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第21章「消えない影」


【東京・渋谷駅前 夜】

 ネオンが煌めく雑踏の中、若者たちの抗議は日を追うごとに規模を増していた。


 しかしその一方で、公安と白鷹会の密かな圧力はより厳しくなっていた。


 複数の参加者が突如として消息を絶ち、SNSにも不穏な書き込みが散見される。


【公安庁 内部会議室】

 戸田耕一郎が地図とリストを広げ、部下に命じる。


「渋谷、歌舞伎町、南堀江……stigmaの影響下にある全拠点を洗い出せ」


「拡散防止と潜伏者摘発を最優先に」


 冷徹な眼差しが会議室を支配する。


【南堀江・ライブハウス“Deep End”】

 ナナがステージでギターを手に立っていた。


 客席は満員だが、入り口には見張りの男たちが何人も配置されている。


 彼女は目を細め、手元のスマホで周囲の動きを確認した。


「監視されてる……でも、ここで止まるわけにはいかへん」


【歌舞伎町・裏通り】

 ルカは情報交換のため、港区女子の一団と集まっていた。


 彼女はスマホの画面を見ながら言った。


「公安の目が厳しくなってる。だが、まだ隙はある」


 メンバーの一人が頷く。


「次は、街頭の警戒カメラをハックして、逆に監視してやりましょう」


【秘密裏の反撃】

 ロキとユーマは、最新の暗号通信で連絡を取り合う。


「情報戦や。物理的な暴力は、次の段階やな」


「俺たちの武器は、真実と繋がりや」


 二人は新たなライブの構想を練り、証拠映像の二次編集を進めていた。


【公安の罠】

 ある夜、ナナは路地裏で突然襲撃を受ける。


 しかし彼女は冷静に対処し、相手の一人から奪ったスマホを解析。


 そこには公安が使う通信コードが記録されていた。


【潜伏と連帯】

 渋谷や南堀江では、若者たちが匿名ネットワークを活用して連絡を取り合い、次の抗議計画を練っていた。


 声をあげられない者も、その輪に加わっている。


【戸田の焦り】

 「奴らは消えん……だが、消さねばならん」


 戸田は独り呟き、拳を握り締めた。


 その視線は、次なる襲撃準備に向けられていた。

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