第22章「最後の檻」
【東京・築地川沿いの廃工場】
薄暗い室内に、stigmaのメンバー3人が集まっていた。
ロキの顔には疲労と決意が混じる。
「ここが最後の隠れ家や。公安の包囲は日に日に厳しくなっとる」
ナナが壁に貼られた地図を指さす。
「外部との連絡も遮断されつつある。ここで耐えられるのは……」
ユーマが拳を握りしめた。
「……俺たちだけや」
【公安・秘密拘束施設】
地下に設けられた監獄のような収容室。
ルカが鉄格子の向こうで拘束されていた。
薄暗い光の中、彼女は冷たい瞳で周囲を見回す。
「俺たちは消されるために生まれたわけじゃない」
看守の足音が近づく。
【拘束解除の瞬間】
突然、収容室の鍵が開く音。
ロキたちの味方が密かに潜入し、ルカを解放する。
「遅れてごめんな。もう逃げるで」
ルカは静かに頷いた。
【公安の最終襲撃準備】
戸田耕一郎は、作戦司令室で緊張の面持ち。
「奴らの居場所はここしかない。次の一手で全員確保する」
モニターには廃工場の内部が映し出されていた。
【最後の決戦】
廃工場に公安部隊が突入。
stigmaは退路を断たれながらも、機転を利かせ次々と妨害工作を仕掛ける。
火炎瓶、電気ショック、迷彩と煙幕。
ロキが叫んだ。
「これが俺たちの答えや!生きることは、抗うことや!」
【犠牲と覚悟】
激しい銃撃戦の中、仲間が倒れ、傷つきながらも3人は出口へ向かう。
ユーマの肩に銃弾が貫くが、彼は歯を食いしばった。
「まだ……終われへん」
【外部からの支援】
その瞬間、外の路地から数十人の若者たちが現れ、公安の包囲網に割り込んだ。
歌舞伎町、南堀江、渋谷の仲間たちだ。
「stigma!まだ俺たちがついてる!」
【新たな希望の火】
混乱の中、ロキは叫ぶ。
「これが……俺らの“最後の檻”やない。始まりや!」
銃声と叫び声が交錯し、夜の廃工場は火と闇に包まれた。




