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第五話 異変

ミカエルが居なくなってから1億回以上死んだ。


俺は異変に気づいた。


朝に見ている番組の司会者が変わっている事に。


「あれ、前の司会者ってどうかしたの?」


「何言っているの?ずっと司会者はこの人でしょ。」


意外な言葉が母さんの口から出た。


1億回も見ている番組だぞ、俺が司会者のあの特徴ある顔を忘れたり、間違える事なんて無い。


どういうことだ?まるで、最初から存在していないというような言葉だ。


「こんな時にミカエルがいればな…」


「みかえる?誰?新しい友達?」


「いや、なんでもないよ母さん。行ってきます。」


何かが違う…


1億回も見た景色に俺は違和感を感じた。


この辺には、散歩しているおじさんがいたはず…


あっちには赤色の車があったはず…


無くなっている…


あったはずの物が無くなっている。


でも、どうして?


考えながら歩いている内に、トラックが来る場所まで来ていた。


「おっと…危ない、危ない。たしか車道を全速力で横切れば、安全だったはず…」


赤信号のまま俺は走り抜ける。


何回か死んでいく内に攻略パターンが分かってきたからな。


無事に学校に着くと、クラスメイトが一人いなくなっていた。


いないというか、机が無い…


他のクラスメイトに聞いてみると…


「誰?うちにそんなやついたっけ?」


何度聞いても、同じ答えだった。


どうなっているんだ?


次は地震だ、俺は倒れてくる物が少ない校庭へ出る。


無事に攻略できた。


次は津波、火事、通り魔、交通事故、発電所の爆発…


「はぁ…はぁ…」


こうやって全て回避して、時間を稼いでも、この永遠の夢から脱出する方法は一つも出てこなかった。


俺はもう…


諦めるしかないのか…

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