J途中経過 4月編
小説本編は1ヶ月に1回のペースで更新すると決めたのはいいがそれだと間が空きすぎてしまうのでその穴埋めとしてリアルJリーグの状況をぼんやりとレポートしていきたい。シーズン開始直前に予想もしたし、それがどうなるかという点も含めて。戦術がどうみたいな話は大して出来ないし、本当に「今好調なのはここ、不調なのはあそこ」と言うだけみたいな感じで。大体その月の10日前後に更新する予定。
第5節終了時点におけるJ1順位表
1 仙台
2 広島
3 東京
4 磐田
5 C大阪
6 浦和
7 名古屋
8 清水
9 鳥栖
10柏
11川崎
12神戸
13大宮
14横浜
15新潟
16札幌
17G大阪
18鹿島
まずはJ1から。まだシーズン序盤とはいえ開幕前は予想だにしなかった順位となっている。まずは上位から見ると、首位は仙台。予想では「フロックだと思っている」などとほざいたがどうやらお笑い発言と化しそうだ。毎年序盤は強い印象のあるクラブではあるが、守備もしっかりしているし得点もバシバシ決めているし、これは見くびりすぎていたかも知れない。
2位の広島もそれまでの攻撃サッカープラス組織的な守備といった感じで普通に強くなっている。私が懸念していた若手の台頭に関しても大崎、野津田、ファンソッコと出てきつつあり、杞憂に終わりそうだ。4位の磐田と併せてJリーガーとしてユニフォームの印象も強い新人監督の手腕が疑問視されていたが、どちらもここまで好スタートを切っている。1ヶ月の段階での外しっぷりなのだから最終的な結果はあまり見たくないような。5位のセレッソも新監督だがここも良く回っている。
3位のFC東京と6位の浦和は他のクラブで実績を残した外国人監督を招聘して成果を挙げている。まあFC東京は何で降格したのという話だし浦和も去年が悪すぎた。浮上する事に何の不思議もない。優勝の柏は10位、2位だった名古屋は7位と中位につけている。ACLもあってタイトな日程の中なので多少の取りこぼしは承知の上だろう。特に柏は初のACLで未体験の疲労もあるだろうが、これからどれだけ伸びてくるか。
ここまでなかなかの健闘を見せているのが9位の鳥栖。私は開幕前にあえて鳥栖は残留と予想、序盤に勝ち点を稼げればと注釈を付けたが今のところはその通りの展開と言える。今のスタイルをどこまで貫けるか。大量補強の神戸は開幕戦に快勝して「いけるやん」と思わせたが相手がアレすぎただけだったらしい。いい選手を取ったから順位浮上待ったなしなどと、サッカーはそんな安易なものではないと言う事か。
大宮は早速ラインコントロールを開始して13位に。この安定感は一体。触れていない8位の清水と11位の川崎は、まあこんなもんじゃないかな。川崎のブラジル人トリオは割と戦力になっている感じでよかった。昔の名前に頼るより新たな可能性に賭ける方が他人事としては面白い。(4月11日追記)うわあ川崎の相馬監督解任。確かに手詰まりかなという部分もあったものの、意外な決断だ。ただ下には力があるはずのクラブが控えており、その辺が実力を発揮したとき手遅れにならないようにと言う事か。フロントの大胆な決断、結果はどう出るか。
そしてここからが巷に聞く未勝利ファイブである。今年はアントラーズ、マリノス、ガンバというJリーグ制覇経験があり強豪と言われて違和感のないクラブが低迷というサプライズ展開が起こっている。私はマリノスとガンバに関して「その監督で大丈夫なのか」みたいな言い方をしていたが、悪い意味で当たってしまったと言えるのか。ガンバは早くもセホーン解任で松波に。彼もまた森保や森下と同様にJリーガーの印象が強く残る若手新人監督だがどうなる事やら。
鹿島の得点力もちょっと洒落にならない領域に。やっとの思いで1点を取った直後に点を取り返されて涙目とか93年の浦和か。あの時は浦和がやらかしたが今回は立場逆転。ここは強さがアイデンティティ、逆に言うと弱くなったら見捨てられて再起不能に陥るだろうとまで言われている。ただジョルジーニョはクラブのレジェンドと言える存在、セホーンみたいに「駄目っぽいからハイサヨウナラ」という切り方は出来ないだろうしそのへんは難しい。
そして新潟と札幌、この2つは今の順位にかなりリアル感のあるクラブだ。予算もそれほど多くない中どのように低迷を打破するのか、できるのかに注目したい。まあ全体的に見るとまだまだ始まったばかり。いきなりカンフル剤を打ったガンバ、低迷するもまだ動かない鹿島、どのやり方が本当に正しいかは秋から冬にかけて判明する話。野球だって今カープが首位だけどこのまま譲らずVと思う奴はファンにもいないし、すべてはこれからだ。
第7節終了時点におけるJ2順位表
1 湘南
2 東京
3 甲府
4 京都
5 千葉
6 北九州
7 山形
8 大分
9 愛媛
10水戸
11栃木
12岡山
13福岡
14草津
15熊本
16徳島
17町田
18富山
19鳥取
20松本
21横浜
22岐阜
ついに降格という地獄の蓋も開き風雲急を告げるJ2戦線。序盤戦ながらここまで無敗と突っ走っているのが湘南だ。岩上なんて知らなかった、シュートに出てくるボディバランスに定評のある選手ぐらいしか。監督はプライムゴール2の浦和にチョウとかいう選手がいたけど、まさにあの彼か。清水のロナウドとか市原の小屋と一緒で「ゲームでしか知らない選手」として記憶にあったがそれは個人的な話。ヴェルディもここまでいい感じ。
3位の甲府はダヴィが凄まじい得点能力を発揮している。去年J1残留の救世主となれなかったが今年に入ってようやく本領発揮か。私が1位と2位に挙げた京都と千葉は現在4位と5位。まあスタートに出遅れる事もなく悪くない。KBSではサンガホームの試合をすべて放送するらしく、それを欠かさず見ているが全体的にうまいと言うか、パスとかグングン回ったり今日が初スタメンという控え選手が結果を残したりやはり昇格候補筆頭はここであろう。
北九州は6位。ここは読みにくかったがルーキーの渡大生がもう3得点を決めるなど相変わらず若手が出てくる。これは近い将来に監督の引き抜きとかあるのでは。中位組では水戸は守備が堅いが得点が伸びてこないとか、栃木はようやくパウリーニョ復帰のめどが立ったのかなとか、いくらかトピックスはあるが「ザスパ草津、来季からザスパクサツ群馬に名称変更」というニュースが一番衝撃的だった。まあ、その内慣れるのかな。ううむ。この辺の順位はいくらでも変動するだろう。
JFL昇格組では町田が17位、松本は20位。J2とJFLのレベルに差があるのは当然。その中ではよく戦えているように見える。まあ1年目の北九州を思い出すと、もう何も怖くない。サプライズ低迷をしているのが横浜FCだ。早くも監督は更迭されて山口素弘がその任に就いた。新人監督がいつまでも勝てないのは本当に苦しいだろう。22位の岐阜は今年も厳しい戦いか。
増えるばかりだったJ2もついに限界水域を突破した。今JFLで1位なのがあのカマタマーレ讃岐。ここが上がるとなればどこかが落ちる。どこも落ちるなとは思うがどこも上がるなとは思わない。この辺も慣れればJ1からJ2への降格と同じように「まあそんなもんだろう」と割り切れるようになるだろうが。これからはJFLのクラブや選手もしっかり覚える必要が生まれそうだ。