第23章「覚醒の朝」
【廃工場跡 夜明け前】
燃え盛る廃工場の炎が空を赤く染め上げ、煙が夜明けの空へと昇っていく。
激戦のあと、瓦礫の中から3人が息を切らしながら這い出してきた。
ロキは、負傷したユーマを支えながら言った。
「ここまで来たんや……俺たちの叫びは、もう誰にも止められへん」
ナナが顔を上げ、静かに頷く。
「終わりじゃない。これからが、本当の始まりや」
【全国各地 若者たちの動き】
ニュースは連日、stigmaの暴露映像と抗議活動を報じていた。
渋谷、歌舞伎町、南堀江、そして大阪のライブハウスでは若者たちが団結し、SNSを駆使して新たな情報発信を続けていた。
【メディアの圧力と政府の動揺】
政府高官の辞任や政策見直しの動きが相次ぎ、政局は混乱を極めていた。
椎名補佐官は官邸の執務室で独り、拳を握りしめていた。
「まだ、終わらせられん……」
【ルカの復帰】
拘束されていたルカは、支援者の助けで拘置所を脱出。
彼女は新たな覚悟を胸に、仲間たちの元へと向かう。
「もう一度、あたしたちの手でこの国の夜明けを」
【stigma、再結集】
小さなカフェの片隅で、3人とルカが再会。
疲れた表情の中に、確かな希望の光があった。
ロキがマイクを握る。
「俺らの声は、もう一度、全世界に響かせる。今度は……終わらせるためにな」
【未来への約束】
ユーマが静かに呟いた。
「何があっても、俺たちは繋がってる。沈黙はもう、終わった」
ナナが続けた。
「だからこそ、もっと強く、もっと遠くまで叫ぼう」
【夜明けの空】
窓の外に広がる空は、暗闇からゆっくりと光に染まり始めていた。
彼らの戦いは、まだ終わらない。




