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J途中経過 5月編

 第2回となるJリーグ途中経過は5月編。4月末から5月の始めにかけてのゴールデンウィークにはマシンガンのように試合が組まれて熱い戦いを見せた40チーム。その戦いによって大分今季の形も定まってきたように見える。前回から監督を変えたところ、怪我人が復帰したところ、逆に怪我人が増えたところなどチームを取り巻く状況は様々だが、それでも戦い続けた先に出る結果こそがプロフェッショナルの成果である。とかよく分からない前振りもそこそこに切り上げて、まずはJ1の順位表から。


第10節終了時点におけるJ1順位表


1 仙台 -

2 清水 ↑6

3 広島 ↓1

4 浦和 ↑2

5 鳥栖 ↑4

6 川崎 ↑5

7 磐田 ↓3

8 東京 ↓5

9 神戸 ↑3

10名鯱 ↓3

11大宮 ↑2

12桜阪 ↓7

13横浜 ↑1

14鹿島 ↑4

15柏柏 ↓5

16新潟 ↓1

17脚阪 -

18札幌 ↓2


 チームの横の矢印と数字は先月の途中経過と比較しての順位の増減。上位陣で言うと、仙台は先月から1位をキープ、清水は先月の8位から順位を6つ上げて2位、広島は先月の2位から順位を1つ下げて3位となっている。ただまだ5月の話、順位の増減は参考程度でしかないというか、下がったとしてもそこまで深刻に捉えて「もう終わりだ」となる時期ではない。


 ついでに名前も調節した。名古屋はグランパスからとって名鯱。無論名古屋金鯱軍とは一切関係がない。あそことセネタース→翼軍が合併した大洋軍→西鉄軍はホエールズともライオンズとも戦後のセネタースとも別物でややこしい。太陽→大陽なんてチームもあるし、面白いけどこういうごちゃごちゃした部分が少ないのは正直Jリーグの利点だと思う。さて、セレッソとガンバの大阪はその名前から桜阪と脚阪。もしJ1とJ2に分かれたら横浜や東京みたいな扱いとなり手抜きできるのだが。柏は柏柏で強引に二文字に。


 開幕以来フルスロットルで突っ走ってきた仙台がついに敗北を知った。しかし序盤に稼いだ貯金の埋蔵量はまだまだ首位をキープする余裕あり。とにかくここは力強い。積極的なプレスから当たりも激しい。しかしこの敗戦でどうなるか。勢いよく勝ち続けていたものが1敗によってリズムが変わり、という展開は珍しくないだけに、いかに立て直すかは覇権を狙うには重要となってくる。


 その仙台に初めて土をつけた清水が2位。あの和製アンリ伊藤翔が今季は早くも1得点を叩き出しており、台風の目になる気配十分である。まあ私としても開幕前予想で比較的上位に推していたわけだし、清水にはやってくれないとというのはある。


 そして3位広島だが、佐藤寿人が絶好調だ。30歳になって衰えるどころかさらに円熟味を増している。ここまで9得点、警戒されている中でもディフェンスラインの裏をかく事が出来るのだから恐ろしいストライカーよ。チームとしてはまった時の攻撃力は鮮やかなものだが「負けパターン」も確立されつつあるのはまずい。引いた相手への打開策を磨けばさらに上は見えてくる。そう、60年代以来の黄金時代が。


 その広島にも勝った鳥栖は5位につけている。自分たちのサッカーがJ1の舞台でもしっかり出来ているのが素晴らしい。ここまでわずか5失点の堅守は見事で、勝てない試合でも負けない事が出来ている。ただ選手のスペックを単純に足した合計だとやはり見劣りするだろうし、目の前の勝ち点をしっかり拾ってきっちり残留を果たしてほしい。


 順番は前後するが4位は浦和。まあ何度も言うが去年がおかしかっただけでこれぐらいやれて当然だ。ペトロヴィッチサッカーの理解がさらに深まるとどうなるか。8位のFC東京はここ数試合は足踏みしていた印象さえあったがしっかり8位をキープしている。7位の磐田を降格候補に上げてしまったのは私の失策となる可能性が高そうだ。でも前田がちょっと影が薄いような気がする。


 面白いのが6位の川崎だ。言うほど酷くないように見えた相馬監督をあえて切り、J監督初体験となる風間八宏を監督に置くというギャンブルをかましたフロント。正解かどうかはまだ保留として、試合展開がとんでもなく派手というか不安定すぎて目が離せない。でもこういうサッカーもそれはそれでロマンがあるし、今後の展開を見守りたい。9位の神戸も和田監督を解任したが、まだ後任が決まっていないし何とも言えない。


 10位の名古屋はまだエンジンがかかりきっていないのか。このまま中位でフィニッシュなんて事はないよね、もう昔の名古屋とは違うよね。11位の大宮はどうせ後2つか3つ順位を下げてくるんでしょ。12位のセレッソ大阪は先月から7つ順位を下げたが、やっぱり不安定なチームDNAのなせる業か。まだ降格の臭いはしないが。そして15位の柏、大丈夫か。本当に去年の優勝チームなのかという不安定さ。ACL疲れもあるだろうし、やはりもっと下に予想すべきだったか。


 先月における未勝利ファイブの皆さんはどのチームも無事初勝利を挙げた。横浜と鹿島は一時期の最悪は脱して「普通のちょっと弱いチーム」に格上げした印象。まだまだ上げていける地力はあるだろう。いち早く監督を変えたものの相変わらず苦戦しているガンバ大阪。変な期待も膨らむが、こんなチームを開幕前3位に予想した私が言えたものではない。新潟と札幌は頑張って。




第13節終了時点におけるJ2順位表


1 山形 ↑6

2 湘南 ↓1

3 東京 ↓1

4 京都 -

5 大分 ↑3

6 千葉 ↓1

7 水戸 ↑3

8 甲府 ↓5

9 岡山 ↑3

10愛媛 ↓1

11北九 ↓5

12福岡 ↑1

13栃木 ↓2

14松本 ↑6

15横浜 ↑6

16草津 ↓2

17徳島 ↓1

18町田 ↓1

19熊本 ↓4

20鳥取 ↓1

21富山 ↓3

22岐阜 -


 J2はこの1ヶ月で6試合進んだ。一部悪天候のために試合中止もあるが、これによってカオスだった順位にも大雑把ながら上位グループと下位グループが形成されたように思える。最大のトピックスは独走していたかに見えた湘南が急ブレーキというものだ。第10節で水戸に敗れて初黒星を喫すると、続く愛媛戦でも敗戦。さらに引き分けが2つ続いて今に至るまで勝ち星なし。ついに首位を明け渡してしまった。ここからどう立て直すのか。


 代わりに1位となったのは山形。やばい、あんまりマークしてなかった。割と攻撃サッカーを志向しているようだが、数字を見るにまだまだ発展途上か。東京ヴェルディ、京都、千葉あたりの注目選手の多いチームは順当に上位をうかがう中、大分が面白い順位につけている。しかし大分はサッカー以前の問題がある。しっかり禊を終えてから堂々とプレーオフに進出してほしいと思っている。たとえ厳しい状態でもまだ消滅はしていないのだから。サポーターが知った時には存続の可能性がなくなっていましたなんて事はもう繰り返してほしくない。


 水戸は得点力がやや厳しいか。甲府は得点王ランキング独走のダヴィがいるし、それ以外の選手がどれだけ奮闘するか。愛媛は得失点差の割に勝ち点が伸びていないような。北九州は勝てる時は勝てるが負ける時は負けるというか、まだ若さがあるのかもろい印象。


 11位北九州の勝ち点が19、12位福岡は16でここにちょっと上位とそれ以外を隔てる段が出来つつあるのかも。ただ福岡は後半戦でいきなりエンジンがかかったりするし、1試合少ないのでまだ伺えるポジション。前節は中断となり残り約20分は後日開催となったが、この試合結果は割と重要かも。


 先月から順位を6つ上げた松本は正直あなどっていた。JFLから上がって1年目なのに確かにサポーターの人数が多く、これはいいチームだ。同じく6つ上昇の横浜FCは、山口監督になってようやく勝ち負けのある勝負になってきたようだ。とにかく後半勝負で行きたい。徳島はここまで17位と、まだエンジンがかからない様子。


 鳥取の新マスコットの名前決定。その名も「強小戦士ガイナマン」。まあ妥当というか、「ガイナマンって名前かもなー」ぐらいはうっすらと思っていたし、いい名前だと思う。着ぐるみの独特な生々しさも印象的だ。その鳥取を含めた下位のチームはこれからが大変となってくる。J1と同じく下もしっかり見ながら戦う必要があるので今後の展開に目が離せない。


 ついでにもうひとつ。なんて懲りない連中だ。また秋春制移行とか言い出した。犬飼個人の暴走と思っていたら想像以上に根強い問題だった。まあ提案するのはいいが「寒いけど観客入るの」とか「そもそも交通機関は大丈夫なの」とか「日程はどうするの」とか「日本では普通3月卒業だけど新人選手はどう扱うの」とか容易に思いつく問題点に対してろくな答えを用意していないようではお話にならない。結局「ヨーロッパではみんなそうだから」などと。とりあえず、次は春から夏にかけてではなく12月に屋根のない観客席のど真ん中で唱えてほしいものだ。

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