表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

第一話 死夢

夢を見た。


『自分が死ぬ夢』だった…


いつもの朝、いつもの自分の部屋、俺はそこで目を醒ます。


「母さん、おはよう。」


「おはよう康貴(こうき)。」


「行ってきます。」


そして、いつもの会話。


でも、そこからは俺の『いつもの』ではなかった。


高校まで5分、そんな短い通学路で俺はトラックにはねられた。


即死だった…はず…



夢だった。


「なんだ、夢か。嫌な夢を見ちまったぜ…」


いつものように俺は学校へ向かった。


夢と同じようにトラックにはねられた。



夢だった。


「おかしい…おかしいぞ、コレ…」


気づくのが遅かったのかもしれない。


「実は、俺は何回も死んでいて、その度に何回も生き返っている!?」


そんな馬鹿な…


試しに、もう一度通学してみる。


トラックが来たのはちょうどこの辺り…


すると、ものすごい速度でトラックが俺に向かってきている。


運転席を見ると、運転手は眠っていた。


「あ、危なかった…」


流石に三回目だ、間一髪で避ける事に成功した。


しかし、それだけでは無かった。


「ぐはぁっ!!」


大量の血が俺の体からこぼれる。


俺の背中からカーブミラーの柱の部分が貫通していた。


そ、そんな…


トラックがカーブミラーに当たり、その衝撃で俺に向かって柱が飛んできたのだ。



「わけが分からねぇ!どうなっているんだ!?」


ベットの上で叫んだ。


「どうしたの?康貴?」


心配そうに母さんは声をかけてきた。


そういえば母さんは俺が死んでいる事が分かっているのだろうか?


いや分かるわけないか。


「俺、今日学校休むよ。」


「あら、そう?じゃあ、母さん仕事行くから。」


これなら、俺は死なない。死なずに済む。


はずだった…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ