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七 ノアの決意
白猫(姫様)が液体薬を舐めたのを見て、ぼくは聞いてみる。
「姫様……どうかな?」
「ううん、なんとも無いかな……?」
白猫(姫様)はそう答える。
「薬によっては、遅効性の物もありますから……。もう少し様子を見てみませんか
?」
ティリスはそう提案してくれた。
ので、取り敢えず待つことにする。
しかし、一向に白猫(姫様)が元に戻る様子も無いので、解散する事にしたのだった。
ティリスと別れ、セレアとも別れると、白猫(姫様)と二人きりになる。
仄かな明かりの街中を、王宮へ向かって歩いてく。
「ねえ、エリー……絶対元に戻してあげるからね」
「ニャァ……」
白猫(姫様)から猫の鳴き声しか聞こえない。対話の魔法が切れたのかな……
「今、対話の魔法掛けてあげるからね」
ぼくは、しゃがみ込んで、手をかざした。