減った感じだ。ボールを回すのもいいが勝たねば。


 後はやはり横浜FCについて。ここは序盤派手に低迷して「やっちゃったかなあ、J2のガンバか」などと思っていたが山口監督の下で見事に立て直してくれた。お陰で今のところはニアピンとなった。ああ、やはりFの血の偉大さよ。元々フリューゲルスが好きだったと言う事は前に書いたが、特に誰が好きとかはなかった。基本的に贔屓の選手とかはいない。特にサッカーにおいては移籍が多いので、選手を取るかクラブを取るかといわれるとやはり後者になるのは致し方ないと思う。


 かつて野球で林昌樹という投手がいて、この投手を私は一番気に入っていた。初めてもらった選手名鑑に載っていたルーキーの頃から無邪気に「頑張ってくれるといいな」とか思っていたが確か3年目の途中、中国新聞の片隅に「林サイドスロー転向へ」みたいな記事が載って、その辺から具体的に注目し始めたと記憶している。一軍初登板の試合は中継があったはず。林投手の投球を見たのはその日が最初である。


 それからはまあ色々あった。2004年、地味にカープの投手陣で登板数がトップだった事がある。この頃はパームボールを武器にする変則投手みたいな扱いだった。2005年は一転、ほとんど一軍で出番がなかったので「まさか今年限りで」と不安になった。ブラウン監督就任後、とてつもなく大きく曲がるスライダーを投げると評判になった時はまるで自分が誉められているかのようにこそばゆかった。


 春先は好調でセットアッパー的な仕事もこなす。交流戦あたりになると失点し始め、6月には負けもつき始めて7月にはさらに炎上。8月には登録抹消されて二軍へ。9月の途中で再び一軍に舞い戻って防御率の帳尻を合わせる。最終的には防御率3点台中盤。こんな年がいつまでも続くと思っていた。しかし今思い返すとこれは2006年と2007年ぐらいの短い時間だけだった。


 2008年は二軍でもなかなか登板しなかった時期があって不安になった。「まさかドーピング違反でも見つかって」などと勝手に妄想したりしたので、結局は怪我と判明した時はむしろ安堵した。2009年以降は炎上する機会が多くなった。


 そして2011年、キャンプが二軍スタートだった時点で嫌な予感はしていた。日程は進み、オープン戦の時期になっても二軍のままだった。そしてシーズン開幕、林は二軍で投げ続けた。カープのサイトは二軍の投手に関して割と詳しいレポートがあるのが特徴である。期待されてるっぽい投手には「2回の先頭打者に出した四球がすべて」とか「決め球となる変化球を身につけると面白い」などと感情を込めてくる。


 しかし林に関しては抑えても打たれても事実だけしか書かれていなかった。例えば「7回1死から登板、○○をショートゴロ、××にはライト前ヒットを打たれるも△△をセカンドゴロに打ち取る」といった具合に、確かにそうなのだがボールの切れだの変化球の制球などは不明であった。そういう妙に淡白な対応にまた不安を募らせた。


 しかし7月、突然一軍に昇格した。そこで2試合投げて防御率は0.00かつ三振もよく奪っていた。しかしすぐに二軍降格。この後、林は二度と一軍のマウンドに戻ってこなかった。10月には戦力外通告。覚悟は出来ていたがやはり辛かった。「こうなったらトライアウトに出て、できればパリーグのどこかにでも拾ってもらって復活してくれ」とは思った。


 そして11月、トライアウトのステージである神戸に私はいた。トライアウトの顛末は別の場所に書かれているが、林は打たれた。その後、現役続行を断念するという記事が載ったが、私の心は完全に白く「きっとそうだと思っていた。今までお疲れ様でした」だけだった。最後のピッチングをこの目で見る事が出来たのはファンとしては1つの責務のようなものを果たせたかなとは思う。今はカープの球団職員として働いているそうだ。


 というか変な事を書きすぎた。まとめると、特定の選手を追うのは生涯に1人ぐらいが限度じゃないかな。でも今はルーキーの菊池涼介内野手の躍動感あふれるプレーに惹かれつつある。じゃなくて、あれ、何を書きたかったんだっけ。まあ、とにかく、J2もまだまだ混戦が続くのでこの順位も暫定的なものでしかない。でも終わった時点で見ると「ああ、この時こうだったから今こうなったのか」と見えてきたりするものである。それが何か分かれば苦労しないけど。

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